メキシコのムドゥボン号廃船処分は不当
−2016年7月6日−

 朝鮮中央通信によると、無頭峰海運会社の社長は6日、全文次のような談話を発表した。

 関係機関の通報によると、最近、ムドゥボン号を廃船処分するというメキシコ交通省の決定が同国の政府紙に掲載されたという。

 これと関連し、上記の船の船主である無頭峰海運会社の立場を次のように明らかにする。

 ムドゥボン号は、国連安全保障理事会が「制裁対象」に指定した遠洋海運管理会社(OMM社)の所有または統制下にある船舶であるので「資産凍結対象」になるという不当な「決定」によって昨年1月からメキシコのトゥスパン港に抑留されていた。

 我々は既に、具体的な資料をあげて、この船舶がわが社の合法的な所有物であり、「制裁対象」や「資産凍結対象」になり得ないことを再三明らかにした。

 しかし、国連安保理の対朝鮮制裁委員会は、ムドゥボン号が「制裁対象」であるので船舶を出港させないようメキシコ政府に重ねて要求し、その結果、我々の船舶は廃船処分されるまでに至った。

 ムドゥボン号抑留の唯一無二の「根拠」は、国連安保理の「決議」である。これらの「決議」は、国連憲章と関連条約の精神と要求に違反し、何の法律的根拠もない不当なものである。

 したがって、わが社は、民間船舶ムドゥボン号の長期的な抑留は、上記船舶についての我々の合法的所有権にたいする乱暴な侵害であり、それによって発生したすべての損失と損害は米国主導の対朝鮮敵視政策の結果であるとみなし、峻烈に糾弾する。

 国連安保理の不法な「制裁決議」とそれにもとづくムドゥボン号の不当な抑留によって、平和的で合法的な民間経済活動にだけ従事してきたわが社のすべての人員と船員は、計り知れない精神的および社会的・経済的損失を被ったし、個人の家庭の生存権にも重大な被害を与えた。

 これらすべては、「人権擁護」を叫ぶ米国とその追従勢力の偽善と二面性を明らかにしている。

 我々は、米国主導の不当な国連「決議」によって我々が被ったすべての精神的および物質的損失について必ず計算するであろうし、代を継いで、その補償を請求する権利をもつことを厳かに宣言する。【朝鮮通信=東京】


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