先制攻撃は当然の自衛権行使
−2017年3月29日−

 朝鮮中央通信によると、朝鮮外務省は29日、全文次のようなスポークスマン談話を発表した。

 米国が、黒白を転倒して朝鮮半島の情勢をさらに極限へと追い込んでいる。

 27日、米国務省の報道官は、非道極まりない米帝と南朝鮮かいらい一味の「特殊作戦」に対処した朝鮮人民軍総参謀部スポークスマンの警告に「挑発的行動」だの「扇動的なレトリック」だのと悪辣に言いがかりをつけた。

 朝鮮人民軍総参謀部スポークスマンが明らかにしたように、今回の警告は生じた情勢がもはや放置できない段階に至ったことに関連して特大型の挑発者を打ちのめす正当な自衛的措置である。

 数十万の侵略武力と核戦略資産を動員して合同軍事演習をおこない、主権国家の「首脳部排除」のための「斬首作戦」と核・ミサイル基地をなくすための「先制攻撃」作戦に基本を置いた「特殊作戦」訓練をおこなう米国の下心が何であるのかは明白である。

 米国は、自分らの合同軍事演習は透明性があるものであるとして正当化しようとしたが、それは荒唐無稽な詭弁である。

 今回、有事に相手側にひそかに浸透して指揮部を排除する任務を担った米国の特殊作戦機編隊がどろぼう猫のように我々の領空付近に侵入して精密爆撃訓練をおこなったというが、それが果たして透明なのかということである。

 米国の透明性の繰り言は結局、白昼に強盗をはばかりなく働くという盗人猛々しい暴言である。

 朝鮮人民軍総参謀部は、我々の最高の尊厳を狙った米国の「特殊作戦」の悪巧みが明らかになり、危険千万な「先制攻撃」の企図までさらけ出した以上、我々式の先制的な特殊作戦、先制攻撃戦でそれらすべての策動を無慈悲に踏みつぶす立場を宣明した。

 戦略的縦深が深くないわが国の条件で、米国の先端核戦略資産と特殊作戦部隊の不意の先制攻撃を防いで自分を守る道は断固たる先制攻撃だけである。

 米国が核の威嚇、恐喝を増大させたばかりか、我々の最高首脳部と主要戦略基地を「特殊作戦」で排除すると宣布した以上、我々が先制攻撃で対応するのは余りにも当然な自衛権の行使となる。

 猟銃を持っていながらも、牙をむいて襲いかかるオオカミの群れの前で、その牙にかみつかれるまでおとなしく座って待っていられない。

 もはや、どちらか一方が他方に先制攻撃を云々し、何かを強要した時代は永遠に過ぎ去った。

 我々は、米国が望むいかなる戦争にも喜んで対応する意志と能力を備えており、どんな攻撃方式にもすべて準備されている。

 いま、わが軍隊は、せん減の砲門を開いて核攻撃武装の照準器で米国を注視しており、少しでも動けばその機会を米帝国主義の悲惨な壊滅につなげる一念で胸を燃やしている。

 米国の無分別な軍事的冒険で戦争の危険が重く垂れ込めた現在の朝鮮半島情勢は、すべての問題の根源の始まりがどこにあるのかをはっきりと示している。

 今後、朝鮮半島で戦争が起これば、その責任は、誰が先制攻撃したかにかかわらず、我々にたいする敵視政策を絶えず強化してきたばかりか、多くの核戦略資産と特殊作戦手段を持ち込んで火種を作った米国が負うことになるであろう。【朝鮮通信=東京】


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