南当局は親米屈従政策と決別すべきだ
−2017年7月21日−

 朝鮮中央通信によると、民族経済協力連合会(民経連)は21日、全文次のようなスポークスマン談話を発表した。

 最近、米国が、南朝鮮に「自由貿易協定」(FTA)と開通した再交渉を強迫しているので、南朝鮮の各階層の呪いと怒りをかき立てている。

 周知のように、先日、トランプは米通商代表部(USTR)を押し立てて南朝鮮当局にFTA再交渉の手続きに入ることを一方的に通知し、これにもとづいて、南朝鮮は泣きっ面に蜂で屈辱的な交渉のテーブルに引っ張り出されることになった。

 トランプが既に大統領候補の時から、南朝鮮とのFTAが米国に損害ばかりを与える「ひどい協定」であるとして自分が権力を握ればそれを再交渉すると騒いできたし、南朝鮮執権者の米国訪問の際には、それについてしっかりクギを刺したのは世界が知るところである。

 今回、トランプが南朝鮮にFTAの再交渉を一方的に通告したのは、自分らの利益のためなら植民地奴僕の運命などは気にも留めない米国の厚顔無恥な本性をそのまま示している。

 もともと、南朝鮮・米国FTAは、李明博逆徒が米国の強要に屈服して締結したものであり、南朝鮮経済と民生に百害あって一利なしの不平等で売国的な「協定」である。

 それは、南朝鮮・米国FTAに米国の義務条項が7個程度にすぎない反面、南朝鮮が担う条項は実に55個に及ぶことだけを見てもよくわかる。

 南朝鮮は、この屈辱的な「協定」によって、農畜産物および水産物市場、サービス分野を完全に開放することになったし、主要産業分野への外国人の投資を制限した従来の制度まで緩和され、米国の独占資本にすっかり扉を開くことになった。

 資本と技術が徹底的に米国に隷属している南朝鮮経済が、すべての貿易障壁をなくす場合、その結果がどうなるのかは火を見るよりも明らかである。

 実際、南朝鮮・米国FTA締結後、米国の独占資本と商品が南朝鮮に大挙して押し寄せて幅を利かせるので、企業が相次いで破産しており、農業と水産業が荒廃したし、ただでさえ虚弱な南朝鮮経済のエネルギー輸入依存度は96.5%、鉱物輸入依存度は95%以上に跳ね上がり、穀物自給率は27%に落ちることになった。

 これは大量の失業とひどい貧困を生み、民生苦をさらに増大させる結果をまねいた。

 現実が示しているように、南朝鮮・米国FTAが、南朝鮮にもたらしたものはひどい経済の破局と民生の破綻しかない。

 事実、南朝鮮・米国FTAを改正すべきであるなら、米国に一方的に有利になっている不平等な毒素条項を改めるのが当然である。

 ところが、米国は南朝鮮をそのように食い物にしても満足せず、「悪い取引」だの、 「ひどい協定」だの何のと南朝鮮・米国FTAを自分らによりいっそう有利に変えようと暴悪非道に振る舞っている。

 諸般の事実は、米国こそ自分らの利己的な目的のためなら南朝鮮経済が破綻しようが、南朝鮮人民が死のうが死ぬまいが気にも留めないずうずうしい支配者、略奪者であることを告発している。

 南朝鮮の各階層が、FTA再交渉に関する米国の一方的な通知は「経済分野での宣戦布告」であるとして経済と民生の首をさらに絞めようとするトランプの貪欲さと残忍性を峻烈に糾弾する一方、「政府」が米国に振り回されないよう強く求めているのはあまりにも当然である。

 しかし、南朝鮮当局は、米国の強盗の要求に言うべきことも言えず卑屈に振る舞い、南朝鮮の各階層の怒りをかき立てている。

 いま、南朝鮮当局が、表では「韓米首脳会談で再交渉に関する合意は決してなかった」だの、「再交渉という用語が合わない」だの何のと言うが、それは自分らに向けられる民心の非難を避けようという欺瞞術策にすぎず、実際は米国の強盗の要求を満たす対策を用意しようと奔走している。

 南朝鮮の命脈を握ってよりいっそう膏血を搾り取ろうとする主人に、肝臓と胆のうだけでなく心臓までも取り出してささげなければならないのが、米国に隷属した南朝鮮の避けられない宿命であり、それは歴代のかいらい統治層の親米売国行為がまねいた当然の結果である。

 南朝鮮当局が、いくら「韓米同盟」を美化、粉飾しても、米国の操り人形にすぎない自分らの哀れな境遇を覆い隠せない。

 ロウソクをかかげた民心を代弁するという南朝鮮当局は、米国に操られてあらゆる屈辱を受けるのではなく、いまからでも目を覚まして対米追従、親米事大・屈従政策と断固決別しなければならない。

 南朝鮮人民は、親米隷属の鎖を断ち切らない限り、いつまでも米国から受ける恥辱と屈辱、不幸と苦痛から逃れられないことを銘記し、反米闘争の炎をさらに激しく燃え上がらせるべきであろう。【朝鮮通信=東京】


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