李洙墉副委員長が共産党・労働者党国際会議で演説
−2016年10月28日−

 朝鮮中央通信によると、朝鮮労働党代表団団長である政治局委員の李洙墉副委員長が28日、ベトナムの首都ハノイで開幕した第18回共産党・労働者党国際会議で演説した。

 李洙墉副委員長は、世紀と年代を継いでおこなわれている共産党・労働者党国際会議がその崇高な使命と目的に即して帝国主義者の反社会主義策動を粉砕し、社会主義運動をたゆみなく前進させるたたかいでおさめた成果と経験を交わし、相互の支持と連帯を強化するのに大きく寄与したと述べた。

 そして、今会議が、こんにちの自主勢力と支配主義勢力との間の対決がさらに激しくなっていることに対処して共産党、労働者党が、正しい戦略、戦術で社会主義偉業を勝利のうちに前進させ、団結と連帯をいっそう強化する重要な契機になるものと確信すると述べ、次のように続けた。

 こんにち、国際舞台では、国と民族の自主権と尊厳を守ろうとする世界の進歩的人民と、侵略と戦争、強権と専横に明け暮れる帝国主義反動勢力との間の深刻な対立とたたかいが繰り広げられている。

 朝鮮労働党委員長である敬愛する金正恩同志は去る5月、第7回党大会でおこなった歴史的な報告で、こんにちの国際情勢の特徴は支配権確保のための列強間の葛藤と対立がよりいっそう深まり、自主勢力と支配主義勢力との間の対決で米国を頭目とする帝国主義勢力、反動勢力が次第に衰退、没落していることであると明徹に明らかにした。

 滅亡に直面した帝国主義反動勢力は、いま、自分らの支配権を維持しようと必死にあがいている。

 米国を頭目とする帝国主義者は、いわゆる「民主主義」と「対テロ戦」「人権擁護」と「世界化」の看板のもとに他の国と民族の自主権を蹂躙、抹殺し、自分らの支配主義野望を実現しようとしている。

 帝国主義者の強権と専横で主権国家の自主権と国際的正義が無残に侵害されている現在の国際情勢は、世界のすべての共産党、労働者党が、反帝・自主、社会主義の理念のもとに一つにかたく団結して敵対勢力の策動を断固粉砕し、世界の自主化偉業を推し進めていくことをいつにも増して切実に求めている。

 世界の自主化を実現するのは、人類共通の志向であり、時代の歴史的課題である。

 世界の自主化を実現するには、すべての国と民族が、反帝、自主の旗印を高くかかげて自主性を堅持しなければならないし、このたたかいで、当然、共産党、労働者党が、先鋒隊となり、騎手となるべきであろう。

 いま、帝国主義者は、自主性を志向する国と民族との間に不信とあつれきを助長し、激化させ、敵対感を醸成して団結できないようにしており、国と地域の紛争問題に介入してそれをさらに複雑にしている。

 帝国主義者の分裂・離間策動には、団結の戦略で立ち向かわなければならないというのがわが党の原則的立場である。

 各国の共産党、労働者党は、反帝、自主の旗印のもとに団結して共通の敵である帝国主義者反対へとたたかいの矛先を向けるべきであろう。

 帝国主義・支配主義勢力の侵略と内政干渉、戦争策動を阻止し、破綻させ、世界の平和と安全を守ることで真の国際的正義を実現するのは、こんにち、共産党、労働者党に提起される最も重大で差し迫った課題である。

 このような意味から我々は、今会議が帝国主義者の悪辣な攻勢に対処して共産党、労働者党が正しい闘争戦略と戦術で社会主義偉業を前進させる問題を基本議題にかかげたことを全的に支持、賛同する。

 社会主義は、その科学性と真理性によって永遠の生命力をもっている。

 偉大な社会主義10月革命の勝利で、この地球上に初の社会主義国家が誕生した時から1世紀がたつこんにちまで、社会主義は科学性と真理性によって人類の胸に深く刻まれている。

 東欧で社会主義が一時、挫折と試練を経たが、社会主義を擁護、固守し、前進させようとする共産党、労働者党の志向と意志を反映して1992年4月に発表された平壌宣言の精神にもとづいて多くの共産党、労働者党が社会主義の軌道に沿って勝利のうちに前進しており、共産党、労働者党の国際的な会合も毎年開かれている。

 社会主義偉業を完成させ、人民大衆の自主性を完全に実現するのは、朝鮮労働党の最終目的である。

 こんにち、朝鮮労働党は、敬愛する金正恩同志を最高位にいただき、偉大な金日成−金正日主義の旗印に従って社会主義強国建設偉業実現の一大全盛期をもたらしている。

 敬愛する金正恩同志は、わが党の指導思想である金日成−金正日主義は本質上、人民大衆第一主義であるという哲理を明らかにし、人民の利益を最優先、絶対視する人民愛の真の政治をおこなっている。

 いま、わが軍隊と人民は、朝鮮労働党委員長である敬愛する金正恩同志が、第7回党大会で示した社会主義強国建設の輝かし設計図にもとづいて人々を驚かす奇跡と革新を創造している。

