『朝鮮労働党第7回でおこなった党中央委員会の活動報告』
 
2.社会主義偉業の完成のために


 同志のみなさん!

 こんにち、我々には、偉大な金日成同志と金正日同志の思想と業績を万代の礎として朝鮮革命をより高い段階へと前進させ、社会主義偉業をあくまで完成すべき重大な課題が提起されています。

 金日成同志と金正日同志が一生をささげたチュチェの社会主義偉業を完成するのは、わが党と軍隊と人民の歴史的使命です。

 我々は、全社会の金日成−金正日主義化の旗印を高くかかげて継続革命の道を力強く進むことにより、社会主義偉業を立派に完成しなければなりません。


 1) 全社会の金日成−金正日主義化

 同志のみなさん!

 社会主義偉業を完成し、人民大衆の自主性を完全に実現するためには、全社会を金日成−金正日主義化しなければなりません。

 人民大衆の自主偉業、社会主義偉業は、偉大な金日成−金正日主義を指導指針として全社会を金日成−金正日主義化することによってのみ立派に完成します。

 全社会の金日成−金正日主義化は、わが党の最高綱領です。

 全社会の金日成−金正日主義化は、つとに、偉大な金正日同志が提示し実現してきた全社会の金日成主義化の革命的継承であり、新たな高い段階への深化発展です。

 こんにち、朝鮮革命は、偉大な金日成−金正日主義の旗印を高くかかげて人民の自主的理想と念願を全面的に実現していく歴史的段階に入っています。

 社会主義を守り、勝利に向けて前進させるための闘争のなかで、朝鮮革命の主体的力量は打ちかためられ、わが国の戦略的地位と影響力は一段と高まりました。

 我々が、帝国主義連合勢力との対決で最後の勝利をおさめ、この地に統一された繁栄する人民の楽園を一日も早く打ち立て、世界の自主化偉業遂行の主人公になるためには、全社会の金日成−金正日主義化を力強く推し進め、我々の政治的・軍事的・経済的威力を全面的に拡大強化しなければなりません。

 全社会を金日成−金正日主義化するということは、偉大な金日成−金正日主義を唯一の指導指針として朝鮮革命を前進させ、金日成−金正日主義にもとづいて人民の理想社会を建設し完成していくことを意味します。

 言いかえれば、全社会を金日成−金正日主義化するということは、社会の全構成員を真の金日成−金正日主義者に育て上げ、政治と軍事、経済と文化をはじめ、すべての分野を金日成−金正日主義の要求どおりに改造して人民大衆の自主性を完全に実現していくことを意味します。

 金日成−金正日主義は、偉大な金日成同志が創始し、金日成同志と金正日同志が深化発展させたチュチェ思想と、それによって明らかにされた革命と建設に関する理論と方法の全一的な体系です。

  金日成−金正日主義は、わが党の最終目的である人民大衆の自主性が完全に実現された社会の真の真の姿と、その建設の合法則的路程、社会主義偉業遂行の全過程で堅持すべき戦略と闘争方針を科学的に示しています。

 偉大なチュチェ思想、先軍思想にもとづいて社会主義偉業の最終的勝利のための革命理論と指導方法を全面的に体系化し、社会生活のすべての分野を人民大衆の自主的志向と要求に即して、革命的に改造、変革していく道を明示しているところに、我々の時代の完成された革命の指導思想としての金日成−金正日主義の突出した歴史的地位と百戦百勝の威力があります。

 全社会を金日成−金正日主義化するのは、金日成同志と金正日同志の思想と意図通りに
革命と建設を推し進め、金日成同志と金正日同志が、祖国と革命、時代と歴史の前に積み上げた不滅の業績を輝かせていく聖なるたたかいです。

 我々は、全社会を金日成−金正日主義化するためのたたかいを絶えず深化させて、すべての部門で金日成同志と金正日同志の遺訓を貫徹し、わが党と国家、軍隊を永遠に偉大な金日成、金正日同志の党、国家、軍隊として強化発展させていかなければなりません。

 全社会の金日成−金正日主義化を実現するうえで、こんにち我々に提起されている基本闘争課題は、社会主義強国建設の偉業を完成することです。

 社会主義強国は、国力が強く、限りなく繁栄し、人民がこの世にうらやむことのない幸せな生活を思う存分享受する天下第一の強国です。

 社会主義強国の建設は、金日成同志と金正日同志が構想し、万代の礎を築いた強大な社会主義国家建設の偉業を完成するためのたたかいです。

 帝国主義との熾烈な対決のなかで国と民族を単位として遂行される社会主義偉業は、政治と軍事、経済と科学技術、文化の各分野で強国の表徴を備えた国家の建設を通じてのみ成功裏に完成します。

 社会主義強国の建設は、全社会を金日成−金正日主義化するためのたたかいの歴史的段階であり、それは社会主義の基礎をかため、社会主義の完全な勝利を達成していく過程となります。

 社会主義強国建設の高い目標を実現していくたたかいのなかで、社会主義の完全な勝利を保証する政治的・軍事的力量と経済技術的・文化的基礎が打ちかためられ、わが国の社会主義制度の優越性が全面的に発揮されるようになります。

 我々は、社会主義強国の建設を推し進めて政治・軍事強国の地位を強固なものにし、科学技術強国、経済強国、文明強国の高峰に勝利の旗をなびかせることによって、全社会を金日成−金正日主義化するためのたたかいに画期的な転換をもたらさなければなりません。

 全社会の金日成−金正日主義化の旗印のもとに社会主義強国を成功裏に建設するためには、人民政権を強化し、その機能と役割を高めながら思想、技術、文化の3大革命を力強く繰り広げるという、わが党の総路線を貫徹しなければなりません。

 人民政権は、社会主義強国建設の強力な武器です。

 人民政権を強化し、その機能と役割を高めてこそ、人民大衆の自主的権利と創造的活動を十分保障し、社会主義制度を固守し、集団主義の威力を最大限に発揮して社会主義建設を促進することができます。

 思想、技術、文化の3大革命は、社会主義建設の全期間に遂行すべき継続革命の課題であり、人民大衆の自主性を実現するための最も高い段階の革命です。

 3大革命を通じて、金日成−金正日主義にもとづく全社会の思想的一色化と統一団結が高い水準で実現され、経済・文化建設で飛躍的な発展が遂げられ、社会主義強国建設の目標が達成されます。

 こんにち、社会主義強国の建設が帝国主義者と反動勢力の悪辣な思想的・文化的浸透と経済技術的封鎖のなかで進められ、朝鮮革命の代がかわっている現実は、思想、技術、文化の3大革命をより徹底的に遂行していくことを求めています。

 我々は、思想革命を確固として優先させながら技術革命と文化革命を推し進めて、帝国主義の反社会主義策動から我々の思想と制度、文化をしっかり守り、すべての面で社会主義と資本主義の差を天と地のような差にしなければなりません。

