制裁と軍事的圧力強まるほど米国の終末早まる
−2017年6月10日−

 朝鮮中央通信によると、朝鮮アジア太平洋平和委員会(ア太委)は10日、全文次のようなスポークスマン声明を発表した。

 朝鮮半島と地域の平和と安全を保障するうえで重大な意義をもつ先軍朝鮮の多発的で連発的な核戦力強化措置におじけづいた米国が、分別を失って我々にたいする軍事的威嚇と制裁騒動をさらに狂ったようにおこなっている。

 トランプ一味は、史上初めて2つの空母打群を同時に朝鮮東海に展開し、グアム島に配備されたすべての戦略爆撃機BIBを投入して我々にたいする核先制攻撃訓練を狂乱的におこなったのに続き、再び原子力潜水艦を釜山港に入港させたし、去る5月30日には我々の大陸間弾道ミサイル(ICBM)攻撃を想定したミサイル迎撃実験までおこなった。

 また、 「さらに強力な対北朝鮮制裁と圧力が必要な時である」「すべての国が対北朝鮮圧力に賛同すべきである」と騒ぎ立て、去る1日に対朝鮮「独自制裁」措置なるものを発表し、 3日には国連の集票機を動員して新たな「制裁決議」をでっち上げた。

 これは、わが共和国の自主的権利と生存権を否定し、乱暴に侵害する最も極悪非道な敵対行為であり、爆発前夜の朝鮮半島情勢を瀬戸際に追い込む無謀極まりない危険千万な挑発的妄動である。

 米国とその追従勢力が、我々の自衛的国防力強化措置に言いがかりをつけるのは、鉄面皮な詭弁であり、強権と専横の極みである。

 今回、新たな対朝鮮「制裁決議」をでっち上げた米国をはじめとする国連安全保障理事会常任理事国は、この惑星を何度も焦土にし、全人類を何十回抹殺しても余る数千個の核爆弾と膨大な量の戦略攻撃兵器を持っていても足りず、いまも核兵器の近代化に天文学的な額の資金をつぎ込んでいつとなく公然とICBMの発射訓練に熱を上げている。

 しかし、誰も国連の舞台でそれを問題視したことはない。

 にもかかわらず、地球上の唯一の核戦犯国である米国とその追従勢力が、唯一わが共和国の合法的な自主権の行使にだけ山火事にあったオオカミの群れのように「挑発」だの 「脅威」だのと大騒ぎし、国連の看板まで盗用して制裁、圧力と核の威嚇、恐喝にさらに狂奔しているのは、とうてい許されない不法、非法の野蛮な国際ごろつき行為にほかならない。

 米国とその手先が強盗さながらの妄動で我々の前途を阻もうと暴れているが、むしろ、それは、悪の根源である米国を無慈悲な核先制攻撃で完全に焦土にする正義の核の宝剣を最強に研いでいくわが軍隊と人民の力強い進軍をさらに促すだけである。

 ア太委は、わが共和国の自主権と生存権を脅かす米国とその追従勢力の、制裁、圧力と戦争挑発策動が日々重大な局面に突っ走っていることと関連し、次のような原則的立場を明らかにする。

 1.米国とその追従勢力は、何によっても我々の自主的な核保有の権利を阻めないことをはっきりと知らなければならない。

 国防力の強化は、あらゆる国と民族の神聖な自主的権利であり、主権国家なら当然第一にかかげるべき国事の中の国事である。

 核戦力を中枢とする我々の自衛的抑止力は、世紀をまたいで持続する米国の対朝鮮敵視政策と核戦争策動を永遠に終わらせ、朝鮮半島とアジア太平洋地域の強固な平和と安全を守るための強力な手段である。

 20世紀50年代からわが共和国に絶え間ない核の威嚇と恐喝を加えてきた暴悪非道な米国との未曽有の対決戦を通じて、核を持った敵は核で制圧すべきであり、我々の核こそ、朝鮮半島と地域の平和と安全を保障する強力な力であるという真理が実践で証明された。

 我々を核保有へと後押しした張本人である米国が、こんにちになって「完全な核廃棄」を前提に欺瞞的な「対話」を騒ぎ立て、制裁と軍事的圧力の強度を強めるからといって、既に自分の手に握った核を手放す我々ではない。