 政治・軍事強国の威力をあらゆる面から強化し、科学技術を機関車にして経済強国、文明強国の建設を推し進めて国力が強く、絶えず隆盛繁栄し、人民が世界にうらやむものなく幸せな生活を思う存分送る天下第一の強国を打ち立てようというのが、まさに、わが党の確固たる決心であり、揺るぎない意志である。

 わが党は、人民重視、軍隊重視、青年重視の3大戦略を一番の武器として捉え、社会主義偉業の最後の勝利に向かって力強く邁進するであろうし、自彊力第一主義の旗印高らかに敵対勢力の反朝鮮制裁・封鎖策動を粉砕して社会主義強国を必ず打ち立てるであろう。

 戦争のない平和な世界を建設するのは、わが党の闘争目標であり、地域と世界の平和と安全のためにたたかうのは、わが党の一貫した立場である。

 わが党は、米国の日増しに増大する核戦争の脅威に対処して、わが民族の自主権と生存権を守り、朝鮮半島と地域の平和と安全を守るために経済建設と核武力建設を並進させることに関する戦略路線を示し、その貫徹のために積極的にたたかっている。

 わが党の新たな並進路線は、わが革命の合法則的な要求、必然の選択であり、わが党と国家の最高利益に発した戦略的路線である。

 わが党は、並進路線の旗印をさらに高くかかげ、米国によって強いられている核戦争の危険を強力な核抑止力に依拠して根本的に終息させ、地域と世界の平和を守っていくであろう。わが党は、朝鮮半島と地域の安全と強固な平和のためのたたかいで、各国の共産党、労働者党の力強い支持と連帯を大変重んじている。
 わが党は、今後も、各国の共産党、労働者党の支援のなかで朝鮮半島と世界の平和と安全を守るために、人類の自主偉業、社会主義偉業の勝利のために積極的にたたかっていくであろう。

 李洙墉副委員長が、会期中、ベトナム共産党のグェン・フ一・チョン書記長、ハンガリー労働者党のジューラ・チュルメル委員長、チェコのボヘミア・モラビア共産党のボイチェフ・フィリプ委員長とおのおの会見した。

 李洙墉副委員長は、席上、敬愛する金正恩同志の指導のもとに朝鮮労働党と人民が、敵対勢力の侵略と制裁・圧殺策動を粉砕し、朝鮮労働党第7回大会の決定貫徹のためのたたかいにこぞって邁進していることに言及した。

 そして、朝鮮労働党の偉業を積極的に支持する各国の党との友好関係をさらに強化し、発展させていくであろうと強調した。

 チョン書記長は、ホー・チ・ミン主席と金日成主席が築いた両国の党と政府、人民の友好関係は、絶えず強固になり、発展してきたと述べた。

 そして、朝鮮半島の平和と安全、統一を支持し、両党、両国の友好関係を引き続き強化し、発展させていくベトナム共産党の終始一貫した立場を表明した。

 ジューラ委員長は、朝鮮労働党は社会主義を擁護して前進させていく強力な党であると述べ、ハンガリー労働者党は、今後も社会主義強国の建設のための朝鮮労働党のたたかいに全的な連帯を送るであろうと指摘した。

 そして、尊敬する金正恩同志の卓越にして洗練された指導のもとに朝鮮労働党と人民が英雄的気概と意志を発揮し、正義の偉業を実現していくうえで大きな成果をおさめるよう願うと強調した。

 フィリプ委員長は、国際社会で高い権威を持つ朝鮮労働党のたたかいの経験から多くを学んでいると述べ、両党の友好関係をすべての分野にわたって発展させていくことに言及した。

 一方、李洙墉副委員長は、ラオス人民革命党対外関係委員会委員長、ネパール共産党(統一マルクス・レーニン主義)議長で常務委員である前首相、スリランカ共産党委員長、ガイアナ人民進歩党書記長、ロシア共産党副委員長である国家会議(下院)国際問題委員会第1副委員長、バングラデシュ労働者党書記長、英国共産党書記長、パレスチナ共産党書記長らとおのおの会見した。

 ほかにも、李洙墉副委員長は、会期中、カナダ共産党書記長、トルコ共産党国際担当書記、ベラルーシ共産党第1書記、南アフリカ共産党国際担当書記、ヨルダン共産党書記長、イラク共産党対外関係部長、イスラエル共産党書記長、ノルウェー共産党国際書記、スペイン人民共産党国際書記局メンバーとそれぞれ会見した。

 李洙墉副委員長は、席上、米帝の反朝鮮孤立・圧殺策動を粉砕し、力強く進む朝鮮労働党と人民の正義のたたかいに全的な支援を寄せている各国の政党に謝意を表し、友好・協力関係をさらに強化し、発展させることに言及した。

 各国の政党の人士は、朝鮮労働党と人民が、歴史のあらゆる試練と難関を果敢に乗り越えて社会主義を守り、強国建設のたたかいで世界を驚かすめざましい成果をおさめていることについて称賛した。そして、今後も朝鮮労働党と人民の正義の偉業にかたい支持と連帯を送ると述べ、朝鮮労働党との友好・協力関係を変わりなく強化し、発展させていく確固不動の立場を表明した。

 李洙墉副委員長を団長とする朝鮮労働党代表団は10月24日に平壌を出発し、11月1日に帰国した。【朝鮮通信=東京】


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