 我々は、自彊力第一主義を高くかかげて進むべきです。

 自彊力第一主義は、自分の力と技術、資源に依拠して主体的力量を強化し、自分の前途を切り開いていく革命精神です。

 朝鮮革命の歴史は、自彊力によって切り開かれ、勝利してきた歴史です。

 自彊力第一主義の基盤は、自国の革命は自力でなすべきであるという金日成同志と金正日同志の革命思想であり、自彊力第一主義を具現するための闘争方式は、自力更生、刻苦奮闘です。

 自分の運命の主人は、自分自身であり、もっぱら自分の力で自分の運命を切り開かなければならないという金日成同志と金正日同志の自力自彊の精神は、朝鮮人民を不可能を知らぬ精神力の最強者に育て上げ、わが祖国を何ぴとも無視できない不敗の強国にしました。

 こんにち、我々が信じることができるのは、ただ自分の力だけです。

 誰も我々を助けようとせず、わが国が統一され、強大になり、富み栄えることを望んでいません。

 自力自彊の精神をもってこそ、いかなる試練や難関も乗り越えることができ、最悪の条件のもとでも最大の成果をおさめることができます。

 我々は事大主義と外国依存を排撃し、社会主義強国の建設を我々の力と技術、資源に依拠して自力更生、刻苦奮闘の革命精神をもって推し進めなければならず、民族の悲願である祖国統一も主体的力量を強化して我々の力でなし遂げなければなりません。

 我々は、社会主義建設の総路線と自彊力第一主義を恒久的な戦略的路線として堅持し、社会主義強国の建設で偉大な勝利をおさめ、全社会を金日成−金正日主義化する歴史的偉業を立派に実現しなければなりません。


 2) 経学技術強国建設

 同志のみなさん!

 科学技術強国は、社会主義強国の建設においてこんにち、我々が真っ先に達成すべき重要な目標です。

 現代は科学技術の時代であり、科学技術の発展水準は国の総合的国力と地位を規定する表徴となります。

 科学技術力は、国家の最も重要な戦略的資源であり、社会発展の強力な推進力です。

 帝国主義者の経済技術的封鎖を粉砕し、我々の自彊力を急速に増大させ、すべての部門を速やかに発展させるためには、科学技術を生命線としてとらえていかなければなりません。

 我々は、科学技術強国の建設に拍車をかけて、短期間に国の科学技術を発展させるうえで新たな飛躍を遂げ、科学によって栄える時代を開き、社会主義建設に革命的転換をもたらさなければなりません。

 科学技術強国は、国の科学技術全般が世界の先端水準に達した国、科学技術の主導的役割によって経済と国防、文化をはじめ、すべての部門が急速に発展する国です。

 科学技術強国建設の目標は、近い将来に総合的科学技術力において世界の先進国の隊列に堂々と加わることです。

 我々は、科学技術を発展させるにしても他人が歩んだ道を歩むのではなく、我々の科学者の愛国衷情と朝鮮人民の英知と民族的自尊心を噴出させて、年代を飛び越して飛躍しなければなりません。

 科学技術部門で先端突破戦を力強く繰り広げるべきです。

 先端突破戦は、現代科学技術の命脈をしっかりとらえ、科学技術のすべての分野で世界を追い越すための思想戦、頭脳戦です。

 先端突破戦を力強く繰り広げてこそ、国の科学技術全般を速やかに発展させ、知識経済の土台を構築することができます。

 先端科学技術分野で世界的な競争力をもつ技術を開発するためのたたかいを力強く繰り広げるべきです。

 情報技術、ナノ技術、生物工学をはじめ、核心基礎技術と新材料技術、新しいエネルギー技術、宇宙技術、核技術など、中心的で牽引力の強い科学技術分野を主要攻略部門に定め、力を集中すべきです。

 既に、一定の土台があり、展望が確かな研究対象に力を入れて世界の覇権を握り、その成果を拡大する方法で科学技術を速やかに発展させなければなりません。

 我々は、金正日同志の宇宙強国建設の業績を万代の礎として宇宙科学技術をさらに発展させ、先端技術の集合体であり精髄である実用衛星をより多く製作し打ち上げなければなりません。

 機械工学、金属工学、熱工学、材料工学をはじめ、重要部門の技術工学を速やかに発展させ、その成果を経済の各部門に積極的に受け入れるべきです。

 基礎科学は、科学技術強国を支える礎です。

 基礎科学がしっかりしていてこそ、国の科学技術が堅固な土台の上で絶え間なく発展するものです。

 数学、物理学、化学、生物学などの基礎科学部門で科学技術発展の原理的・方法論的基礎をかため、世界的な研究成果を上げるべきです。

 科学技術の総合的な発展趨勢と社会経済発展の要求に即して新しい境界科学を開拓し、発展させることに大きな力を注ぐべきです。

 我々は、近い将来に全般的な科学技術分野で世界の先端を行くという気概をもって、先端突破の奇跡を次々と生み出さなければなりません。

 科学技術が、経済強国の建設で機関車の役割を果たすようにすべきです。

 科学研究部門では、科学技術によって経済発展の道を開き、科学技術によって経済を導いていくという観点と立場に立って、わが国の経済の自立性と主体性を強め、人民生活を向上させるための科学技術的方案と実現対策を明確に立てて実行しなければなりません。

 エネルギー、鉄鋼材、化学製品、食糧問題など、現在、経済強国の建設で重要な意義をもつ問題を科学技術的に解決することに主力を注ぐべきです。

 不足している国の電力問題を解決し、エネルギーの供給を経済成長に確固として先行させるための科学技術的対策を立てるべきです。

 わが国の実情に合ったチュチェ鉄生産技術を完成し、輸入に依存している原料、資材、設備を国産化するための科学研究活動を推し進めるべきです。

 農業生産を科学化、工業化し、軽工業部門を近代化するうえで提起される科学技術上の問題を積極的に解決して人民生活の向上に寄与すべきです。

 科学技術と経済の一体化を推し進め、国の経済を近代化、情報化するうえで科学技術部門が主導的な役割を果たすようにすべきです。

 わが国を科学技術強国の地位に引き上げるためには、人材を重視し、全人民科学技術人材化を実現しなければなりません。

 人材が、すべてを決定します。

 科学技術強国を担っていく科学技術人材の隊列をかため、彼らの研究開発能力を世界的な水準に引き上げなければなりません。

 国家科学技術発展戦略にもとづき、近いうちに科学技術部門の研究者の数を3倍以上に増やさなければなりません。

 知識経済時代の要求に即して、技術集約的産業と近代化された経済を運営できる管理人材を計画的に育て、工場、企業で科学技術開発陣を整えることにも力を入れるべきです。

 全人民科学技術人材化は、社会の全構成員を大卒程度の知識を身につけた知識型勤労者、科学技術発展の担い手にするための重要な事業です。

 全民学習の大殿堂であり、多機能化された科学技術普及の中心基地である科学技術殿堂を中心に全国的な普及網を形成して、新しい科学技術資料が中央から末端に至るまで水が流れるように普及されるようにしなければなりません。

