核保有国として対外関係を発展させる
−2017年1月26日−

 朝鮮中央通信によると、朝鮮外務省は26日、全文次のようなスポークスマン談話を発表した。

 敬愛する最高指導者金正恩同志は、歴史的な今年の新年の辞で昨年にわが軍隊と人民がおさめた成果を輝かしく総括し、朝鮮政府の対外政策的立場を明確に宣明した。

 わが祖国の歴史に特筆すべき偉大な転換の年である昨年、対外関係分野でも大きな成果がおさめられた。

 敵対勢力の核戦争の脅威に対処して我々の初の水爆実験と弾道ミサイルの大気圏再突入環境模擬実験、さまざまな攻撃手段の試射、核弾頭爆発実験が成功裏におこなわれて、わが共和国はいかなる強敵もあえて手出しできない東方の核強国、軍事強国の戦略的地位に堂々と上った。

 わが共和国は、強大な政治的・軍事的威力にもとづいて敵対勢力の無分別な侵略戦争挑発策動と制裁・圧力策動、心理謀略策動を粉砕し、国の自主権と尊厳、朝鮮半島と東北アジア地域の平和と安全をしっかり守った。

 わが共和国にたいする敵対勢力の政治的・軍事的圧力と制裁策動が極限に達したが、わが軍隊と人民の必勝の信念をくじけなかったし、時代錯誤の「戦略的忍耐」政策と反朝鮮対決騒動に執拗にしがみついてきたオバマ政府と朴槿恵一味は恥ずべき参敗を免れなかった。

 昨年、敵対勢力の反朝鮮敵視政策と核の威嚇、恐喝の危険性と不当性にたいする国際的な認識が高まり、我々にたいする支持と連帯の声が高く上がった。

 わが国と各国との二国間友好・協力関係が強固になり、発展し、国際舞台での相互の支持と協力が強化された。

 多くの国と国際機関が思いがけない自然災害で甚だしい被害を受けた咸鏡北道地区に誠意ある支援を提供することで、被害復旧戦闘に立ち上がったわが軍隊と人民を鼓舞した。

 このように、昨年は複雑多端な国際情勢のなかで、自主と平和の力強い守護者、正義の代弁者としてのわが共和国の尊厳と地位が高くとどろいた意義深い1年であった。

 今年、我々は敬愛する最高指導者が新年の辞で示した対外政策的課題を徹底的に貫徹して尊厳ある自主の強国、核保有国の地位にふさわしく対外関係を積極的に発展させていくであろう。

 我々の核戦力強化は、世界最大の核保有国である米国が我々にたいする核先制攻撃を政策化し、朝鮮半島に膨大な戦略資産と侵略武力を投入して核戦争の暗雲をもたらしていることに対処した不可避の選択であり、正当な自衛権の行使である。

 我々は、米国とその追従勢力の核の威嚇と恐喝が続く限り、そして我々の門前で年次的の看板を掲げた戦争演習騒動を中止しない限り、核戦力を中枢とする自衛的国防力と先制攻撃能力を引き続き強化していくであろう。

 我々の国防力、核戦力は、決して誰かを侵略したり、脅かすためのものではなく、我々の自主権と生存権、地域と世界の平和と安全を守るための力強い宝剣、正義の抑止力である。

 我々は必ず我々の力でわが国家の平和と安全を守り、世界の平和と安定を守るのにも積極的に寄与するであろう。

 自主、平和、親善の対外政策理念にのっとって自主性を擁護する国との善隣・友好および親善・協力関係を拡大し、発展させていくのはわが党と朝鮮政府の一貫した立場である。

 今年、我々は歴史的に長い友好の伝統、協力の伝統をもつ国との接触と交流を引き続き拡大し、友好の絆をさらに強固にし、発展させるのに力を入れるであろう。

 我々は、思想と体制が異なるとしても、我々の自主権を尊重して我々に友好的に接するすべての国と関係を改善し、政治、経済、文化の各分野の多面的な交流と協力を活発におこなっていくであろう。

 いま、国際舞台では、支配主義勢力の横暴な主権侵害行為と内政干渉策動によって国際法と国際関係の基本原則が公然と無視され、多くの国の自主権が蹂躙される深刻な事態が続いている。

 我々は今年も、国連をはじめとする国際舞台で各国と緊密に協力し、不当で不法な反朝鮮制裁・圧力騒動をはじめ、あらゆる強権と専横、二重基準に反対、排撃し、自主的で公正な新しい国際秩序を立て、真の国際的正義を実現するために積極的に努力するであろう。

 我々はまた、対テロ問題と紛争問題、環境問題をはじめとする国際問題を解決し、人類共同の発展と繁栄を図るために共同の努力を傾けていくであろう。

 我々は今後も、自主、平和、親善の対外政策理念に忠実であり、わが共和国の国際的影響力をさらに高めて対外関係を主動的に、多角的に発展させていくであろう。【朝鮮通信=東京】


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