南当局は北南関係改善の意志を明白にせよ
−2017年6月23日−

 朝鮮中央通信によると、民族和解協議会(民和協)は23日、全文次のような公開質問状を発表した。

 歴史的な6.15共同宣言発表17周年を迎えて、わが民族同士の崇高な理念にもとづいて北南関係の発展と自主統一の新たな転機をもたらすことに関する原則的立場を明らかにした朝鮮祖国平和統一委員会の声明は、北と南、海外の全民族の一様な支持と賛同を得ている。

 自主の旗印、わが民族同士の旗印をさらに高くかかげて北南関係の発展と祖国統一の聖業に献身し、同族を敵視する対決観念から脱して、民族の団結を図り、朝鮮半島の緊迫した軍事的緊張状態を解消する措置から早急に講じるべきであるという我々の原則的立場は、6.15共同宣言を尊重し、北南関係の改善を願う人なら誰でも共感し、こたえざるを得ない。

 しかし、現南朝鮮当局は、米国とかいらい保守一味の顔色をうかがって北南関係改善のための根本的かつ原則的な問題にたいして口を閉ざしており、さらには我々の正当な自衛的核戦力強化措置に途方もなく言いがかりをつけて反共和国制裁・圧力の下心をさらけ出すのもためらっていない。

 南朝鮮当局のこのような優柔不断で不穏当な態度によって、北南関係はかいらい保守政権時代と少しも変わらず破局の泥沼から一歩も抜け出していない。

 北南関係の改善は、平和と統一へと進む出発点であり、全同胞の差し迫った要求である。

 6.15共同宣言の精神にもとづいて北南関係の発展と自主統一の新たなページを開いていくのか、あるいは対決の悪循環を繰り返して保守「政権」の前轍をそのまま踏んであくまで残酷な災いをまねくのかという運命の時刻に南朝鮮当局は責任ある決断をくだすべきである。

 同族間の和合と団結を図り、統一、繁栄を志向していくことを使命とする民和協は、北南関係の劇的な転換と自主統一を熱望する全民族の名で南朝鮮当局に問う。

 1.外部勢力との共助を排撃し、わが民族同士の理念にもとづいて北南関係を自主的に解決していく意志があるのか。

 いかなる外部勢力もわが民族が一つに統一して強盛し、繁栄することを決して望まないというのは、民族分裂の70余年の歴史が残した最も骨身に染みた教訓である。

 現在も米国は、北と対座するなと現南朝鮮当局を露骨に強迫している。

 これによって南朝鮮当局は、必死に「韓米同盟を前提とした南北関係」と「国際社会の共助を通じた朝鮮半島問題の解決」を騒ぎ立て、主人にたいする機嫌取り、あちこちでの哀願・請託劇にきゅうきゅうとしている。