 機関、企業、工場、協同農場では、科学技術殿堂とネットで結ばれた科学技術普及室をよく整え、その運営を正常化して勤労者の科学技術知識水準を高め、彼らが自分の単位の技術の発展に大いに寄与するようにしなければなりません。

 国の科学技術を発展させるための国家的な作戦と指導・管理を正しくおこない、整然とした科学研究開発システムを確立し、科学技術部門にたいする国家的な供給活動に力を入れるべきです。

 科学技術発展にたいする作戦と指導において、戦略的集中性を保障し、科学研究機関が研究活動をてんでに分散しておこなう偏向があらわれないようにしなければなりません。

 先端突破計画、先端技術産業化計画をはじめ、国家の戦略的目標を実現するための周到な計画を立て、確実に実行しなければなりません。

 科学技術と経済の一体化を実現するための計画の作成とその遂行状況を国が統轄指導し、推進する規律と秩序を確立すべきです。

 科学技術の普及と導入に力を入れ、すべての部門と単位が、新技術の開発と導入に切実な利害関係をもつように経済管理方法を改善していくべきです。

 外国の先進科学技術の成果をわが国の実情に合わせて適時に取り入れるべきです。

 国の科学研究開発システムを整備、強化しなければなりません。

 専門科学研究機関を発展する現実の要求に即して整備し、新しい先端科学技術部門の研究機関を設立して核心的な科学技術の研究に重点を置いて活動するようにし、応用技術の研究は、当該省・中央機関と工場、企業の研究開発チームが受け持つようにすべきです。

 各大学が、基礎科学の研究と先端科学技術の開発において先導役を果たし、各工場、企業が、国家重点技術開発事業で重要な役割を担うようにすべきです。

 各道・市・郡では、その地域の経済発展と人民生活の向上を科学技術的に後押しできる研究陣と開発チームを組むべきです。

 科学技術部門にたいする国家的投資を増やさなければなりません。

 国家予算の編成において科学技術発展事業費の割り当てを系統的に増やし、地方予算と工場、企業の企業所基金を当該単位の科学技術の発展に最大限活用するようにすべきです。

 科学研究機関と大学では、先端技術製品生産基地を築き、着実に運営して研究開発資金の問題を解決すべきです。

 全社会に科学技術重視の気風を確立しなければなりません。

 すべての部門、単位が、科学技術に依拠しないことには、どんな事業においても成果をおさめることができないという観点と立場に立って科学技術の発展に第一の力を注ぎ、すべての問題を科学技術にもとづいて解決すべきです。

 どの部門、どの単位を問わず、人材を重視し、科学者、技術者の役割を強め、すべての事業を科学的に設計し、作戦を練り、実行していかなければなりません。

 科学者、技術者が、世界に先んじるという不退転の覚悟をもって、頭脳戦、実力戦を力強く繰り広げるよう積極的に後押しし、彼らが知識経済時代の先導者としての責任と役割を果たすようにしなければなりません。

 科学者、技術者を大事にし、押し立て、彼らが科学研究活動に専心できるように活動条件と生活条件を保障しなければなりません。

 全社会に科学技術学習の気風を確立して、全人民が、科学技術の主人、科学技術発展の担い手となり、知識と技術によって社会主義強国の建設に寄与するようにしなければなりません。


 3) 経済強国建設、人民経済発展戦略

 同志のみなさん!

 経済強国建設は、こんにち、わが党と国家が総力を集中すべき基本部門です。

 いま、わが国は堂々と政治・軍事強国の地位を占めましたが、経済部門はまだ相応の水準に達していません。

 経済全般を見ると、先端水準に達している部門がある反面、ある部門は著しく立ち後れており、人民経済各部門間のバランスがとれておらず、先行部門が先行していないため国の経済発展に支障をきたしています。

 我々は、経済強国建設に拍車をかけて国の物質的・技術的土台を強固に築き、人民生活に転換をもたらさなければなりません。

 我々が建設する経済強国は、自立性と主体性が強く、科学技術を基本生産力として発展する国です。

 国防建設と経済建設、人民生活に必要な物質的手段を、自力で生産、供給し、科学技術と生産が一体化され、先端技術産業が、経済成長において主導的役割を果たす自立経済強国、知識経済強国が、まさに社会主義経済強国です。

 経済強国を建設するためのわが党の戦略的路線は、自力自彊の精神と科学技術をとらえ、人民経済の主体化、近代化、情報化、科学化を高い水準で実現し、人民に豊かで文化的な生活条件を保障することです。

 我々は、経済問題を確固たる主体的立場に立って朝鮮人民の自主精神と創造精神、科学技術の威力に依拠して解決する原則を一貫して堅持することによって、帝国主義者と反動勢力の封鎖策動を粉砕し、経済強国の建設で質的な飛躍を遂げなければなりません。

 人民経済の自立性と主体性を全面的に強化しなければなりません。

 人民経済の自立性と主体性を保障するうえで中核的な問題は、原料と燃料、設備の国産化を実現することです。

 経済発展において戦略的意義をもつ原料と燃料を国内資源でまかなう生産技術工程を確立し、先端設備をはじめ、切実に必要な技術手段をわが国の実情に合わせて自力で生産、供給しなければなりません。

 現代技術にもとづいて基礎工業部門の主体化水準を高め、国の資源を総合的かつ効果的に利用し、原油をはじめ、重要な資源を積極的に開発すべきです。

 エネルギー・動力問題と食糧問題は、人民経済の自立的かつ持続的な発展をもたらすうえで重要な意義をもちます。

 エネルギーの生産を経済成長に確固と先行させる方向で動力基地の建設を長期的な展望に立って推進すべきです。

 水力を基本として火力による電力生産を合理的に組み合わせ、原子力発電の比重を高め、さまざまな自然エネルギーを積極的に利用して国のエネルギー需要を自力で充足すべきです。

 最新科学技術にもとづいてエネルギー生産方式を改善し、国の経済を省エネ型に切り換えるべきです。

 食糧の自給自足を実現しなければなりません。

 現在だけでなく先々を見通して食糧の生産を持続的に増やし、農業を世界の先進水準に引き上げなければなりません。

 金日成同志が提示した社会主義農村テーゼと党の農業革命方針を食糧問題、農業問題解決のための大綱領として堅持し、あくまで貫徹しなければなりません。

 経済発展と人民生活で提起される物質的需要を国内生産で充足しうる多面的かつ総合的な経済構造を構築し、絶えず改善、完備すべきです。

 人民経済の計画的・均衡的発展法則の要求を具現して、すべての経済部門を調和よく急速に発展させるべきです。

 マグネサイト、黒鉛、珪石、希土類鉱物をはじめ、わが国に豊かな資源と我々の技術によって世界の覇権を握ることのできる経済分野の開拓と発展に大きなカを注ぐべきです。

 人民経済の近代化、情報化を促進して、国の経済を知識経済に切り換えなければなりません。

 人民経済の近代化、情報化を実現するための戦略的目標は、すべての生産工程を自動化、知能化し、工場、企業を無人化することです。

 我々は、新世紀の産業革命を強力に推進して、人民経済全般を現代技術で改造し、すべての部門を先端水準に引き上げなければなりません。

 統合生産システムとリモコンシステムを確立し、グリーン生産方式をはじめ、先進的な生産方法を取り入れ、重要な経済技術指標を世界先進水準に引き上げ、不断に改善していかなければなりません。

