朝鮮民主主義人民共和国

最高人民会議第12期第1回会議を開催
−2009年4月9日−


 朝鮮民主主義人民共和国最高人民会議第12期第1回会議が2009年4月9日、平壌の万寿台議事堂で開催された。以下、朝鮮通信が配信した報道。( )内は朝鮮中央通信の報道日。

○金正日総書記を国防委員長に推戴(4月9日)
○最高人民会議第12期第1回会議(4月9日)
○国家予算報告(4月9日)
○代議員資格審査報告(4月9日)
○国家機関名簿
○内閣拡大総会(4月22日)
○金正日総書記を最高人民会議代議員に推戴(3月9日)
○最高人民会議代議員選挙結果報道(3月9日)


金正日総書記を国防委員長に推戴

 平壌で開かれた朝鮮最高人民会議第12期第1回会議は9日、金正日総書記を朝鮮国防委員会委員長に推戴した。

 会議は、全人民軍将兵と人民の一致した意思と念願を反映して、卓越した思想・理論活動と精力的な指導で白頭山で開拓されたチュチェ革命偉業をひたすら勝利へ賢明に導いて祖国の歴史に永く輝く不滅の業績を積み上げ、我が共和国の尊厳と地位を最上の境地に至らしめた朝鮮労働党総書記で革命武力の最高司令官である偉大な指導者金正日同志を朝鮮国防委員会委員長に推戴したことを内外に厳かに宣言した。

 金正日総書記を朝鮮国防委員会委員長に推戴したのは、不滅のチュチェ思想を全面的に発展させ、豊富にし、社会主義勝利の進路を示す新しくて独創的な思想、理論を打ち出して革命の偉大な指導思想を築き、それを輝かしく具現して我が国を不敗の政治・思想強国、軍事強国、科学技術強国に変貌させ、領袖、党、軍隊と人民の一心団結を一枚岩のごとく固め、先軍革命指導で五千年の民族史にかつてない強盛繁栄の新時代を開き、反帝・自主偉業の遂行に不滅の貢献をしている総書記に対する全人民軍将兵と人民の絶対的な支持と信頼のあらわれである。

 それはまた、金正日総書記の老練な指導に従って世界で最も優れている人民大衆中心の朝鮮式社会主義制度をしっかり擁護、固守して輝かし、先軍革命偉業を最後まで完成させる我が軍隊と人民の絶対不変の信念と意志をはっきり示す一大出来事となる。


最高人民会議第12期第1回会議

 朝鮮中央通信によると、朝鮮最高人民会議第12期第1回会議が9日、平壌の万寿台議事堂で行われた。

 金正日総書記が会議に出席した。

 新たに選出された最高人民会議代議員が参加した。

 党、武力、政権機関、社会団体、省、中央機関、科学、教育、文化・芸術、保健医療、出版報道部門の幹部がオブザーバーとして参加した。

 会議では、最高人民会議議長に崔泰福代議員が、副議長に金完洙代議員、洪善玉代議員が選出された。

 また、最高人民会議第12期代議員資格審査委員会委員長に金国泰代議員が、委員に6人の代議員が選出された。

 会議では、「1.朝鮮民主主義人民共和国国防委員会委員長の推戴」「2.朝鮮民主主義人民共和国国家指導機関の選挙」「3.朝鮮民主主義人民共和国最高人民会議法令『朝鮮民主主義人民共和国社会主義憲法を修正、補充することについて』を採択することについて」「4.朝鮮民主主義人民共和国のチュチェ97(2008)年国家予算執行の決算とチュチェ98(2009)年国家予算について」が討議された。

 金永南代議員は第1議題に関する演説で、全党、全軍、全人民の総意を反映して金正日総書記を朝鮮民主主義人民共和国国防委員会委員長に推戴することに関する朝鮮労働党中央委員会と朝鮮労働党中央軍事委員会の提議を最高人民会議に丁重に伝えた。

 すべての人民軍将兵と人民の切々たる念願と一様な意思が込められた提議は、満場の全幅の支持と賛同を得た。

 会議は、金正日総書記が朝鮮民主主義人民共和国国防委員会委員長に推戴されたことを厳かに宣言した。

 第2議題に関する討議で、朝鮮民主主義人民共和国最高人民会議常任委員会委員長に金永南氏を選出した。

 副委員長に楊亨燮、金永大の両氏、名誉副委員長に金英柱氏、書記長に崔永林氏、委員に柳美英、康永燮、沈相鎮、洪石亨、金養建、李勇哲、金炳八、康昌旭、盧成実、辺英立、太亨徹の各氏が選出された。

