軍事境界線での軍事的挑発と対決行為
朝鮮人民軍板門店代表部公開状 
−2016年7月5日−

 朝鮮中央通信によると、朝鮮人民軍板門店代表部は5日、公開状を発表し、次のように指摘した。

 南朝鮮占領米帝侵略軍と同族対決に血眼になったかいらい軍部好戦狂によって軍事境界線の全域では1年12カ月、重大な軍事的挑発事件が連発しており、それは新たな戦争勃発の危機の局面を醸成している。

 朝鮮人民軍板門店代表部は、軍事境界線地域で第2の6.25戦争放火のために好戦狂がおこなっている軍事的挑発と対決行為の重大さを全世界に公開する。

 軍事境界線の非武装地帯を北侵前哨基地に、同族対決の場にした米帝と南朝鮮かいらいの悪辣な策動は想像を絶する。前線の西部と中部、東部のどこでも正常な巡察勤務中のわが軍人に口にするのもはばかれる険悪な放言と暴言をむやみに吐いたうえ、しまいには射撃姿勢を取って身の安全をゆゆしく脅かし、さらには大口径機関銃と小銃をむやみに乱射するのが日常茶飯事になっている。

 非武装地帯でともすれば山火事が発生してわが軍の哨所と周辺の山を燃やす事件が頻繁に起こるのも、好戦狂がしがみつく極めて無謀な「火攻め作戦」のせいである。

 これらすべてのならず者行為は、さまざまな形の挑発を持続的におこなってわが軍隊が報復対応を加えると、即時「北の挑発」であると罵倒する世論を流し、これを口実に北侵戦争の口実を設けようとするずる賢い下心のあらわれである。

 かいらいは、非武装地帯での交戦規則まで既に軍事的挑発に便利に修正して久しい。

 軍事境界線の全域で大々的におこなわれている露骨な挑発策動が徹頭徹尾、かいらい国防部と青瓦台の直接的な操縦と指令によるものであるところに事態の重大さがある。

 現在、軍事境界線の非武装地帯に生じた情勢は、北侵戦争直前の状況に置かれていると言っても過言ではないほどである。

 現在、軍事境界線の全域でおこなわれている心理・謀略戦は極限に達している。

 反社会主義、反共和国の毒気を執拗にまき散らしている「対北拡声器放送」は、1日に16時間以上続いている。

 かいらい好戦狂の群れは、あらゆる人間のくずを「民間人統制線」内に引き入れて反共和国ビラおよび品物、不純なCDやビデオなどをわが共和国地域に散布するよう軍事的に庇護している。

 同族対決に血眼になったかいらいは、米国と日本の極右保守団体と有象無象まで非武装地帯に引き入れている状況である。

 公開されたものだけを見ても、この数カ月間に我々の最高の尊厳と体制をむやみにそしり、人民の生活を誹謗する悪意に満ちた内容で一貫した反共和国ビラが数千万枚も散布された。

 かいらい好戦狂は、軍事境界線の非武装地帯とその周辺を南朝鮮の一般住民はもちろん、幼い子どもまで動員して同族対決を鼓吹する反共宣伝の場に利用している。

 非武装地帯とその周辺に造った「七星展望台」と「都羅山展望台」、臨津閣と板門店などが代表的である。

 また、かいらい好戦狂は、最前線地帯でいわゆる「有事対応」の看板のもとに「忠武」訓練のような火遊びを狂乱的におこなっており8月からは軍事境界線地域に戦争装備を増強しようと画策している。

 これらすべては、軍事境界線の非武装地帯を新たな北侵戦争の導火線にしようとするかいらいの下心をことごとくあらわにしている。

 軍事境界線の非武装地帯でおこなわれている危険極まりない軍事的挑発と対決行為は、先の1950年代の戦争の砲火がやむが早いか開始されたと言える。

 3年間の侵略戦争で喫した大惨敗から教訓を得るかわりに、南朝鮮かいらいは軍事境界線の非武装地帯を「単独北進」を断行できる前哨基地とみなして冒険的な軍事的挑発に狂奔しているのである。