 人民経済の各部門で科学技術と生産の一体化を実現しなければなりません。

 知識経済の下部構造を堅固に構築し、すべての部門で現代科学技術を積極的に取り入れ、科学と技術、知識が、生産を主導する経営管理システムを確立し、工場、企業の生産と技術管理工程を開発・創造型に切り換えるべきです。

 先端技術産業は、知識経済の柱です。

 情報産業、ナノ産業、生物産業のような先端技術産業を大々的に創設し、国の経済発展で先端技術産業の占める比重と中枢的役割を高めるべきです。

 国の経済発展を人民が豊かで文化的な生活を享受できるようにすることに指向させるべきです。

 社会主義経済強国は、生産力の発展水準と国民所得が高い国であるだけでなく、人民に豊かで文化的な生活を保障する人民の楽園であるというところに、その真の表徴と本質的特徴があります。

 我々は、経済建設において提起されるすべての問題を人民大衆の自主的要求と利益を基準にして解決していかなければなりません。

 人民生活に直接奉仕する部門の発展を重視し、勤労者に立派な労働生活条件と物質生活条件を保障し、党と国家の人民的施策を拡大して人民生活を絶えず向上させるべきです。

 社会主義経済強国を成功裏に建設するためには、人民経済発展のための段階別戦略を科学的に、現実的に立て、確実に実行しなければなりません。

 当面は、2016年から2020年までの国家経済発展5カ年戦略を確実に遂行しなければなりません。

 国家経済発展5カ年戦略の目標は、人民経済全般を活性化し、経済部門間のバランスをとって、国の経済を持続的に発展させるための土台を築くことです。

 5カ年戦略遂行期間に、党の新たな並進路線を堅持し、エネルギー問題を解決しながら人民経済の先行部門、基礎工業部門を正常軌道に乗せ、農業と軽工業の生産を増やして人民生活を一段と向上させなければなりません。

 電力問題の解決に国家的な力を集中すべきです。

 電力問題を解決することは、5カ年戦略遂行の前提条件であり、経済発展と人民生活向上の中心課題です。

 5カ年戦略遂行期間に党が示した電力生産目標を必ず達成しなければなりません。

 電力工業部門では、発電所の不備な生産工程と施設を整備、補強し、技術改造を推し進めて発電設備の効率を高め、フル稼働を保障し、電力の生産原価を系統的に引き下げなければなりません。

 電力工業部門に必要な設備と資材、資金を優先的に提供するための国家的な対策を立てなければなりません。

 生産された電力を効果的に使うのは、不足している電力の問題を解決するための重要な方途の一つです。

 国家的な統合電力管理システムを確立して着実に運営し、交代生産の手配を合理的におこなうべきです。

 送配電網を改修、補修し、電圧段階と力率を高めて電力の送電ロスを極力減らし、送電系統を順次、柔軟な交流送電系統に切り換えるべきです。

 わが国に豊富な動力資源に依拠する電力生産基地を大々的に建設すべきです。

 建設中の発電所の操業期日を早め、大規模の端川発電所を最短期間に建設し、原子力発電所の建設を同時に推し進めて電力問題解決の展望を開くべきです。

 各道・市・郡では、実用性のある中小の発電所を建設し、その運営を正常化すべきです。

 風力と潮水力、生物質と太陽エネルギーによる電力生産を増やし、自然エネルギーの利用範囲を引き続き拡大すべきです。

 石炭工業と金属工業、鉄道運輸部門を画期的に発展させなければなりません。

 石炭工業部門では、埋蔵量が多く、採掘条件が有利な炭鉱に投資を集中し、増産運動を力強く展開して、増大する人民経済の石炭の需要を満たさなければなりません。

 各炭鉱では、能率的な採炭方法を取り入れ、坑内作業の総合的機械化、運搬の多様化を積極的に実現し、選炭工程を完備して良質の石炭を消費単位に送らなければなりません。

 探査と掘進を先行させて確保している炭量をさらに増やし、新しい炭鉱と杭を大々的に開発すべきです。

 金属工業部門では、製鉄、製鋼、圧延工程の技術装備水準を高め、原料、燃料、動力の供給対策を立てて鉄鋼材の生産を増やさなければなりません。

 鉄鉱山の生産能力を拡張し、電極、合金鉄、耐火物の生産基地を強固に築いて金属工業の物質的・技術的土台をさらに強化しなければなりません。

 近代冶金工業の発展趨勢に即して、先進技術に依拠して鉄鋼材生産の技術経済的指標を改善し、合金鋼と規格鋼材の品目を増やさなければなりません。

 鉄道運輸部門では、厳格な唯一司令・指揮システムを確立し、輸送の手配を科学化、合理化し、規律を強めて鉄道輸送の迅速性と正確性、円滑性と安全性を保障しなければなりません。

 金鐘泰電気機関車連合企業所を情報産業時代の要求に即して近代化し、それを手本にして鉄道工場、企業の技術改造を促進し、交流電気機関車のような近代的な鉄道輸送手段をより多く開発、生産しなければなりません。

 国の鉄道網をさらに完備し、鉄道の重量化、高速化を推進し、鉄道施設と装備の近代化、管理・運営の情報化を実現しなければなりません。

 機械工業、化学工業、建設部門と建材士業部門に転換をもたらさなければなりません。

 機械工業は、経済発展と技術の進歩の基礎です。

 機械工業部門では、先端設備を新たに装備するとともに、既存の機械設備の性能を改善し、柔軟な生産細胞を構成する方法で生産工程を近代化し、測定設備と工具の問題を解決しなければなりません。

 機械製作技術の最新成果にもとづいて新型の近代的機械設備を世界的な水準で設計、製作し、系列生産工程を確立しなければなりません。

 化学工業部門では、生産設備と系統を適時に整備、補修し、生産能力を拡張し、触媒の国産化を実現してチュチェ肥料とビナロン、基礎化学製品の生産を正常化しなければなりません。

 電力の消費を減らし、公害をなくす方向で化学工業の技術改造を促進し、国内の資源に依拠する新しい化学製品の生産基地を将来を見通して建設しなければなりません。

 戦略遂行期間に石炭のガス化による炭素化学工業を創設し、褐炭を利用する石炭乾留工程を設け、灰芒硝を原料とする炭酸ソーダ工業を完備して、メタノールと合成燃料、合成樹脂などの化学製品生産の主体化を高い水準で実現しなければなりません。

