「教育勅語」使用は再侵略実現のため
−2017年4月22日−

 朝鮮中央通信によると、朝鮮教育委員会は22日、全文次のようなスポークスマン談話を発表した。

 最近、日本の反動層が軍国主義を象徴する「教育勅語」を教材に使えると騒ぎ、これを児童、生徒に注入するのを承認する妄動を働いており、内外の一様な呪いと糾弾を受けている。

 「教育勅語」と言えば、1890年に「教育に関して日本天皇がみずから命じた言葉」という美名のもとに発表されたものであり、倭王(天皇)にたいする絶対的な服従と他国にたいする侵略を扇動する内容で一貫した教育教範である。

 それゆえ、日本帝国主義が敗北した後、「教育勅語」は、国際社会の強力な抗議と糾弾、強制措置によって1946年に廃止され、48年に法的に正式に使用が禁じられた。

 しかし、日本の反動層は「法制上の効力の喪失」だの、「愛国心教育」だの何のと歴史のゴミ捨て場に放り込まれていた「教育勅語」を引っ張り出して教育現場で公式に使うようにした。

 これと時を同じくして、日本の中学校で銃剣道を必修科目として習うようにし、ファッショ独裁狂ヒトラーの自叙伝であるという「わが闘争」を教材に使うようにして人々を驚愕させている。

 このような日本の教育界の現実は、神聖な教壇でサーベルを下げて海外侵略を叫び、小学生にまで木刀を握らせて軍事訓練に駆り立てたかつての軍国主義者の妄動をほうふつさせている。

 泥棒猫が油つぼを狙う(虎視眈々と機会をうかがうの意)ように、軍事大国化のための法的・制度的装置を少しずつ設けてきた日本の反動層が、いまや幼い児童、生徒にまで盲目的な倭王崇拝と人間憎悪思想を注入しているのは、新しい世代を幼いころからファッショ的に、野蛮に習熟させて日本社会を右翼化し、軍国主義を復活させて必ず「大東亜共栄圏」の昔の夢を実現しようとするところにその凶悪な目的がある。

 新しい世代にたいする教育は、国の前途と興亡盛衰を左右する重大な事業である。しかし、日本の反動層は、このような神聖な教育を罪悪でつづられた軍国主義の歴史と海外侵略戦争を美化し、新しい世代を横暴非道なけだものに、極端に精神的にいびつで罪の意識を持たない鉄面皮にするのに悪用しているのである。

 20世紀、日本の軍国主義者が、わが国をはじめ、アジアの多くの国を植民地にし、侵略戦争をおこなう過程に働いた殺りくの蛮行はこんにちも人類を歯ぎしりさせている。

 しかし、日本の反動層は、いまだに自分らの血なまぐさい侵略の過去の罪悪について謝罪はおろか、美化、粉飾しているだけでなく、新しい世代に他民族にたいする排外主義を植え付け、海外侵略野望を注入しようと策動している。

 日本の進歩的な人士はもちろん、主要メディアまで「軍国主義復活を象徴する教育勅語の使用を容認できない」「軍国主義教育を直ちに中止せよ」と立ち上がっているのはあまりにも当然である。

 現在、日本の反動層が、「憲法と教育基本法に反しない」だの、「歴史にたいする理解を深めるという観点で問題にならない」だのと日々高まる糾弾世論を静めようと立ち回っているが、軍国主義復活を美化、粉飾し、新しい世代を軍国主義侵略者の突撃隊にして再侵略を実現しようとする犯罪的正体を絶対に隠せない。

 諸般の事実は、こんにち、東北アジア地域で最も危険な侵略勢力は、米国とともにその庇護のもとに軍国主義再侵略の道を疾走している日本であることをはっきりと示している。

 日本の反動層は、ブレーキが利かなくなった「軍国主義列車」を戦争のレールに乗せて狂ったように走らせているが、その終着点は自滅だけであり、育ちゆく新しい世代を軍国主義ヒステリーで洗脳しようとする妄動は破滅を免れないことをはっきりと認識すべきである。

 すべての民族と人類は、「大東亜共栄圏」の昔の夢を見て再侵略のやいばを研いでいる日本の反動層の侵略的正体と危険性を絶対に袖手傍観してはならず、日本当局の新たな教壇軍国主義化策動を断固阻止、粉砕すべきであろう。【朝鮮通信=東京】


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