THAAD配備を無効にすべきだ
−2017年6月10日−

 朝鮮中央通信によると、北侵核戦争演習反対全民族非常対策委員会(全民族非常対策委)は10日、全文次のようなスポークスマン談話を発表した。

 最近、南朝鮮では、かいらい好戦狂が慶尚北道の星州ゴルフ場に引き入れた高高度防衛ミサイル(THAAD)発射台2基以外に4基を追加搬入しながらも、それを隠してきた事実が明らかになり、社会各界の大きな怒りをかき立てている。

 現在、南朝鮮当局は、朴槿恵逆徒の弾劾後、かいらい軍部好戦狂が米国と結託してTHAAD発射台を泥棒猫のように追加搬入しながらも、自分らの犯罪行為を隠そうと「青瓦台」業務報告から削除したことについて「非常に衝撃的」であると述べ、それにたいする調査をおこなっている。

 これに関連して、「THAAD韓国配備阻止全国行動」をはじめ、南朝鮮の各階層は「金寛鎮、韓民求をはじめ、THAAD発射台を追加搬入した者は逆賊であるので極刑に処すべきである」と強く断罪し、THAAD配備の全過程にたいする徹底的な真相調査と関係者の処罰を主張している。

 かいらい軍部一味がTHAADの追加搬入の事実を隠そうとするのは、THAAD配備に決死の覚悟で反対する南朝鮮民心の怒りと周辺諸国の反発を避け、主人の米国の歓心を得て自分らの汚らわしい余命を永らえようとするもう一つの重大な犯罪行為であり、許しがたい親米逆賊行為である。

 今回の事件を通じて、南朝鮮人民を核戦争のいけにえにしてでも主人にしがみついて哀れな運命を救おうとする朴槿恵残党の醜悪な正体と凶悪な下心がことごとくあらわになった。

 にもかかわらず、現在、「自由韓国党」をはじめ保守一味は、「THAAD配備を急いでも十分ではないのに、むしろ、それを問題視するのは従北左派を助けることになる」「安全保障問題が政治争点化、論点化されるのを懸念する」「THAADについてこれ以上の論難をみずからまねくのは、百害あって一利なしである」と言い散らし、売国行為を積極的に庇護している。

 これは、かいらい軍部一味や「自由韓国党」をはじめ、保守一味や朴槿恵のおこぼれをちょうだいしていた者は、皆が一様に民族反逆の群れ、親米逆賊の輩であることをはっきりと示している。

 現実は、外部勢力に命脈を託して同族対決に狂奔する朴槿恵残党をきれいに清算しなくては、THAAD配備でまねかれる核戦争の災いを避けられないことを示している。

 さらに憤りを覚えるのは、米国が自分らの不法・非法行為について謝罪し、THAADを直ちに自国に撤収するかわりに、むしろ「米国と距離を置こうとするつもり」なのかと脅し、南朝鮮当局にTHAAD配備を強迫していることである。

 米国は、今回の事件が発生すると、米国防総省のミサイル防衛局長を急派して南朝鮮当局に圧力を加える一方、THAADがいわゆる贈り物であるかのように「南朝鮮に配備するTHAADの予算を他に使える」という類いの脅迫をためらっていない。

 これは、南朝鮮にたいするTHAAD配備を速やかに強行して朝鮮半島とアジア太平洋地域にたいする覇権戦略の実現を促し、かいらいを自分らのミサイル防衛(MD)システムに引き入れようとする米国の強盗さながらの正体と腹黒い下心を余すところなく明らかにしている。

 問題は、今回の事態について「既存の決定を変えたり、米国に他のメッセージを伝えるためのものではない」だの「理解してほしい」だのと主人の顔色をうかがって見苦しく振る舞っている南朝鮮当局のあいまいな態度である。

 周知のように、THAADの南朝鮮配備は、南の地を米国の世界制覇戦略実現のための前哨基地、軍事基地にゆだねることで、朝鮮半島を諸大国の核戦争の場にしようと親米保守一味が働いた永遠に許せない逆賊行為であり、その全過程が不法と欺瞞、独断と専横によって強行された朴槿恵「政権」の弊害のなかの最たるものである。

 にもかかわらず、南朝鮮当局が「THAAD配備が北の核脅威に備えるために米国と共同で決定したものであり、前政権の決定であるが政権が交代しだからといってその決定を軽視しない」と騒いでいるのは、THAAD配備の既成事実化を前提にしたものであり、THAADの配備撤回を強く求める南朝鮮の民心に対する許しがたい愚弄であり、挑戦にほかならない。

 南朝鮮の各階層が、「当局はTHAADの配備決定を全面的に再検討する場合、韓米同盟に問題が生じないか懸念している」と明らかにし、THAAD配備の全面撤回を強く求めているのは決して偶然ではない。

 南朝鮮の各界が一様に主張しているように、THAAD問題を解決する最も確実な方法はTHAAD配備を全面的に無効にし、既に搬入した憂いの種を断固取り除くことである。

 米国は、親米逆賊を押し立てて投入した戦争の怪物THAADを直ちに自国に撤収すべきである。

 米国の強盗さながらのTHAAD配備圧力に屈服すれば、民族の根本の利益と自身の運命を害する悲劇的結果しかもたらさない。

 「キャンドル革命の産物」を自任する南朝鮮当局は、ロウソクをかかげた民心の要求が何であるのかをはっきりと知り、親米に狂って民族反逆の恥ずべき痕跡だけを残した朴槿恵一味の轍を踏んではならず、南朝鮮の各界が現代版「乙巳五賊」と糾弾している金寛鎮と韓民求をはじめ、THAADを引き入れた者を直ちに極刑に処すべきである。

 南朝鮮の各階層の人民は、キャンドル闘争のあの意志、あの気勢で親米保守一味の売国的・反民族的妄動を粉砕し、米国の侵略的なTHAAD配備を撤回するたたかいにこぞって立ち上がるべきであろう。【朝鮮通信=東京】


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