 建設部門では、わが党の主体的建築美学思想を指針として、まず便利性、まず美学性の原則が具現された万年大計の記念碑的建築物を最高の水準、最高の速度で建てなければなりません。

 中央と地方の設計陣と建設陣を強化し、設計手段と建設装備、器具・工具を近代化し、乾式工法を奨励し、ゼロエネルギーとゼロ炭素建築技術、知能建築技術を広く取り入れるべきです。

 建材工業部門では、工場、企業を近代化し、建材の生産を専門化、伝統化し、最新技術を活用して建材の多様化、多種化、国産化を実現しなければなりません。

 農業と水産業、軽工業部門では、生産突撃戦を力強く展開して人民生活向上の突破口を開くべきです。

 農業部門では、チュチェ農法の要求どおりに科学的農業の熱風を巻き起こし、定められた穀物生産目標を達成しなければなりません。

 優良品種をより多く育成し、地方別、品種別の需要に応じて種子の生産を追いつかせなければなりません。

 地域の特性と自然・気候条件に応じて作物と品種を配置し、農作物の肥培管理で科学技術上の要求を厳守し、先進農法を積極的に取り入れなければなりません。

 有機農法を奨励し、環状循環生産システムを確立するという党の方針を一貫して貫徹しなければなりません。

 畜産部門では、種畜と飼料の問題を解決し、飼養管理を科学的におこない、万全の家畜防疫対策を立てて畜産物の生産を増やさなければなりません。

 草食家畜の飼育を大衆運動として繰り広げ、協同農場の共同畜産と農村世帯の自家畜産を発展させ、どこでも畜産の熱風が巻き起こるようにすべきです。

 果樹栽培業の集約化、科学化水準を高めて果物の生産を増やし、全国各地に建設した野菜温室とキノコ工場で生産を正常化して人民が恩恵をうけるようにしなければなりません。

 農業の総合的機械化を本格的に推し進め、近いうちに農作業の機械化の比重を60〜70%に高めることを見込むべきです。

 農業機械工場では、設備と生産工程を近代的に改造し、能率の高い農業機械と部品を大々的に生産して、社会主義協同農場の田野に我々が作った農業機械のうなりが高く響くようにしなければなりません。

 協同農場では、農業機械の稼働率を高め、営農工程の機械化を大がかりに推し進めるべきです。

 水産部門では、飛躍して黄金の海の歴史を輝かせていかなければなりません。

 党が示した水産物の生産目標を達成しなければなりません。

 科学的水産は、すなわち漁獲の実績です。

 水産単位では、漁船と漁具を近代化し、先端科学技術にもとづいて気象予報、海上指揮、魚類加工システムと設備・電力管理システム、船舶修理システムを完璧に構築し、年中海をあけることなく漁労作業に積極的に取り組んで大漁をもたらすべきです。

 養魚で省力型、節水型方法を取り入れ、海上養魚、囲い網養魚を広く展開し、浅海養殖の面積を増やし、養殖方法を改善すべきです。

 軽工業を速やかに発展させなければなりません。

 軽工業部門では、工場を知識経済時代のモデル工場として整え、原料、資材の国産化を実現し、生産を活性化して人民の消費財の需要を満たさなければなりません。

 新製品の開発と質の向上に力を入れて、世界的水準の多様な軽工業製品をより多く生産しなければなりません。

 各地方では、歴史的な昌城連席会議の精神を具現して、自力で暮らしを立てるための用意周到な作戦を練り、地方経済を特色あるものに発展させなければなりません。

 人民経済のすべての部門、すべての単位で予備と可能性を残らず引き出し、技術革新運動と社会主義的競争運動を活発に展開して生産的高揚をもたらさなければなりません。

 国土管理事業を力強く展開しなければなりません。

 山林復旧戦闘を年次別計画に従って根気強く推し進め、祖国の山を黄金の山、宝の山にしなければなりません。

 育苗場を実利が得られるように整え、苗木の生産を先行させ、軍隊と人民がこぞって立ち上がり、植樹と肥培管理を科学技術上の要求に即して責任をもっておこなうべきです。

 環境保護事業を改善して、国の資源を保護、増殖し、大気と河川、海の汚染を徹底的に防がなければなりません。

 対外経済関係を発展させなければなりません。

 対外貿易において信用を守り、一辺倒をなくし、加工品の輸出と技術貿易、サービス貿易の比重を高める方向で貿易構造を改善すべきです。

 合弁、合作を主体的立場に立って実利が得られるようにおこない、先進技術を取り入れ、国の経済を発展させることに寄与するようにしなければなりません。

 経済開発区に有利な投資環境と条件を整えて、その運営を活性化し、観光を活発におこなうべきです。

 経済強国の建設で画期的局面を切り開くためには、国家の経済組織者としての機能を強め、チュチェ思想を具現した朝鮮式経済管理方法を全面的に確立しなければなりません。

 経済活動にたいする国家の統一的指導と戦略的管理を責任をもっておこなうべきです。

 国の経済司令部である内閣は、要領主義、形式主義、敗北主義と断固決別し、党と人民にたいして経済活動に責任をもつ主人らしく、党の路線と政策にもとづいて現実性のある国家経済発展戦略と段階別計画を立て、その実行のための経済組織活動を綿密におこない、結末を見るまで粘り強く推し進めなければなりません。

 内閣は、キーポイントに力を集中しながら経済全般を活性化していく方法で経済活動の作戦を練り、指揮すべきです。

 内閣責任制、内閣中心制の要求どおりに国の経済活動全般を内閣に集中させ、すべての経済部門と単位が内閣の統一的な作戦と指揮に従って動く厳格な規律と秩序を確立しなければなりません。

 社会主義企業責任管理制を正しく実施しなければなりません。

 工場、企業、協同団体は、社会主義企業責任管理制の要求に即して綿密な経営戦略を立て、企業活動を主動的に、創意的におこなって生産を正常化し、拡大発展させていかなければなりません。

 企業体が付与された経営権を円滑に活用できるように、国が十分な条件を整えなければなりません。

 経済強国建設は、人民の幸福を創造する雄大で張り合いのある事業であり、その展望は楽観的です。

 我々は、最後の勝利への確信と気概をもって大胆な攻撃戦、人民あげての決戦を繰り広げ、人民の万福が実現する社会主義経済強国を必ず打ち立てなければなりません。


 4) 文明強国建設

 同志のみなさん!

