米国に平和協定締結に応じるよう公式に提案
朝鮮外務省代弁人談話 
−2015年10月7日−

 朝鮮中央通信によると朝鮮外務省は7日、全文次のようなスポークスマン談話を発表した。

 朝鮮半島で戦争の危険を取り除いて緊張を緩和し、平和な環境を整えるのは我々の一
貫した立場である。

 我々は、一日も早く朝鮮半島に続く不安定な停戦状態を終息させ、恒久的な平和保障体系を立てようとする念願から、第70回国連総会で停戦協定を平和協定に早急に替えることに関する立場を改めて明白に宣明した。

 停戦協定が締結されてから60年を超えたが、朝鮮半島ではいまだに強固な平和が遂げられていない。

 米国と南朝鮮が、朝鮮半島と周辺で各種名目の大小の軍事演習を絶えず行っていることによって、偶発的な事件でも予測しがたい事態が起こる危険性が日増しに大きくなっている。

 原因不明のさ細な事件によって情勢が一瞬で交戦直前にまで達した去る8月の事態の教訓は、名目だけが残っている現在の停戦協定では朝鮮半島でもはや平和を維持することができないということである。

 朝鮮半島で停戦状態が持続する限り、緊張激化の悪循環の過程は繰り返され、情勢が戦争の瀬戸際へと突っ走るのは避けられない。

 再び朝鮮半島で全面戦争が起こらないという保証はないし、その場合、容易に世界大戦に広がることになるであろう。

 このような深刻な事態を防ぐための根本の方途は、朝米が一日も早く古い停戦協定を破棄し、新たな平和協定を締結して朝鮮半島に強固な平和保障体系を樹立することである。

 我々は、停戦協定が締結された時からこれまで停戦協定を平和協定にかえるための公明正大で現実的な提案を行い、粘り強く誠意ある努力を尽くしてきた。

 米国は、停戦体制を維持しようとする時代錯誤の政策と決別し、平和協定を締結することに関する我々の正当な提案に直ちに応じるべきである。

 現実的に南朝鮮軍の戦時作戦統制権を握っているのも米国であり、停戦協定を管理しているのも米国である。

 米国が大胆に政策転換をすれば、我々も建設的な対話に応じる用意があり、そうなれば、朝鮮半島の安全環境は劇的な改善を迎え、米国の安保上の懸念も解消されるであろう。

 我々は既に、公式ルートを通じて米国側に平和協定の締結に誠実に応じるよう促すメッセージを送った。

 我々は、米国が平和協定の締結に関する我々の提案を慎重に研究し、肯定的に応じるよう期待する。【朝鮮通信=東京】


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