二重基準の「制裁決議」認めない
−2017年1月17日−

 朝鮮中央通信社は17日、「二重基準の極み」と題する全文次のような論評を発表した。

 最近、一部の国がICBMをはじめ、各種ミサイルの試射を競うようにおこなっている。

 国際社会は、わが軍隊の正常なミサイル発射訓練はもちろん、国際法によって合法化されている平和的な人工衛星打ち上げの権利の行使までも「挑発」や「脅威」のレッテルを張り、何かにつけて強盗さながらの「制裁決議」をでっち上げてきた米国と国連安全保障理事会が、これにたいしては黙っている事実に注目している。

 米国の利害で米国が一方的につくり出した二重の物差しで、ある国にたいしては主権国家の合法的な自主権行使が「不法」で、自衛的措置が「挑発」であると罵倒されるが、ある国には何の制限もなくフリーパスなのが、こんにち、国連の舞台で起きている現実である。

 不公正さと二重基準の極みであり、悪しき偏見にほかならない。

 国と民族が国際社会に担っている義務と国際関係で行使すべき権利は全く同じである。

 二重基準の適用は、極度の専横であり、こんにちの国際関係の発展に百害あって一利なしである。

 自主権と領土保全のための主権国家の自衛的国防力強化措置は、いかなる場合も国際機関の非難と干渉の対象になり得ない。しかし、米国は、世界制覇を追求して思想と制度が異なり、反帝、自主を志向する国にたいしては国際法と国際機関の使命と役割は眼中になく、二重基準適用行為をためらわずに働いてきた。

 現在、米国の無分別な核戦力の増強と近代化策動で全地球的な不安定と核戦争の危険性が日を追ってさらに大きくなっており、それに対処して各核保有国も戦略核戦力の量と質を改善している。

 広大な領土と多くの人口、大きな経済力を持っている国も、国家の発展と安全保障のためにみずからの核戦力強化を最優先視している

 ときに、米国の直接的な核の脅威を恒常的に受けているわが国が自衛的核抑止力を保有し、強化してきたのは不可避であり、極めて正当である。

 日を追って増大する米国の核の威嚇と恐喝策動に対処して最近、我々の初の水爆実験と各種の攻撃手段の試射、核弾頭爆発実験が成功裏におこなわれ、ICBM試射の準備が最終段階に至ったのをはじめ、戦略核戦力分野で大きな成果がおさめられた。

 我々の核戦力強化措置は、世紀をまたいだ米国の悪辣な核の威嚇、恐喝に対処した自衛的措置であり、核には核で、ICBMにはICBMで立ち向かうというわが軍隊と人民の決心を反映している。

 我々は、これまで米国がみずからの利害で二重の物差しを振りかざして我々に加えた国連安保理の不当な決議を絶対に認めない。

 我々は今後も、社会主義制度を圧殺しようとする帝国主義者、支配主義者の策動が続く限り、軍事力をさらに強化し、みずからの力で国家の平和と安全を守り抜くであろうし、既に定めた路線に沿って屈することなく進むであろう。【朝鮮通信=東京】


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