平和守護のためなら戦争もいとわない
−2017年4月21日−

 朝鮮中央通信によると、朝鮮アジア太平洋平和委員会(ア太委)は21日、全文次のようなスポークスマン声明を発表した。

 朝鮮半島と地域のデリケートな緊張状態と戦争の危険を解消して平和と安定を保証するのは、全民族と人類の志向である。

 しかし、こんにち朝鮮半島情勢は、米国の横暴な軍事的威嚇と核恐喝策動によって日増しにさらに険悪になっている。

 この2カ月間、包括的な選択案をテーブルに乗せて検討してきたトランプ政府がついに「最大限の圧力と関与」という対朝鮮政策を確定し、無謀な動きを見せ始めた。

 米国は、シリアにたいする不意の巡航ミサイル攻撃をおこなっては、それが我々にたいする「強力な警告」であるとする一方、「対北先制攻撃」を含む独自の軍事的対応まで騒ぎ立てて戦略資産を朝鮮半島に大量に投入している。

 「キー・リゾルブ」「フォールイーグル」合同軍事演習に参加して帰還途中であった原子力空母カール・ビンソンを中心とする空母打撃群を引き返させたのに続き、米国西海岸にあった原子力空母ニミッツを中心とする空母打撃群も追加で朝鮮半島周辺水域に急派するだの何のとしている。

 結局、原子力空母ロナルド・レーガンまで含む3隻の空母打撃群が朝鮮半島作戦水域に展開されることであり、これは米国のヒステリーが一線を超えていることを示している。

 一方、先日、南朝鮮を訪問した米国のペンス副大統領は、北は米国の意志を試さない方が良いだの、「戦略的忍耐」の時代は終わっただの、核と弾道ミサイルの開発計画をやめるよう促すだの何のと、誰それをあえて脅かそうと大口をたたいた。

 黄教安かいらい大統領権限代行をはじめ、保守一味も、「北が追加挑発すれば耐えがたい懲罰的な措置を講じる」だの、「北の戦略的算法を変えるようにする」だのの好戦的妄言を吐く一方、米国の空母打撃群とともに強度の大規模な合同訓練をおこなうであろうと騒ぎ立てて自分が死ぬことも知らずに狂奔している。

 日増しに険悪な局面に突っ走る現在の情勢は、米国とかいらいこそ朝鮮半島と地域の平和と安定を重大に脅かして破壊する張本人であり、挑発と侵略に狂った戦争狂信者であることを如実に示している。

 ア太委は、米国の無分別な「対北先制攻撃」企図が実践段階に入って朝鮮半島情勢が一触即発の超緊張状態に直面したことと関連し、次のような立場を宣明する。

 わが共和国は、平和愛好的な社会主義国家として誰よりも平和を重んじて愛するが、決して戦争を恐れないし、避けようともしない。

 わが軍隊と人民は、朝鮮半島と地域の平和を守るためなら、いかなる特段の選択もいとわないであろう。

 絶対兵器である水爆から大陸間弾道ミサイル(ICBM)に至るまで持つべき物はすべて持ち、高度の撃動状態にある我々には、いかなる侵略も迎え撃てる我々式のすべての選択案があり、米国が加えるいかなる挑発にも喜んで対応する準備ができている。

 世界の各戦場で先制攻撃と斬首作戦に主に動員されたと宣伝するカール・ビンソンのような原子力空母を擁する空母打撃群であれ、それ以上のものであれ、訳もわからずに飛びかかるハゼの群れとしかみなさないわが軍隊と人民である。

 核のない国、力が弱い民族を選んで攻撃し、力自慢をする米国の虚勢の類いに驚く我々ではない。

 全面戦争には全面戦争で、核戦争には我々式の核攻撃戦で!

 これが、侵略者、挑発者に与える我々の答えである。

 侵略者が、神聖なわが祖国の空と陸、海にたった一つの火の粉でも落とせば、それらの本拠地を我々式のせん滅的な超強力攻撃で焦土にし、生存不可能にするであろう。

 我々の尊厳であり、命である革命の首脳部を狙っている敵対勢力は、南朝鮮が一発で灰になり、日本列島が沈没し、米本土に核のひょうが降っても後悔してはならないし、その責任は挑発者が負わなければならない。

 トランプは、ニクソンの「マッドマン・セオリー」(狂人理論)を崇拝して誰かれなしに力自慢をしようとするのではなく、「狂犬はこん棒でたたきのめす」(侵略者は痛い目にあわさなければならないの意)という朝鮮のことわざをしっかり胸に刻む方が良かろう。

 自分を守る力がなければ強盗が振り回す暴悪なこん棒に無残にたたかれても訴えるところがない無法地帯の世界を見てわが軍隊と人民は、我々の並進路線がどんなに偉大であり、我々が自衛的核戦力をあらゆる面から強化してきたのがどんなに正当であったのかをさらに痛感している。

 米国の横暴非道な軍事的挑発と核の威嚇に対処して核戦力を中枢とする自衛的国防力をさらにしっかりかためていこうとするのは、我々の確固不動の立場である。

 米国は、自分らにだけ選択権があるのではないことを知るべきであり、アメリカ帝国の運命を決める重大な時期に最終選択を慎重にすべきであろう。

 わが軍隊と人民は、米国の強権と専横を粉砕する正義の核抑止力をあらゆる面から強化していくことで、国の自主権と民族の生存権、朝鮮半島と地域の平和と安全をさらに頼もしく守っていくであろう。【朝鮮通信=東京】


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