 軍事境界線の非武装地帯でエスカレートした南朝鮮かいらいの軍事的挑発は、一触即発の重大な戦争の局面をまねいてきた。

 かいらい軍部好戦狂は、軍事境界線の非武装地帯で砲実弾射撃連合訓練とわが軍の陣地を撃破して「北進」するための連合機械化武力の戦闘能力向上訓練、ヘリ空中突撃訓練、戦車機動訓練などの協同作戦訓練をおこなって戦争の雰囲気を醸成したりした。

 軍事境界線の全域を対決と衝突の危機に追い込んでいるかいらい軍部好戦狂のこのような行為は、米国の横暴非道な対朝鮮敵視政策を抜きにして考えられない。

 軍事境界線の非武装地帯に関する停戦協定の条項を自分らに有利に締結しようとした悪巧みが水泡に帰すると、やけになった米国は、合意、締結された朝鮮停戦協定を系統的に破棄し始めた。

 米国の戦争の首魁であるオバマが最前線にまであらわれて北侵熱気を鼓吹したのをはじめ、北南間の軍事的対決が激化し、朝鮮半島の情勢が戦争の局面に立たされるたびに例外なく米国が介入した事実は既に十分知られている。

 うわべだけ残った「国連軍司令部」軍事停戦委員会の帽子をかぶって陸と海を問わず前線帯でかいらい好戦狂が随時おこなっている狂乱的な北侵戦争騒動を、停戦協定を遵守した「合法的な手続き」による「正当な訓練」であると口を極めて庇護するのは、変わらぬ米国の常套の手法である。

 漢江河口での挑発的な不法操業漁船「退去作戦」にかいらい軍部好戦狂を駆り出すために板門店にまであらわれて拡声器で「通知文」を読み上げ、その当為性を説明する奇怪な茶番を演じて直接それに加担までしたのも米国である。

 最近は、烏山基地から毎日1機出動していた米空軍の戦略偵察機U2Sを毎日2機動員し、非武装地帯付近の上空で最大7〜8時間飛行させて、わが軍地域の軍事施設と装備、兵力の動きを撮影し、有・無線通信を盗聴して軍事的緊張と衝突を引き起こしている。

 軍事境界線は、北と南、海外に暮らすわが民族皆にとって恨みと悲劇の象徴である。

 外部勢力によって生まれた軍事境界線を世紀が変わったこんにちまで、そのまま放置するというのは話にならない。

 いつ爆発するかわからない北侵時限爆弾も同然の軍事境界線を速やかに取り払って朝鮮半島の強固な平和と安全を遂げ、統一大業を成就しようとするのは、わが軍隊と人民の不変の意志である。

 いま、非武装地帯は20世紀1950年代の米帝の6.25戦争挑発シナリオであった侵略的な「ABC戦争計画」には、比べものにならない最も極端で無分別な「5015」作戦計画を実行するための先制攻撃地帯になっている。

 既に、軍事境界線の非武装地帯は、「原爆脅威」説が横行していた先の朝鮮戦争時とは異なり、米国の悪名高い核戦争殺人装備が押し寄せて核の威嚇と恐喝を加える核戦争勃発地帯に変わって久しい。

 この地球上に流血と動乱、紛争と戦闘が起こる所が少なくないにしても、軍事境界線の非武装地帯のように一触即発の核戦争の危険が恒常的に醸成されている所はない。

 全同胞の恥であり、悲劇である軍事境界線を一日も早くなくすのは、わが民族に与えられた至上の課題である。

 それが誰であれ、民族の構成員であり、愛の魂があるなら、軍事境界線を第2の6.25戦争挑発の発火点にしようと血眼になって狂奔している好戦狂の無謀な策動をまず断固制圧しなければならない。

 先の朝鮮戦争で喫した苦い惨敗の教訓を忘却し、第2の北侵戦争を再び起こそうとする米帝と南朝鮮かいらい一味の無謀な戦争狂気は必ず当然の懲罰を受けることになるであろう。

 敵の無分別な軍事的妄動を鋭く注視しているわが軍隊は、決戦の時刻がくれば軍事境界線を統一実現の最初のスタートラインに、米国と南朝鮮かいらいの残酷な最初の墓にするであろう。

 米国と南朝鮮かいらいは、わが軍隊の警告を心に刻み、無謀な軍事的挑発行為を中止しなければならない。【朝鮮通信=東京】


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