「テロ支援国家」再指定を撤回すべきだ
−2017年11月22日−

 朝鮮中央通信によると、朝鮮アジア太平洋平和委員会(ア太委)は22日、全文次のようなスポークスマン声明を発表した。

 わが共和国を孤立させ、圧殺しようとするトランプ米大統領の対朝鮮敵対狂気が極限に達している。

 去る21日、トランプはホワイトハウスでの閣議なる場で、執権後休みなく騒ぎ立ててきたわが共和国に対する「テロ支援国家」の再指定をとうとう強行発表する暴挙に出た。

 この日、トランプは、我々に対する「テロ支援国家」の再指定は以前から講じるべき措置であっただの、北朝鮮は核で全世界を脅かし、手段と方法を尽くして国際的なテロ行為を支援する「殺人政権」だのの強盗さながらの詭弁をむやみに並べて今回の措置に続いて北朝鮮はもちろん、北朝鮮と取り引きする国と個人に対する最高水準の追加制裁と圧力措置が続けて論じられると言い散らした。

 米国務省と議会の連中は、トランプの「テロ支援国家」の再指定の発表について、北朝鮮に対する第三国の支援を徹底的に遮断して既存の制裁に含まれない他のさまざまな活動を禁止するための決定、北朝鮮の政権に最大限の圧力を加える「重大な一歩」、北朝鮮を対話に導くための象徴的な措置であると口をそろえて騒ぎ立てている。

 その一方で、米財務省の連中は、時を得たかのように翌日に北朝鮮の核・ミサイル開発と関連した不法資金流入を遮断するとの口実を設けて、去る9月に続き、再び海上輸送に関連する我々の多くの国家機関と企業、船舶を追加制裁の対象に指定、発表する横暴を働いた。

 チンピラやくざに安娼婦というように、日本のずる賢い安倍(晋三)一味と正気を失って久しい南朝鮮当局の連中もトランプの今回の暴挙について支持、歓迎だの、期待だのといち早く主人の機嫌を取ってのさばっている。それこそ、狂犬の群れの発作的なヒステリーであると言わざるを得ない。

 尊厳ある平和愛好国家であるわが共和国は既に、すべての形態のテロ行為とそれに対するいかなる支援にも反対するという立場を明白に宣明しており、主要な国際テロ防止関連の条約にも加入してテロを根本的に清算するための国際共同体の一員としての責任と義務を果たしている。

 テロが、ごろつき国家である米国には生存手段になるが、わが共和国はこれと縁もゆかりもない。

 にもかかわらず、トランプ一味がわが共和国を「テロ支援国家」に再指定する暴挙に出たのは、主権国家の自主権と生存権、発展権を丸ごと抹殺しようとするもう一つの極悪非道な反人倫的蛮行であって、絶対に許されない。

 我々に対する米国の「テロ支援国家」再指定劇は、それ自体が何の根拠も、妥当性もない不法、無法の特大型の政治的挑発である。

 米国務省の連中が今回、暴挙の犯罪的正体が露見するのを恐れたのか、多分に象徴的な措置であって、実質的な効果は制限的であるだの、依然として外交的解決を希望しているだのの苦しいたわ言を並べる一方、我々を「テロ支援国家」に再指定した根拠資料については「機密」であるとして公開できずにいる事実がそれをはっきりと示している。

 とんでもないのは、世界の至る所で国家転覆と殺人、破壊、略奪を公然とおこなっている国際テロの元凶である米国が、あたかもテロ監督官のように誰それに「テロ支援国家」のレッテルをむやみに張る狂気を振りまいて世界を驚愕させていることである。

 先の朝鮮戦争時、恨みの地である信川(黄海南道)をはじめ、わが共和国北半部の至る所で米帝の獣がおこなった獣も顔色を変える大虐殺蛮行と、南朝鮮を占領した米帝侵略軍の群れが働いている歯ぎしりする反人倫的犯罪は、殺人鬼の帝国米国の凶相を全世界に告発している。

 白昼に主権国家に無差別な爆撃を加えて罪のない人々を殺害し、自分らの気に入らない国に対しては反政府勢力をたき付けて政権転覆もためらわないのがまさに米国である。

 イラクのアブグレイブ刑務所とグアンタナモの海軍基地収容所で米国がおこなった収容者に対する野蛮な拷問蛮行は、人間の想像を超えている。

 天下にまたとないこのような凶悪テロ犯罪者が、あえて我々に対して「テロ支援国家」再指定だのと差し出がましく立ち回ることこそ、盗人猛々しさの極みであり、世紀の悲劇にほかならない。

 狂犬も死ぬ時はふんを垂れ流して死ぬという。

 我々は、トランプの今回の暴挙が我々の国家核戦力建設の最終完成をもはや阻めなくなった米国の断末魔のあがきであることを知らなくはない。

 また、トランプ式「マッドマン・セオリー」 (狂人理論)と対朝鮮敵視政策を合理化して米国内部と国際社会で噴出する非難を牽制し、我々に対する制裁と圧力に消極的な態度を見せる国をせき立てようとするその凶悪な下心もすべて見抜いている。

 しかし、そのような狂気は、窮地に追い込まれた米国の哀れな境遇と対朝鮮孤立・圧殺策動の強盗さながらで犯罪的な正体をさらにあらわすだけである。

 現在、わが共和国をあえて「殺人政権」であると罵倒し、「テロ支援国家」再指定という暴挙にためらわずに及んだ老いぼれ狂人トランプと、ごろつき帝国に対するわが軍隊と人民の込み上げる憎悪と敵撃滅の気概は、天を突き、激しく爆発している。

 トランプがもう一度の宣戦布告も同然の特大型の挑発を仕掛けてきた以上、これを袖手傍観するわが軍隊と人民ではない。

 米国は、激しく込み上げるわが軍隊と人民の怒りと憎悪が、米国が望まない報復につながりかねないことについて熟考すべきであろう。

 トランプは、我々を「悪魔化」して孤立させ、圧殺しようとあがけばあがくほど米国がその分高い代価を払うことになることを銘記し、つまらない対朝鮮制裁・圧力騒動と強盗の「テロ支援国家」再指定措置を直ちに撤回しなければならない。

 米国の行動次第で我々の今後の対応措置が決定することになるのも覚悟すべきであろう。

 この機会に、米国の操り人形、忠犬となって主人の機嫌をとるのに余念がない日本の安倍一味と南朝鮮当局にも、将来を憂慮するならこれ以上卑しく、見苦しく振る舞うべきでないと警告する。【朝鮮通信=東京】


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