国連の「人権決議案」採択を非難
朝鮮外務省代弁人談話 
−2015年11月21日−

 朝鮮中央通信によると、朝鮮外務省は21日、全文次のようなスポークスマン談話を発表した。

 第70回国連総会第3委員会で反朝鮮「人権決議案」が強圧採択された。米国の操縦で欧州連合(EU)と日本が、作成、提出した「決議案」なるものは、最初から最後まで虚偽と詐欺、悪意に満ちた誹謗中傷で一貫している。

 我々は、米国の対朝鮮敵視政策の集中的表現であり、人権の政治化、選択性、二重基準の典型的な実例である反朝鮮「人権決議案」を我々に対する極端な政治的挑発文書として、断固、全面排撃する。

 今回の「決議案」の主な提案国となった国々の偽善的な正体と嘆かわしい現行の人権記録を見ると、彼らは、他の国にどうのこうの言う何の体面も資格もない。

 世界最悪の人権不毛の地であり、人権蹂躙の元凶である米国、難民に対する非人間的な虐待行為を働いている欧州連合、そして、残虐非道な過去の反人倫犯罪について、認定も謝罪も賠償も行っていない日本のような国をまず被告席に引きずり出すべきであろう。

 このような勢力が、反朝鮮「決議案」のよりどころにした、いわゆる「資料」なるものは、自分の祖国と肉親にすすげない罪を犯して逃げた「脱北者」のような人間のくずが提供した荒唐無稽な嘘であり、その真相は既に全世界に再三、明々白々にされた。

 他人をけなす前に、まず、現実を自分の目で見るべきであろう。

 まさにそうなので、我々は烏合の衆のたわ言にのみ耳を傾けずに、多くの国の人々が賛嘆して憧れる我々の優れた人権保障制度と人民重視、人民愛の施策が行われている我々の人権の実情を直接見に来るように欧州連合の人権担当全権代表と国連人権高等弁務官をはじめとする関係者を招請したし、人権分野で真の対話と協力を行おうという意志と雅量も示した。

 にもかかわらず、とうてい納得できない政治的理由と何らかの外的要因を口実にわが国訪問を取り消す一方、敵対勢力と共謀して反朝鮮「決議案」を再び持ち出した欧州連合の態度は、「人権擁護者」を自任する彼らの本心が何であるのかを如実に示した。

 今回の「決議案」強圧採択劇は、我々の体制転覆を狙った米国など敵対勢力のしつこい「人権」謀略策動の本質と不当性を改めて赤裸々に示したし、米国と西側に縛られて公正性と中立性の原則をすべて捨てた国連人権機関のふがいない真の姿だけを、いっそう、あらわにした。

 我々は、人権分野での真の対話と協力を望むが、不純な政治目的の達成のために我々の誠意と協力の意志を意図的に無視し、持続的に我々を圧迫しようとするのは絶対に容認できない。

 政治的混乱と流血の修羅場と化した中東をはじめ、多くの国での悲劇的な事態は、「人権」と「民主主義」を口実に行われる内政干渉を許した代償がどんなに深刻であるのかをよく物語っている。

 世界の多くの地域で展開される悲惨な現実は、人権はすなわち国権であり、朝鮮式社会主義制度を転覆しようとするいかなる謀略策動にも強硬対応してして我々の立場が極めて正当であることを雄弁に実証している。

 米国と西側の操縦で国連が反朝鮮謀略の舞台として翻弄されている状況で、我々は、それに対応する当該の措置を講じることになるであろう。

 敵対勢力は、いくら反朝鮮「人権」謀略と陰謀策動に悪辣にしがみついても得るものは何もないことをはっきりと知るべきである。【朝鮮通信=東京】


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