 社会主義文明強国を打ち立てることは、社会主義強国建設の重要な目標の一つです。

 我々が建設する文明強国は、社会主義文化が全面的に開花発展する国、人民が高い創造力と文化水準を備え、最上の文明を最高の水準で創造し享受する国です。

 我々は、社会主義文明強国の建設を推し進めて、全人民を豊かな知識と高い文化的素養を身につけた社会主義建設の有力な担い手に育て、人民に豊かで文化的な生活を思う存分享受できる条件と環境をもたらさなければなりません。

 教育事業を発展させて、わが国を教育の国、人材の国にしなければなりません。

 国の文明は、教育水準によって保証され、わが国の未来は教育事業をいかにおこなうかにかかっています。

 近年、教育にたいする社会的関心が高まり、教育体系と内容、教育条件と環境を改善するうえで少なからぬ成果がおさめられましたが、まだ、全般的な教育水準、特に中等一般教育の水準は党が望む水準の半分にも及んでいません。

 我々は新しい世代を、政治的、思想的に鍛えられ、高い創造的能力と気高い道徳的品性、壮健な体力を備えた多面的に発達した人材に育てなければなりません。

 人材強国化、全人民科学技術人材化が実現できるように教育体系をさらに完備しなければなりません,

 中等一般教育期間に、生徒を革命的世界観の骨格が形成され、完成された中等一般知識と一つ以上の現代技術を身につけた国の有為な人材に育てることができるように、教育体系を完備していかなければなりません。

 当該地域の経済地理的特性と生徒の個性に応じた教育をさまざまな形態で着実におこなわなければなりません。

 こんにち、人材にたいする要求の度と基準は日増しに高まっています。

 各大学では、学術型人材と実践型人材養成の目的に応じて、学制を合理的に定め、連続教育体系を発展させて世界的な学者をたくさん育て上げるべきです。

 職業技術教育体系も引き続き完備しなければなりません。

 師範教育体系を改善しなければなりません。

 地域別総合大学に、師範大学、教員大学を所属させて、教育・科学陣と教育設備を教員の養成に効果的に利用するようにすべきです。

 主要大学の教育学部の役割を強めて教員が高い教育学的資質を備えるようにし、教員再教育事業に力を入れて教員の水準を絶えず高めなければなりません。

 全人民科学技術人材化の要求に即して、働きながら学ぶ教育体系を発展させなければなりません。

 工場大学、農場大学、漁場大学をはじめ、働きながら学ぶ大学を増やし、教育水準を高めて、より多くの勤労者が高等教育を受けられるようにすべきです。

 特に、遠隔教育体系をさらに発展させて、その優越性を高く発揮させ、テレビをはじめ、大衆報道手段を通じた教育にも力を入れて、すべての勤労者が一生学びながらわが国の繁栄に寄与するようにすべきです。

 教育の内容と方法を絶えず改善しなければなりません。

 中等一般教育では、政治・思想教育を先行させて、生徒が自然と社会に関する幅広い知識を体得し、知的能力と応用能力、自立性を高めることができるようにカリキュラムを改善、完成し、実験・実習と技能訓練の比重を高めるべきです。

 中等教育の水準で都市と農村の差をなくす決定的な対策を講じるべきです。

 各大学では、学生の知的潜在力を最大限啓発させ、新しく実用的な知識をより早く体得し活用できるように教育の内容を実用化、総合化、近代化しなければなりません。

 部門別、地域別の総合大学と職業技術大学では、当該分野の有能な人材を育成できるように教育綱領を正しく立てて実行しなければなりません。

 金日成同志と金正日同志が教えてくれた開発授業法をすべての教育段階に徹底的に具現して、基礎教育と専攻教育、科学技術教育を知識伝授式ではなく、学生の創造的能力を高めることに確固と指向させていかなければなりません。

 学生の学習熱意を高められるように実力評価方法を改善し、大学卒業生が当該専攻分野の現場で一定の期間働きながら専門家資格と技術資格を収得するようにすべきです。

 教育条件と環境を一新させ、教育部門の物質的・技術的土台を世界的水準に引き上げるべきです。

 国家的に教育を重視し、教育部門にたいする投資を系統的に増やし、全社会的に教育部門を積極的に支援しなければなりません。

 大学と各級学校に電子図書館と近代的な科学研究基地、実験・実習基地を立派に整え、活発に運営すべきです。

 金日成総合大学をはじめ、わが国の主要大学を、世界一流の大学と堂々と肩を並べることのできる教育と科学研究の中心基地、国際学術交流の拠点にしなければなりません。

 社会主義保健医療事業をさらに発展させるべきです。

 金日成同志と金正日同志が打ち立てたわが国の社会主義保健医療制度は、誰もが治療を受ける心配をせず健康な体で働き、幸せな生活を享受できる最も人民的な保健医療制度です。

 我々は保健医療事業を発展させて、人口の平均寿命と伝染病の予防率をはじめ、保健医療指標を世界の先進水準に引き上げ、人民により文化的な生活条件と環境を提供しなければなりません。

 党の予防医療方針を立派に貫徹しなければなりません。

 保健医療部門では、衛生防疫機関を近代的に整え、伝染病を防ぐ活動に力を集中し、予防院式医療奉仕を活発におこなって罹病率を極力さげなければなりません。

 医師区域担当制を強化して、医師が家庭と労働現場に入って住民と勤労者の年齢別、体質的特性に応じて各種疾病の予防対策を立て、健康管理を責任をもっておこなうようにすべきです。

 医療奉仕の質を改善しなければなりません。

 現代医学の発展趨勢に即して、すぐれた診断・治療法を積極的に取り入れ、現代医学と高麗医学を密接に結びつけ、遠距離医療奉仕システムを完備し、救急医療サービスをはじめ、医療奉仕の質を高い水準で保障しなければなりません。

 医科学技術を速やかに発展させ、保健医療部門にたいする物質的供給活動を改善すべきです。

 保健医療の実践で切実に要求される新しい医科学技術分野を開拓し、高麗医学を科学化し、最新医科学技術を積極的に取り入れなければなりません。

 製薬工場と医療機器工場を近代化し、効能の高い医薬品と先端医療設備、器具、医療用消耗品を十分に生産、供給すべきです。

 郡人民病院を当該地域の医療奉仕の拠点にふさわしく充実させ、里人民病院、診療所にたいする物質的供給活動に力を入れて、住民の健康を責任をもって見守るようにしなければなりません。

 スポーツ強国を建設するのは、社会主義文明強国の建設において提起される重要な課題です。

 スポーツ強国は、スポーツによって名声をとどろかし、スポーツによって興り、強大になる国です。

 我々は、スポーツ強国の建設を推進して国力を強化し、民族の英知と気概を育み、チュチェ朝鮮の尊厳と栄誉を世界にとどろかさなければなりません。

 専門スポーツ技術を短期間に世界的な水準に引き上げ、スポーツを大衆化、生活化し、スポーツの科学化水準を高めなければなりません。

 スポーツ部門では、訓練を強化し、朝鮮式の優れた競技戦法を完成し、国際競技で英雄朝鮮の新しいスポーツ神話を次々と創造してアジアの覇権、世界の覇権を握らなければなりません。