 民族重視と外部勢力依存は、絶対に両立し得ないし、何らかの折衷など、なおさらにあり得ない。

 わが民族同士か、あるいは「韓米同盟」か、民族共助か外部勢力共助か、南朝鮮当局は自分の立場を明白にすべきである。

 2.朝鮮半島の緊張激化の主な要因である南朝鮮・米国合同軍事演習を中止する決断をくだせるのか。

 米国と南朝鮮当局が毎年おこなっている各種の合同軍事演習が朝鮮半島情勢の緩和と北南関係の改善を阻む基本要因であることは、内外が公認している事実である。

 しかし、米国は、「同盟国の防御」だの何のと合同軍事演習をさらに頻繁に、さらに大きくおこなうと騒ぎ立てている。

 南朝鮮当局もやはり、合同軍事演習中止の問題に背を向けており、さらに執権者までみずから「韓」米連合軍事訓練の縮小は考慮しないと公然と騒いでいる。

 南朝鮮当局が真に朝鮮半島の平和と北南関係の改善を望むなら、これ以上合同軍事演習中止の問題にたいする回答を回避すべきでない。

 3.同族間の不信と敵対感を鼓吹するあらゆる誹謗中傷を無条件に中断する用意があるのか。

 両北南共同宣言を含む歴史的に遂げられた北南合意には、互いに誹謗中傷を中断する問題が重要な条項として反映されている。

 それは、誹謗中傷の中断が北南間の対話と関係改善の雰囲気をつくるための先決条件で
るからである。

 北南関係が史上最悪の局面に瀕したいまのような時には、なおのことである。

 しかし、この時刻にも南朝鮮では、我々を途方もなくそしり、陥れる謀略のラッパが絶えず、人間のクズの反共和国ビラ散布妄動も続いている。

 こうした現実にもかかわらず、対話を騒ぎ立てる南朝鮮当局の行為をどう理解すべきであるのかというのである。

 4.北南間の軍事的衝突の危険を解消するための実践的措置から講じようという我々の立場にこたえられるのか。

 現在、朝鮮半島は史上類例を見ない緊迫した軍事的緊張状態に瀕している。

 さ細な偶発的な衝突も核戦争の火花になって想像もできない大災難をまねきかねないというところに、まさに朝鮮半島情勢の深刻さがある。

 米国の「北先制攻撃」企図に怒った南朝鮮の各階層の間で、万事を差し置いて戦争を防ぐべきであるとの声が上がったのは偶然ではない。

 問題は、南朝鮮当局がいまだに事態の深刻さを認識せず、米国の戦略資産をむやみに引き入れて民族の生存で危険極まりないばくちをしていることである。

 戦争狂である主人の米国の核戦争の時限爆弾は、刻一刻と爆発のラインに迫っていることをはっきりと認識し、南朝鮮当局は速やかに決断をくだすべきである。

 5.「北の核問題」を騒ぐことなく我々との対話に臨む準備ができているのか。

 朝鮮半島の核問題が米国によって生じ、したがって、それは徹底的に朝米間で解決すべき問題であることは、疑問の余地がない明白な事実である。

 しかし、南朝鮮当局は、外野がうるさいというように「北の核問題」をやかましく騒ぎ立て、北南対話の前提条件に持ち出している。

 これが、北南関係に複雑さだけを生み、その解決を遠ざけるだけであることは言うまでもない。

 再び想起させるが、南朝鮮当局が米国の北侵核戦争策動に加担しなければ、我々の核にたいして心配しなくても良いであろう。

 核問題を前提にした「対話」は、夢にも見てはならない。

 6.「制裁、圧力」と「対話の並行」が、北南関係をさらに悪化させるだけであることを認め、それを撤回できるのか。

 現南朝鮮当局がいわゆる新しいものであるかのように持ち出した「対北政策」の基調なるものがまさに、「制裁圧力」と「対話の並行」である。

 いうなれば、誰それをたたいて対話へと誘導するというものである。

 それこそ、対話の相手に対する極悪な挑発と冒涜の極みにほかならない。

 これが、過去に朴正煕と朴槿恵逆徒が騒いだ「対決のある対話」と何が違うのかということである。

 南朝鮮当局は、「制裁、圧力」と「対話の並行」の繰り言が朴槿恵逆徒の対決政策よりも、さらに凶悪非道な反統一政策として全民族の糾弾を免れなくなることを銘記し、夢遊病者の寝言のようなでたらめな言動を直ちにやめるべきである。

 7.保守逆賊一味が働いた北南関係全面破綻策動の破局的結果を清算するための果敢な措置を講じられるのか。

 かいらい保守一味が過去の執権9年間、6.15時代の高貴な成果をことごとく抹殺し、北南関係を最悪の破局に追い込んだのは、永遠にすすげない反民族的な万古無比の罪悪である。

 保守逆賊一味の反統一罪悪にたいする審判とその破局的結果の清算を抜きにして北南関係での大転換などあり得ない。

 こんにち、南朝鮮の各階層の人民が、保守「政権」の北南関係抹殺犯罪を断固審判することを積弊清算の主な課題にかかげるよう当局に強く求めているのはまさにそのためである。

 南朝鮮当局が、真に6.15共同宣言と10.4宣言の精神を受け継いだ「政権」、ロウソクをかかげた民心を代弁する「政権」なら、果断な措置を講じるべきであろう。

 8.かいらい保守一味によって強制的に拉致された我々の女性公民を帰すことで、北南関係改善の意志を示せるのか。

 我々の女性公民にたいする朴槿恵逆賊一味の集団誘引・拉致蛮行は特大型の反人倫的犯罪であり、南朝鮮当局は被害者を速やかに家族のもとに帰すべきである。

 しかし、南朝鮮当局は、我々のこのような正当な要求と被害者家族の血のにじむ訴えに引き続き背を向けている。

 これに何の人道主義があり、北南関係を改善しようとする真摯な態度があるのかというのである。

 南朝鮮当局は、いまからでも集団誘引・拉致蛮行の真相を徹底的に調査して犯罪者を処罰し、被害者を帰す措置を請じるべきである。

 それは、南朝鮮当局の北南関係改善の意志を示す重要な試金石となるであろう。

 9.民族大会合開催のための北と南、海外の全同胞の一様な志向と努力に積極的に合流できるのか。

 北南関係の改善と国の平和、自主統一の実現で重大な契機となる民族統一大会合にたいする民族の関心と期待は日を追うごとに高まっている。

 南朝鮮でも、民族大会合開催のための階層別、地域別の準備委員会が相次いで結成され、各階層の人士が民族大会合の参加を熱烈に希望している。

 しかし、遺憾にも南朝鮮当局は、全民族の一様な志向と努力に合流せず、依然として第三者的な態度をとっており、さらに民族大会合の開催に反対する立場もためらいなくあらわにしている。

 それが、北南関係の改善と祖国の統一を一日千秋の思いで願う全民族にどれほど大きな失望を与えるのかということについて南朝鮮当局は熟考すべきであろう。

 6.15共同宣言の精神を具現して北南関係の改善と自主統一の新たな転機を開いていく主役になるのか、あるいは民族あげての統一大進軍の流れに押されて民族に見捨てられるのかという重大な時点で南朝鮮当局は正しい選択をする方が良かろう。

 南朝鮮当局は、北と南、海外が自分らの態度を注視していることを忘れず、全民族の意志を込めた我々の問いに明白な回答をすべきである。【朝鮮通信=東京】


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