荒唐な「急変事態」論の本質
−2010年4月12日−


 朝鮮中央通信は12日、「荒唐な『急変事態』論の本質」の見出しで全文次のように報じた。


 最近、米国が、我が国での「急変事態」の可能性を騒ぎ立てて極めて挑発的な動きを見せている。

 米国紙「ワシントン・ポスト」、日本の「毎日新聞」などの報道によると、米太平洋海兵隊司令官は最近、北朝鮮で「急変事態」が起きる可能性が高いとし、その時に我々の核兵器を速やかに除去するのが沖縄の米海兵隊の最重要任務であると力説した。

 これは、米国が、「急変事態」を既成の事実にして、我が共和国を不意に攻撃するためのあらゆる準備を急いでいるという明白な証拠である。

 米国が広める「急変事態」論に続いて一部では、ことしの11月までに我が国で「騒擾事態」が起きる可能性があるという荒唐なことまで言っている。

 いわゆる「急変事態」は、反共和国圧殺熱に浮かされた者だけが描ける幻影である。

 我が共和国の現実を知らないにしても、あまりにも知らずに慌てふためく彼らに、いくつかの事実を想起させざるを得ない。

 米国をはじめとする敵対勢力が、我々に「問題」が発生したというまさにその時期、我が国ではチュチェの名で輝く鉄と繊維が生産された。また、今後は百パーセント我々の原料と技術に基づく軽水炉が力強く稼働するのを目撃することになるであろう。

 これは、指導者のまわりに一心団結した我が軍隊と人民の底知れない精神力の爆発であって、敵対勢力の極悪な制裁と孤立・圧殺策動に対する答えであると同時に、チュチェの我々の社会主義制度の強固さと不敗さに対する力強い実証となる。

 我が軍隊と人民は、革命の首脳部と運命共同体をなしている。

 敵対勢力が、我々の内部がどうだのと騒いでいるが、それはむしろ我が軍隊と人民に自分の敵がだれであり、彼らが願っているのが一体何なのかをよりはっきりと認識させ、これを通じて朝鮮の首脳部と千万軍民の一心団結はいっそう不敗のものとして固められている。

 米国が類例のない悪辣な制裁で我が人民の生存権まで脅かし、我々の内部で民心を攪乱し、革命の首脳部のまわりから軍隊と人民を切り離そうと試みるが、それは彼らの意図とは全く逆の結果だけを招く無駄な行為である。

 米国と追従勢力は、むやみに振る舞って自分の下心だけをあらわにしている。

 「毎日新聞」は、米太平洋海兵隊司令官が今回、「沖縄米海兵隊の対象は、北朝鮮」であると言ったのは中国の影響力を牽制しようとする米国の本音をさらけ出したものであると評した。一理ある指摘である。

 全朝鮮半島をアジア大陸に対する支配権確立の戦略的足場にしようとするのは、米国が久しい前から追求してきた対朝鮮戦略である。

 先の朝鮮戦争時、ツツジの花が咲くころ共和国に再び進入するとした米国は、現在がその野望を実現する絶好の機会とみなしている。

 米国が朝鮮半島の平和と非核化プロセスを推し進めようとする関係諸国の努力に挑戦して「キー・リゾルブ」「フォールイーグル」合同軍事演習のような無謀な戦争演習を行い、沖縄の米海兵隊の作戦地域が共和国北半部であることを初めて公にして好戦的に出ているのは偶然ではない。

 以上のように、米国の「急変事態」論は、反共和国圧殺論、第2の朝鮮戦争論であり、朝鮮半島とアジアに対する独占的支配論である。

 我々は、米国と追従勢力の戦争シナリオ謀議と軍事演習、経済制裁と心理・謀略戦など反共和国策動と対朝鮮政策の総体的方向が、「急変事態」醸成を通じた「朝鮮半島での制度統一」へ志向されている重大な事態を決して袖手傍観せず、自衛的戦争抑止力を引き続き強化していくであろう。

 この地で火が付いた場合、米帝侵略軍は沖縄にいようと、どこにいようと、我が軍隊の容赦ない正義の攻撃を避けられない。

 妄想的な「急変事態」論に血眼になった米国をはじめ、敵対勢力に我々は告げる。

 狂奔するな。

 代々の我々の敵が提唱したあらゆる「北朝鮮危機」説が外れたように、「急変事態」論の終末も火を見るよりも明らかである。

 我々の真理−チュチェと先軍がもたらしている強盛大国勝利の偉業がそれを証明するであろう。

2010.4.12 朝鮮中央通信報道(全文)−朝鮮通信=東京



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