 学校の体育事業を改善し、機関、企業、協同農場でスポーツ活動を活発に繰り広げて、全国がスポーツ熱気で沸き立つようにしなければなりません。

 スポーツの科学化は、スポーツ強国建設の推進力です。

 訓練と競技はもちろん、後進の育成と運動器具の生産に至るまでスポーツ部門のすべての活動を現代科学技術にもとづいておこない、朝鮮人の体質的特性に応じてスポーツ科学を発展させなければなりません。

 社会主義文学・芸術の全面的開花期を切り開くべきです。

 社会主義文学・芸術は、人々が正しい革命観と人生観、高尚で美しい精神的・道徳的品格を身につけて革命と建設に積極的に参加するようにし、社会の文明を先導していく重要な役割を果たします。

 チュチェの革命偉業遂行の歴史的転換期に入ったこんにち、わが国では相次いで大変革がもたらされ、すべての部門がマンリマ(万里馬)の速度で前進していますが、文学・芸術部門は、まだ全社会を革命熱、闘争熱で沸き立たせ、千万の心に火を点じる立派な文学・芸術作品を多く創作していません。

 我々の文学・芸術の基本的使命は、全人民に党の思想と意図を植えつけ、大衆を奮い立たせてチュチェの革命偉業を推進していくことです。

 文学・芸術部門の幹部と創作家、芸能人は、名作の創作をもって領袖を擁護し、革命を守り、党の先兵、ラッパ手の役割を果たした前世代の文芸戦士の闘争の伝統を受け継ぎ、今日も明日も永遠に、先頭に立ってわが党を支えていく思想戦線の旗手にならなければなりません。

 文学・芸術部門では、金日成同志と金正日同志の栄えある革命活動史と不滅の業績、高邁な品性を掘り下げて形象化した名作、力作を創作しなければなりません。

 軍人と人民に思想的・精神的糧を与え、彼らを闘争へと奮い立たせる立派な小説と詩、シナリオ、戯曲作品を多く創作すべきです。

 映画芸術部門は、一日も早く停滞から脱し、新世紀の映画革命の火を点じることにより、文学・芸術の全盛期を切り開くうえで先導的役割を果たさなければなりません。

 舞台芸術部門と美術部門では、党の文芸思想と理論、美学観が具現され、朝鮮人民の美感に合い、人民が好む名作を創作しなければなりません。

 大衆文化・芸能活動を活発に繰り広げて芸術の大衆化を高い水準で実現し、社会主義建設の沸き立つ戦闘場で革命の歌、闘争の歌が力強く響き渡るようにすべきです。

 帝国主義の思想的・文化的浸透策動を粉砕し、我々の社会主義文化と生活様式を固守すべきです。

 帝国主義の思想・文化は、人々の健康な精神を麻痺させ、社会主義の基礎を切り崩す危険な毒素です。

 帝国主義者の執拗かつ悪辣な思想的・文化的浸透策動を革命的な思想・文化攻勢をもって粉砕し、我々の内部に異質な思想・文化と変態的な生活様式が絶対に浸透できないようにすべきです。

 党員と勤労者、青少年・学生が、我々の社会主義民族文化が一番だという高い誇りと自負をもち、我々のものを大事にし大いに生かしていくようにして、全社会に民族的情緒と美しく健全な社会主義的生活気風がみなぎるようにしなければなりません。

 全社会的に道徳規律を確立すべきです。

 道徳規律が乱れると、人々が精神的に変質し、社会主義思想と制度、伝統を固守することができません。

 党員と勤労者、青少年・学生にたいする道徳教育を強化して、革命の先輩を敬い、師と目上の人を尊敬し、同志を愛し、家庭と集団の親睦を図る美しい人間関係が開花するようにしなければなりません。

 誰もが社会公衆道徳と秩序を自発的に守り、特に、言語生活を高尚かつ文化的にするのが、我々の社会の確固たる風潮になるようにしなければなりません。

 社会主義文明強国の面貌にふさわしい近代的な文化生活拠点をより多く、より立派に建設すべきです。

 国の至る所に劇場と文化会館、体育館をはじめ、文化・スポーツ施設と便益・サービス施設を最高のレベルで建設し、公園、遊園地、名勝を立派に整備して、勤労者と青少年が、多様な文化・情操生活を思う存分享受できるようにしなければなりません。


 5) 政治的・軍事的威力の強化

 同志のみなさん!

 社会主義強国の建設を推進して我々の偉業を完成するためには、政治・思想強国、軍事強国の威力をさらに強化しなければなりません。

 強力な政治軍事力は、国の尊厳と力の象徴であり、反帝対決と社会主義建設の勝利のための決定的保証です。

 政治的・軍事的威力を絶え間なく強化してこそ、国家の戦略的地位を強国にし、経済・文化の建設で飛躍的な発展を遂げ、祖国統一の偉業も早期に実現することができます。

 我々は、国の政治軍事力を強化することを社会主義建設の中心的課題としてとらえていかなければなりません。

 政治・思想強国の威力を全面的に強化すべきです。

 社会主義国家政治制度を強化し、その威力を余すところなく発揮しなければなりません。

 政治・思想強国の威力は、わが国の社会主義国家政治制度の優越性と強国さにもとづいいます。

 我々は、社会主義国家政治制度を強化発展させて、人民大衆の政治的自主性を保障し、社会の政治的・思想的統一を絶えず強化しなければなりません。

 人民政権機関のすべての活動が、人民大衆の要求と利益を擁護し実現する活動となるようにすべきです。

 人民政権機関は、人民大衆の自主的権利の代表者、創造的能力の組織者、人民生活に責任をもつ戸主、人民大衆の自主的で創造的な生活の保護者としての役割を果たさなければなりません。

 人民政権機関は、人民が国家管理と社会・政治活動に積極的に参加して、国家と社会の真の主人として政治的権利を行使し、社会と集団のために誇りある生を輝かせていくようにすべきです。

 人民政権機関は、人民に裕福で文化的な生活条件と安全な労働条件、十分な休息条件を保障し、最大限の社会的恩恵が行き渡るようにして、誰もが社会主義制度を真の生の懐とみなし、社会主義のために献身するようにしなければなりません。

 初等学院と中等学院、育児院(乳児院)と愛育院(児童養護施設)、養老院の運営に深い関心を払って、院児と身寄りのない老人が国家の配慮のもとで何の心配もなく生活するようにしなければなりません。

 人民政権機関は、人民が、社会主義憲法をはじめ、国家の法規範と規定を自発的に守るよう、遵法教育と法的統制を強化しなければなりません。

 党と人民大衆の渾然一体をいっそう強固にすべきです。

 党と人民大衆の渾然一体は、わが党の生命力の源泉であり、社会主義の不敗性の保証です。

 党員と勤労者が、金日成−金正日主義でしっかり武装し、党のまわりに思想・意志、道徳・信義のうえでかたく団結し、ひとえにわが党以外には誰も認めないという確固たる信念をもち、党に従って変わることなく一路邁進するようにしなければなりません。

