大阪地裁の朝鮮学校の請求棄却を非難
−2017年2月6日−

 朝鮮中央通信によると、朝鮮海外同胞援護委員会は6日、全文次のようなスポークスマン談話を発表した。

 最近、在日朝鮮人の民主的民族権利を抹殺しようとする日本当局の卑劣な政治的弾圧と非人道的行為が日増しにひどくなって内外の大きな怒りを買っている。

 去る1月26日、日本の大阪地方裁判所は、在日朝鮮人の民族教育機関の一つである大阪朝鮮学園が2012年9月に在日同胞の民主的民族教育の権利を擁護して起こした訴訟を棄却する決定をくだした。

 今回棄却された訴訟と言えば、1974年からおこなってきた教育助成金の支給を一方的に中止するという2012年3月の大阪府および大阪市当局の不当な決定を排撃する大阪朝鮮学園とすべての在日同胞の正当な声を代弁したものである。

 その間、大阪朝鮮学園と在日同胞は、数十回の裁判闘争を通じて大阪府および大阪市当局の差別的な決定を強く断罪、糾弾してきたし、多くの日本の人民が彼らのたたかいを支持している。

 大阪地裁は、大阪府および市当局の決定が万人の指弾を受ける反人倫的な決定であることを十分に知りながらも、この事件を4年以上もずるずる引き延ばし、しまいには全面棄却したのである。

 朝鮮海外同胞援護委員会は、日本の大阪地裁の不法で非人道的な今回の判決を在日朝鮮人の民主的民族教育にたいする権利を踏みにじり、わが共和国の尊厳ある海外公民団体である朝鮮総聯の合法的な活動を圧殺するための悪辣な敵対行為であると認め、これを峻烈に断罪、糾弾する。

 今回の大阪地裁の不当な判決は、日本特有の排外主義政策と悪辣な反朝鮮・反朝鮮総聯敵視政策の延長である。

 朝鮮学校にたいする教育助成金問題は、日本当局が在日朝鮮人の民族教育に単純に補助金を支給する実務的な問題ではない。

 周知のように、在日朝鮮人は、過去に日帝によって強制的に日本に連れ去られた朝鮮人の子孫であり、その子女が学ぶ朝鮮学校は日本当局の承認のもとで運営される合法的な民族教育機関である。

 過去に日帝が働いた犯罪からも、日本の国内法からも、日本は当然、在日朝鮮人の民族教育の権利を保障する道義的・法的責任がある。

 しかし、在日朝鮮人にたいする極度の悪意と政治的偏見に陥っている日本の反動層は、民族教育を抹殺して壊滅させるために悪辣に策動してきた。

 いまも、わが民族と世界の進歩的人類は69年前、子女の学びやを守ろうと立ち上がった在日朝鮮人を銃剣で無慈悲に弾圧し、大阪府庁前で朝鮮の言葉と文字を学びたいと痛切に叫んだ幼い金太一少年を銃で撃ち殺した日本の反動当局の天人共に怒れる蛮行を忘れていない。

 日本の反動層の反朝鮮・反朝鮮総聯策動の主な攻撃対象がまさに朝鮮学校であり、最も大きな被害者もほかならぬ朝鮮学校の児童、生徒であったのは周知の事実である。

 民族教育の神聖な校庭に排外主義を鼓吹する極端な落書きがされ、チマ・チョゴリを着た朝鮮学校の女子生徒が白昼に刃物で切り付けられたのは決して過去のことではない。

 いまこの時刻も、極右保守勢力がのさばる日本で在日朝鮮人の民族教育抹殺を狙った暴力と脅迫は相次いでおり、朝鮮学園にたいするあらゆる圧力と恐喝はより狡猾で陰険な形で日増しにひどくおこなわれている。

 類は友を呼ぶというが、大阪府および市当局の不当な決定を庇護した大阪地裁の今回の判決は、在日朝鮮人の民族教育を破綻させ、在日同胞社会の未来をあくまで踏みにじろうとする日本の反動層の下心を改めてことごとく明らかにしている。

 特に、大阪地裁のファッショ的暴挙は、外国人に同等の教育の権利を保障することに関する国際人権規約はもちろん、日本の法にも全的に反する不当千万な行為であって、国際法にたいする乱暴な違反であり、悪辣な人権侵害行為である。

 民族教育の権利は、在日朝鮮人の人権に関する重要な問題であって、それを侵害して弾圧するのは国際正義にたいする公然たる挑戦となる。

 国際条約と自分らの法もお構いなしに行政当局の厚顔無恥な行為を正当化した大阪地裁の判決は、司法の反動化が日に日に進み、反朝鮮・反朝鮮総聯ヒステリーが蔓延している日本の険悪な現実をそのまま示している。

 朝鮮人であるという理由で在日同胞に加えられている日本の反動層の差別的で不平等な弾圧措置は、すべての朝鮮民族はもちろん、国際社会の一様な呪いと糾弾を免れない。

 日本当局は「法治国家」であると騒ぐ前に、在日朝鮮人の民族教育問題を政治的・外交的駆け引きに悪用しようとする卑劣で悪辣な行為を直ちに中止しなければならない。

 我々は、在日同胞の民主的民族教育を抹殺しようとする日本の反動層の反人倫的な行為を絶対に許さないし、日々悪辣になる日本の反朝鮮・反朝鮮総聯策動に強力に対応していくであろう。【朝鮮通信=東京】


inserted by FC2 system