 我々に計り知れない苦痛を強いた米国が、著しく強化されるチュチェ朝鮮の核抑止力が恐ろしくていくら騒ぎ立てても、もはや後の祭りであり、我々の正義の核は、米国の地を丸ごと差し出しても交換できなくなったことをはっきりと知らなければならない。

 2.米国と追従勢力は、狂乱的な対朝鮮制裁と軍事的威嚇騒動であえて我々を驚かそうとする愚かな妄想を捨てなければならない。

 これまで、米国とその手先が、前代未聞の制裁と圧力、露骨な核戦争の威嚇、恐喝で我々の核保有を阻もうとしたが、それは正反対に我々の核戦力をよりいっそう強化させる結果だけをもたらした。

 ハワイとアラスカをはじめ、米本土を射程圏内に捉えたわが戦略軍の各種の弾道ミサイルが、連日雷鳴のような爆音と敵撃滅の炎を吹いて大地を蹴って万里の大空に飛び立っている。

 いま、世界は、あらゆる手段と方法をすべて動員して我々の前進を妨害し、我々の体制を抹殺しようとあがいてきた米国をはじめとする敵対勢力がむしろ、著しく強化された我々の核戦力にうろたえる哀れな姿を見て驚嘆の拍手を送っている。

 自主と先軍、社会主義の旗印を高くかかげて自力、自彊の限りない力で東方の核強国、アジアのミサイル盟主国の地位を強固にしていく我々の義に徹した進軍をいわゆる制裁、圧力や軍事的威嚇の類いで遅らせたり阻めると思うなら、それよりも愚かな妄想はないであろう。

 核のない国、力の弱い民族ばかりを選んで軍事的に籠絡するひきょうな米国式の虚勢と強権は、天下無敵の核兵器を力強く握った我々には絶対に通じない。

 我々は、朝米対決戦の最後の勝利のために研いできた自衛的核抑止力で米国とその追従勢力の卑劣な制裁と軍事的威嚇策動を無慈悲に粉砕し、朝鮮半島と地域の平和と安全をしっかり守っていくであろう。

 3.米国の反朝鮮制裁と軍事的圧力劇が続くほど、それだけアメリカ帝国の悲惨な終末の時刻が早まるであろう。

 米国の制裁と軍事的圧力の度合いが強まるほど、我々はホワイトハウスが想像できない超強硬対応措置で我々に加えるよりもはるかに大きくて強い圧力と苦痛を米国に与えるであろうし、その「贈り物」の強度は日を追ってさらに強まるであろう。

 我々は、米国が願ういかなる戦争も喜んで相手にするであろうし、もし、無分別な軽挙妄動でわが共和国にあえて手出しするなら、アメリカ帝国を生存不可能に焦土にするであろう。

 米本土と太平洋作戦地帯は既に、我々の核戦力の攻撃圏内に入っており、高度に精密化、多種化された我々の強力な核兵器、チュチェ弾が最高首脳部が決心する任意の時刻、任意の地点から多発的に、連発的に発射されて侵略の本拠地をすべて粉々にできるよう撃動状態(射撃準備完了状態)にある。

 米国がいまのように引き続き我々を敵視する道に進むなら、アメリカ帝国の悲劇的終末のスケジュールはさらに早まるであろう。

 我々は、米国の卑劣で必死の挑戦を絶え間ない核戦力強化の鉄槌で断固退けて我々が選択した道を最後まで行くであろうし、世紀をまたぐ朝米対決戦に終止符を打つであろう。

 米国の対朝鮮敵視政策の総破綻は、歴史の必然であり、朝鮮の勝利は確定的である。

 米国が核兵器を振り回して世界をぎゅうじった時代は永遠に過ぎた。この否定できない現実を米国はつらくても認めるものは認め、いまからでも正しい選択をしなければならない。

 米国はどんな相手と対峙しているのかを直視すべきであり、挑発的な制裁と無謀な軍事的圧力で我々のフル装塡された核の雷管に手出しするような愚かで無分別な自滅的妄動を直ちにやめなければならない。【朝鮮通信=東京】


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