 特に、青年が一心団結の伝統を継いで、わが党を先頭に立って決死擁護し、党の革命偉業の遂行で先兵の英雄的気概をとどろかせるようにしなければなりません。

 党・勤労者団体組織と政権機関は、すべての活動を一心団結の強化に指向させ、服従させなければなりません。

 人民大衆の要求と利益を第一とし、人民のために滅私奉仕し、人民を信じ人民に依拠してすべての問題を解決していく原則を堅持しなければなりません。

 党活動家は、人の運命問題、政治的生命と関連した問題を慎重に処理し、人々が悩んでいる問題、活動と生活上の難問を責任をもって解決して、広範な大衆を党のまわりにいちそうかたく結束しなければなりません。

 司法・検察、安全保衛機関の活動家は、我々の社会主義を内部から瓦解させようとする敵のあらゆる策動を適時に摘発、粉砕し、我々の思想と制度、階級陣地と一心団結をかたく守らなければなりません。

 先軍革命路線を恒久的な戦略的路線としてとらえ、軍事強国の威力を全面的に強化すべきです。

 帝国主義者との長期的かつ厳しい対決のなかで社会主義偉業の勝利を達成していくためには、変わることなく先軍の旗印を高くかかげ、革命武力、国防力の強化に引き続き大きな力を入れなければなりません。

 革命武力、国防力の強化発展は、すなわち、わが党の強化発展であり、国の尊厳と人民の運命は革命武力、国防力によって保証されます。

 人民軍は、朝鮮労働党の軍隊であり、社会主義防衛戦の決死隊、社会主義強国建設の突撃隊です。

 全軍の金日成−金正日主義化は、恒久的に堅持していくべき軍建設の総体的任務です。

 全軍を金日成−金正日主義化して、人民軍を永遠なる金日成同志と金正日同志の軍隊、党の軍隊に、いかなる強敵をも打ち負かすことのできる無敵の白頭山革命強兵に鍛え上げなければなりません。

 党の指導は、人民軍の生命であり、人民軍内にはもっぱら党の思想と息吹のみが脈打つようにしなければなりません。

 人民軍将兵は、いかなる試練と逆境にあっても永遠に党中央と思想と志、運命をともにする真の革命同志、革命戦友となり、党中央を決死擁護する鉄壁のとりで、盾にならなければなりません。

 人民軍内に党の命令のもとに一糸乱れず行動し、党の命令、指示を無条件に決死貫徹する革命的軍紀を確立しなければなりません。

 人民軍では、政治・思想強軍化、道徳強軍化を二本の柱とし、党の政治活動を強化して、全軍を党の唯一思想で一色化され、不屈の信念と道徳・信義のうえでかたく団結した前衛隊伍にしなければなりません。

 人民軍は、社会主義祖国を鉄壁のごとく守り、党の戦略的意図に即して戦争に対処する準備の完成に総力を集中しなければなりません。

 人民軍では、訓練の実戦化、科学化、近代化を基本的種子とし、白頭山訓練熱風を巻き起こして、すべての軍人をわが党の軍事戦略思想と戦法で武装し、極悪な条件と環境のもとでも戦闘任務を立派に遂行できる「ー当百」のつわものに鍛え上げなければなりません。

 人民軍では、わが共和国にたいするアメリカ帝国主義と南朝鮮の好戦勢力の無謀な戦争挑発策動に対処して高度の臨戦態勢を堅持し、敵が戦争を引き起こすならば侵略者を容赦なく懲罰し、祖国統一の歴史的偉業を達成しなければなりません。

 人民軍では、抗日遊撃隊式の部隊指揮・管理方法を具現して強い軍紀を確立し、正規化の面貌をしっかり整え、軍人の生活問題を解決するための活動に転換をもたらさなければなりません。

 呉仲洽第7連隊称号獲得運動と近衛部隊運動を力強く繰り広げて、すべての部隊を抗日の第7連隊、戦火の近衛部隊にしなければなりません。

 人民軍は、社会主義強国建設の主力部隊、突撃隊の威力を引き続きとどろかせなければなりません。

 朝鮮人民内務軍は、領袖防衛、制度防衛、人民防衛の刃をさらに研ぎ澄まさなければなりません。

 朝鮮人民内務軍は、厳格な命令指揮体系と鉄の軍紀を確立し、党と社会主義制度、人民の生命・財産を狙う階級の敵と敵対分子の蠢動を萌芽の段階で容赦なく粉砕しなければなりません。

 人民保安機関の活動を決定的に改善し、事件・事故を防止するための対策をしっかり立てて、自分の地域と管内を事故のない安定した地域、安定した管内につくり、人民のためになるよいことを多くしなければなりません。

 国防工業の発展に大きな力を入れるべきです。

 国防工業を発展させるのは、人民の運命、国家の安全にかかわる死活の問題です。

 世界的に武力装備が比類なく近代化されて戦争の様相が変わり、朝鮮半島の情勢が日増しに尖鋭化している現実は、武力装備の近代化にさらに拍車をかけることを求めています。

 国防科学部門では、国防工業の主体性と自立性を強化し、近代化、科学化の水準を高め、それにもとづいて祖国統一大戦の進軍路を開く精密化、軽量化、無人化、知能化された朝鮮式の近代的かつ強力なチュチェ兵器をより多く研究、開発しなければなりません。

 国家対空防御システムをより高い戦略的水準に引き上げるべきです。

 対空警報システムの近代化を実現し、全国を各種の対空火力手段で網の目のように覆って、祖国の領空を要塞化しなければなりません。

 国防工業部門では、戦時の君子里の労働者階級に見習って、幹部と労働者、技術者が、領袖決死擁護の精神、祖国防衛の精神、自力自彊の革命精神で生き、たたかうようにしなければなりません。

 全社会に軍事重視の気風を立て、全民抗戦の準備を整えるべきです。

 全人民は、我々の不倶戴天の敵であるアメリカ帝国主義者とは必ずけりをつけなければならないという覚悟をもって、いったん、戦争が起これば侵略者を撃滅し、祖国統一を達成するための全民抗戦にこぞって立ち上がらなければなりません。

 労農赤衛軍と赤の青年近衛隊の隊員は、戦闘政治訓練を強化して、いかなる戦況のもとでも自分に与えられた任務を立派に遂行できるよう政治的、軍事的にしっかり準備しなければなりません。

 民間武力部門では、非常動員体系と指揮体系、対空対策をしっかり立て、堅固な防御施設を構築して、自分の故郷と村、職場を頼もしく防衛できるようにしなければなりません。

 我々は、チュチェ朝鮮の無限の力に依拠し、未来への確信と楽観に満ちて、社会主義偉業の最後の勝利に向けてさらに力強くたたかっていかなければなりません。





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