過去清算回避のため「拉致問題」騒ぐ日本
−2016年12月23日−

 朝鮮中央通信社は23日、「過去の清算回避のための厚顔無恥な妄動」と題する全文次のような論評を発表した。

 日本が、「拉致問題」を口実に反朝鮮人権騒動に狂奔している。

 去る16日、福岡県久留米市では「北朝鮮による拉致被害者を救出」するという名目のもとで政府などが主催した「人権討論会」がおこなわれた。

 その3日後、日本の内閣官房長官は、日本政府が「北朝鮮に拉致」された日本人を対象に短波ラジオ放送の周波数を2017年からさらに拡大する計画であることを発表した。

 これは、日本の反動層が、日本社会の拉致犯罪の現実を覆い隠し、過去に働いた特大型の拉致・強制連行犯罪を葬り、既に解決済みの「拉致問題」を過去の清算回避のための材料にしようとする厚顔無恥な妄動以外の何物でもない。

 日本が「拉致」を騒いで反朝鮮人権騒動を執拗に起こしているのは、鉄面皮の極みである。

 近年、国内で我々に「拉致」されたとしていた行方不明者が次々と発見され、今年だけでも数人が発見されたのはもちろん、わずか1カ月前も「北朝鮮拉致特定失踪者」が再び発見されて世界的に恥をかいた日本である。

 去る6月、福井県警は1997年に我々に「拉致」された可能性を否定できないとしていた特定失踪者の宮内和也さん=失踪当時(32歳)=を国内で発見したと明らかにしたし、去る12月1日、警視庁公安部は1985年2月に東京都江戸川区で行方不明になって「北朝鮮に拉致された可能性を排除できないと認定された香月正則さん(68)=当時(36)=が11月下旬に国内で発見された」と発表した。

 日本こそ拉致の本山であり、特大型の拉致犯罪国であって、「人権」を論じる初歩的な資格もない国である。

 過去、日本は840万余人に及ぶ朝鮮の青壮年を強制連行して中世的な奴隷労働を強要したり、侵略戦争の弾よけにして犠牲にさせたし、100余万人にもなる朝鮮人を無残に虐殺した。

 20万人の朝鮮女性を戦時に日帝のけだものの性の慰み物にして青春と貞操を踏みにじった。

 このような特大型の反人倫犯罪行為にたいして誠実に反省もしていない日本の反動層は、その分際で鉄面皮にも自分らを「被害者」に描写し、「拉致問題の解決なくして過去の清算をできない」とまでむやみに言い散らしている。

 日本は現在、「拉致問題」を口実に始めた対朝鮮制裁措置を毎年延長して反朝鮮策動の先頭に立っており、過去、日本が働いた前代未聞の反人倫犯罪を清算することに関する国際社会の声を抑え、謝罪と賠償を回避している。

 「拉致問題」を騒ぐ日本の目的こそ、世界の視線を我々に集中させ、自分らの人権罪悪を葬ろうとするところにある。

 愚かである。

 過去の清算は決して、しても、しなくても構わない、そのような性格の問題ではない。

 日本が過去の犯罪を必死に否定し、かつて働いた侵略と略奪の厳然たる歴史を闇に葬ろうと術策を弄するほど、道徳的に低劣で鉄面皮な姿を国際社会にさらにはっきりさらけ出すだけである。

 日本は、大勢の流れを直視し、過去の清算を回避しようとする下品な茶番を直ちにやめなければならない。【朝鮮通信=東京】


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