 金正日国防委員長の提議により、朝鮮民主主義人民共和国国防委員会第1副委員長、副委員長、委員を選出した。

 国防委員会第1副委員長に趙明禄氏が、副委員長に金永春、李勇武、呉克烈の各氏が、委員に全秉浩、金鎰普A白世鳳、張成沢、朱霜成、ウ・ドンチュク、朱奎昌、金正角の各氏が選出された。

 また、朝鮮民主主義人民共和国内閣総理に金英逸氏を選出した。

 内閣総理が内閣のメンバーを提議し、全員の賛成によって任命された。

 副総理に郭範基、太宗秀の両氏、副総理兼国家計画委員長に盧斗哲氏、副総理に呉秀容氏、外相に朴宜春氏、人民保安相に朱霜成氏、電力工業相に許沢氏、石炭工業相に金亨植氏、採掘工業相に姜民哲氏、原油工業相にキム・ヒョン氏、金属工業相に金泰峰氏、機械工業相に趙炳桂氏、電子工業相に韓光復氏、建設建材工業相に董正浩氏、鉄道相に全吉寿氏、陸海運相に羅東煕氏、農業相に金昌植氏、化学工業相に李務栄氏、軽工業相に李周午氏、貿易相に李竜男氏、林業相に金光永氏、水産相に朴泰遠氏、都市経営相に黄鶴元氏、国土環境保護相に朴松南氏、国家建設監督相に「達俊氏、商業相に金鳳侮=A収買糧政相に文応朝氏、教育相に金勇進氏、逓信相に柳英燮氏、文化相に康能洙氏、財政相に金完洙氏、労働相に鄭永秀氏、保健相に崔昌植氏、国家検閲相に金義淳氏、国家科学院院長に辺英立氏、体育指導委員長に朴学先氏、中央銀行総裁に李光昆氏、中央統計局長に金昌守氏、内閣事務局長に金永浩氏、首都建設部長にキム・ウングァン氏が任命された。

 そして、中央検察所所長に李吉松氏を任命し、中央裁判所所長に金炳律氏を選出した。また、最高人民会議部門委員会である法制委員会委員長に朱霜成氏、委員に李吉松、金炳律、金平海、成自立、朴官五、キム・ヨンイルの各氏、予算委員会委員長に朴南基氏、委員に李鉄奉、洪瑞憲、桂永三、ムン・ミョンハク、キム・ミョンファン、チョ・へスクの各氏を選出した。

 内閣総理が内閣のメンバーを代表して最高人民会議代議員らの前で宣誓を行った。

 会議では、最高人民会議第12期代議員資格審査委員会の報告を代議員資格審査委員会委員長の金国泰代議員が行い、これを承認する決定を採択した。

 第3議題に関する討議で、最高人民会議法令「朝鮮民主主義人民共和国社会主義憲法を修正、補充することについて」を全員の賛成で採択した。

 第4議題に関する財政相の金完洙代議員の報告と各代議員の討論が行われた。

 報告によると、国家予算歳入の基本財源である国家企業と協同団体の収入計画が超過遂行されたことにより、昨年の国家予算歳入は1.6%超過してその前年に比べ5.7%ふえた。

 地方予算歳入は17.1%超過し、国家予算歳出は99.9%執行され、歳出総額の15.8%を国防費に充てた。

 ことしの国家予算歳入計画は昨年比で5.2%ふえ、国家予算歳出計画は昨年比で7%増加し、そのなかで多くの割合を人民経済の発展と人民生活の向上に充て、国家予算歳出総額の15.8%を国防費に割り当てることを見越した。

 各討論者は、昨年、内閣が強盛大国の建設を推し進めるための千万軍民の力強い進軍を財政的に確固と保証することにより、朝鮮労働党の財政政策の正当性と我が国の社会主義国家予算の生命力を力強く誇示したと述べ、国家予算を成功裏に執行し、強盛大国の大門を開くためのたたかいにおいて決定的な転換をもたらして、ことしを新たな革命的大高揚の年として輝かしていく決意を表明した。

 会議は、最高人民会議決定「朝鮮民主主義人民共和国のチュチェ97(2008)年国家予算執行の決算を承認することについて」と最高人民会議法令「朝鮮民主主義人民共和国チュチェ98(2009)年の国家予算について」を採択した。


国家予算報告

 朝鮮中央通信によると、9日に行われた朝鮮最高人民会議第12期第1回会議で2008年国家予算執行の決算と2009年国家予算に関する金完洙代議員(財政相)の報告があった。

