2016年台風10号 被害状況
−2016年9月2・6・14日−

 ▼8月29日に発生した台風10号に北西に発生した低気圧が加わり、29日から9月2日の間に咸鏡北道をはじめ、朝鮮の全般的地域で強風が吹いて雨が降った。

 気象水文局の通報によると、8月29日午前0時から9月2日正午までの間に咸鏡北道の慶興部と富寧郡に降った雨量は、おのおの320ミリ、290ミリである。

 同道の穏城、鏡城、慶源、延社、花台、そして、両江道の大紅湍など多くの地方でも150ミリ以上の多くの雨が降った。

 豆満江流域に観測以来最大の洪水が発生し、豆満江が氾濫して会寧市、茂山郡、穏城郡、慶源郡、慶興郡、延社郡、羅先市の一部地域が大きな被害を受けた。

 被害が最も大きかった地域は、会寧市と茂山郡、延社郡である。

 会寧市で15人が行方不明になった。

 咸鏡北道で8670余棟1万7180余戸の家屋が全半壊し、4万4000余人が避難した。被害の調査は続いている。【平壌2日発朝鮮中央通信=朝鮮通信】


 ▼咸鏡北道では、今回発生した水害によって60人が死亡し、25人が行方不明になっている。

 田畑7980余ヘクタールが冠水し、2160余ヘクタールが埋没、流失した。

 560棟の公共建物と30棟の生産用建物、およそ20棟の教育機関の建物が破壊され、浸水した。

 およそ50カ所7万9800余メートルの道路と路盤、6カ所2215平方メートルの橋、1カ所の発電所のダムが破壊された。【平壌6日発朝鮮中央通信=朝鮮通信】


 ▼8月29日から9月2日の間に咸鏡北道地区を襲った台風による水害は、解放後初となる大災害であった。

 豆満江流域に観測以来、最も多い雨が降って豆満江が氾濫し、会寧市、茂山郡、延社郡、穏城郡、慶源郡、慶興郡と羅先市の一部の地域が甚大な被害を受けた。

 現在までに集計された調査資料によると、死者と行方不明者を含む犠牲者は数百人に達し、6万8900余人が避難した。1万1600余棟が全壊したのをはじめ、計2万9800余棟の家屋が被害を受け、900余棟の生産用および公共建物が破壊され、損傷した。

 被害地域の道路は、180余カ所の区間と60余の橋がひどく破壊されて交通が遮断され、100余カ所の鉄道区間が泥に埋もれ、路盤が流失して列車の運行も中止された。

 茂山郡と延社郡の変電所が浸水したり、泥に埋もれ、電線が切れて電力の供給が中断され、多くの中・小型発電所の設備とダム、水路が破壊され、通信が途絶えた。

 2万7400余ヘクタールの耕地が流失、埋没し、150カ所の河川の堤防と慶興郡、慶源郡の貯水池のダム、放水路が破壊された。

 咸鏡北道の水害は、道の経済発展と人民生活に大きな災難をもたらした。【平壌14日発朝鮮中央通信=朝鮮通信】


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