 報告によると、国家予算歳入の基本財源である国家企業収入と協同団体収入計画を超過達成したことで、昨年の国家予算歳入は1.6%超過し、前年比で5.7%成長した。

 地方予算歳入は、17.1%超過遂行された。

 昨年の歳出は99.9%執行され、歳出総額の15.8%を国防費に充てた。

 電力、石炭、金属工業と鉄道運輸部門への投資をふやした結果、人民経済の先駆け部門、基礎工業部門の現代化が力強く推進され、多数の重要産業建設対象が完工し、人民経済の物質的・技術的土台と生産潜在力がいっそう強化された。

 人民の食糧問題、食の問題の解決をめざす党の政策的意図に即して、前年比で5.4%増の資金が農業部門に投資され、軽工業の現代化の促進に多額の資金が充てられた。

 科学技術部門への投資をふやし、教育、文化、保健医療、スポーツの発展と全般的無料義務教育制と無料治療制、社会保険・社会保障制をはじめ、人民的施策の実施に多くの資金が投じられた。

 ことしの国家予算編成は、経済強国の建設と人民生活の向上、国防力の強化に必要な資金の需要を円滑に満たすよう財源を最大限掘り起こし、非生産的支出を極力削減する原則で現実的かつ動員的に行われた。

 国家予算歳入計画は、昨年比5.2%の増加で、その内、予算収入の基本財源である国家企業収入は昨年比で5.8%、協同団体収入は3.1%、固定資産減価償却金は6.1%、不動産使用料収入は3.6%、社会保険料収入は1.6%の増加を見込んだ。

 国家予算歳出計画は、昨年比7%の増加で、その内、多くの割合を全般的経済を上昇軌道に確固と乗せて最高生産年度の水準を突破し、人民生活の向上で決定的な転換をもたらして人民経済の現代化の全面的推進に集中できるよう立てられた。

 人民軍の強化、国防工業の発展、民間武力の強化で新しい転換を遂げるよう歳出総額の15.8%を国防費に割り当てることを見込んだ。

 国家予算では、昨年比で人民経済の先駆け部門に8.7%、科学技術発展事業費に8%、農業部門に6.9%、軽工業部門に5.6%、都市経営部門に11.5%の増額を予見した。

 また、社会主義文化建設分野にも多額の資金を計上し、なかでも教育部門には8.2%、文化芸術部門に3.2%、保健医療部門に8%、スポーツ部門に5.8%の支出をふやすことで、諸般の人民的施策を変わりなく実施して人民が稼いだ金を人民のために使う我が国の社会主義国家予算の優位性を誇示するであろう。

 ことしも、在日同胞子女の民主的民族教育のための多額の教育援助費と奨学金を計上した。

 報告者は、ことしの課題は困難で膨大であるが、金正日総書記の先軍指導と革命の首脳部のまわりに一致団結した軍民の無限大の精神力があり、無敵の軍事力と自立経済の尽きることのない潜在力がある限り、達成できない目標などありえないし、あるのは勝利のみであると強調した。


代議員資格審査委報告

 朝鮮中央通信によると、9日に行われた最高人民会議第12期第1回会議で、代議員資格審査委員会の報告を同委員会委員長の金国泰代議員が行った。

 報告によると、最高人民会議代議員資格審査委員会は、最高人民会議第12期代議員選挙が「朝鮮民主主義人民共和国各級人民会議代議員選挙法」に徹底的に準じて行われ、当該選挙区に登録された最高人民会議代議員候補者が投票に参加した有権者から100%賛成投票を得たので、選出された687人の最高人民会議代議員に代議員の資格があるということを確認した。

 最高人民会議代議員は、金正日総書記の先軍思想と指導に一心で従い、社会主義強盛大国の建設とチュチェ革命偉業の完成のために、共和国政権の強化・発展と人民のために献身的に働いている真の人民の代表である。

 最高人民会議代議員のなかには、金日成主席が組織、指導した抗日武装闘争に参加した抗日革命闘士と祖国解放戦争(朝鮮戦争)で偉勲を立てた参戦老兵、戦時功労者がいる。

 代議員の内、軍人は16.9%、労働者は10.9%、協同農場員は10.1%であり、女性は15.6%である。

 また、党、政権機関、行政・経済機関、勤労者団体の幹部、科学、教育、保健医療、文化芸術、出版報道部門の幹部をはじめ、各部門の優れた幹部がおり、朝鮮総聯とその傘下団体の活動家もいる。

 そして、「金日成勲章」「金日成賞」と共和国英雄、労働英雄称号の受章者が42.4%、教授、博士をはじめ、学位・学職取得者と科学者、技術者、専門家が90.4%である。

 代議員の年齢は、35歳以下が1%、36〜55歳が48.5%、56歳以上が50.5%であり、最終学歴は大卒が94.2%である。


国家機関名簿

【国防委員会】
 委員長=金正日
 第1副委員長=趙明禄
 副委員長=金永春、李勇武、呉克烈
 委員=全秉浩、金鎰普A白世鳳、張成沢(新)、朱霜成(新)、ウ・ドンチュク(新)、朱奎昌(新)、金正角(新)

【最高人民会議常任委員会】
 委員長=金永南
 副委員長=楊亨燮、金永大
 名誉副委員長=金英柱
 書記長=崔永林
 委員=柳美英、康永燮、沈相鎮(新)、洪石亨、金養建(新)、李勇哲、金炳八、康昌旭、盧成実、辺英立、太亨徹

【最高人民会議】
 議長=崔泰福
 副議長=金完洙(新)、洪善玉(新)
 法制委員会委員長=朱霜成(新)
 予算委員会委員長=朴南基

 中央検察所所長=李吉松
 中央裁判所所長=金炳律

【内閣】構成は、本文に記載。


内閣拡大総会

 朝鮮中央通信によると、朝鮮内閣拡大総会が行われた。

 会議には内閣メンバーが参加した。また、内閣直属機関の責任幹部と省の管理局長、各道、市、郡の人民委員会委員長、各道の農村経理委員会委員長、各道の地区計画委員会委員長、各道の地方工業管理局長、主要工場・企業所の支配人がオブザーバーとして参加した。

 会議では、「新年共同社説に示された戦闘的課題を貫徹するための第1・四半期の人民経済計画遂行状況の総括と第2・四半期の人民経済計画実行対策について」「最高人民会議第12期第1回会議で法令として採択されたことしの国家予算執行のための内閣決定の採択について」が討議された。

 郭範基副総理の報告に続いて討論が行われた。

 報告者と各討論者は、すべての人民を大革新、一路の大飛躍へと賢明に導いた金正日総書記の卓越して洗練された指導に限りなく鼓舞された全国の幹部と勤労者の不屈の精神力と創造的な労働によって第1・四半期の人民経済計画の遂行で多くの成果が収められたことに言及した。

 報告と討論によると、数千の工場、企業所で第1・四半期の人民経済計画を超過遂行したことで工業総生産額がふえ、チュチェ鉄、圧延鋼材、工作機械、モーターをはじめ、主要現物指標の生産も昨年の同時期と比べてはるかにふえた。

 会議では、石炭工業、鉄道運輸、農業部門で四半期の計画を遂行したことに言及し、第2・四半期の人民経済計画を徹底的に遂行するうえでの課題と方途を示した。

 また、ことしの国家予算執行のための課題と方途を示し、当該の決定を採択した。(2009.4.22 朝鮮中央通信−朝鮮通信=東京)


金正日総書記を最高人民会議代議員に推戴

 朝鮮中央通信によると、朝鮮最高人民会議第12期代議員選挙のための中央選挙委員会は9日、8日に実施した第333号選挙区最高人民会議代議員選挙の結果を報道した。

 報道によると、第333号選挙区の有権者全員が選挙に参加して全国の人民軍将兵と人民の一致した意思と念願を込めて、朝鮮国防委員会委員長で朝鮮人民軍最高司令官である金正日・朝鮮労働党総書記に100%賛成投票した。

 これは、金正日総書記へのすべての人民軍将兵と人民の絶対的な支持と限りない信頼のあらわれである。

 第333号選挙区のすべての有権者は、最高司令官金正日総書記を決死擁護し、この世で最も優れている人民大衆中心の朝鮮式の社会主義制度をしっかり守り、祖国統一の歴史的偉業を必ず実現しようとする決意を固めた。(2009.3.9 中央選挙委報道−朝鮮通信=東京)



最高人民会議代議員選挙結果報道

 朝鮮中央通信によると、最高人民会議第12期代議員選挙のための中央選挙委員会が9日、選挙結果を報道した。

 報道によると、8日、最高人民会議第12期代議員選挙が各級人民会議代議員選挙法に準じて成功裏に行われた。

 集計された選挙結果によると、全国的に有権者名簿に登録された全有権者の99.98%が選挙に参加して当該選挙区に登録された最高人民会議代議員候補者に100%賛成投票した。

 外国に滞在したり、遠海で漁業をしている有権者は選挙に参加できなかった。

 中央選挙委員会は、全国の区選挙委員会が提出した選挙結果に対する報告を審議し、最高人民会議代議員当選者686人の名前を発表した。(2009.3.9 中央選挙委報道−朝鮮通信=東京)


ホーム 閑話休題 くらしの知識 資料室 写真室 自己紹介 ホームページ案内 リンク集



inserted by FC2 system