日本の制裁・圧力騒動で列島に核の暗雲
−2017年10月2日−

 朝鮮中央通信社は2日、「日本全土を政略実現のいけにえにするつもりか」と題する全文次のような論評を発表した。

 最近、日本の安倍(晋三)首相と内閣官房長官、外相をはじめ、日本の政府当局者が反朝鮮圧殺騒動に熱を上げている。

 先日、国連総会で安倍は我々の問題について「必要なのは対話ではなく圧力である」だの何のと一場の演説をおこなう一方、各国の首脳と会って「国際社会の連携」を鼓吹して国連の舞台を慌ただしく走り回った。

 特に、外相の座に就いたばかりの河野(太郎)が、国連安全保障理事会理事国の外相と電話会談をおこなう、中東諸国を訪問するのと対朝鮮圧力共助を哀願する醜態を演じて人々の嘲笑を買っている。

 内外をうろつき回って、いわゆる演説、テレビ出演、首脳会談、電話会談など相手と場所、手段と方法を選ばず我々に対する「最大限の圧力」を言い散らす日本の政治家の行為は、実に狂的な騒動にほかならない。

 「朝鮮半島危機論」「北朝鮮脅威説」を政略的に利用する日本の反動層の下心は既に、国際社会にことごとくあらわになった。

 米国の対朝鮮圧殺策動に便乗して日本が執拗に起こす制裁・圧力騒動は、我々の対応を「誘導」して朝鮮半島情勢を引き続き緊張させるところに目的がある。

 「安保危機」だけ高めれば自分らの政略的目的を容易に達成できるという打算である。

 朝鮮半島情勢による「安保危機」説こそ、憲法改正に反対する内外の強い抗議を鎮めて国の軍国化を推し進めると同時に、内部の結束を図って、不正、腐敗、経済難などで窮地に追い込まれた現執権勢力を救出するうえで、なければつくってでも出すべき「有用な問題の種」なのである。

 日本の反動層は既に、組織犯罪処罰法を改正して防衛費を大幅に増強したし、内閣改造に続いて衆議院を解散して早期に選挙戦に入るなど、不純な政治目的を電撃的に実現している。

 しかし、会心の笑みを浮かべるにはあまりにも早い。

 朝鮮のことわざに“面白いところで虎が出る”(調子に乗って痛い目に遭う)というのがある。

 朝鮮半島情勢の緊張をあおる日本の反朝鮮制裁・圧力騒動はすなわち、日本列島に核の暗雲をもたらす自滅行為である。

 一触即発の情勢がいつなんどき爆発して核戦争になるのかは誰もわからないが、いったん火が付けば瞬く間に全日本列島をのみ込むのはあまりにも自明な事実である。

 地球で唯一核の惨禍を受けた日本人民が、再び何人かの軍国主義反動層の政略実現のいけにえになるなら、それは世紀の悲劇となるであろう。

 日本の政治家は、朝鮮半島情勢の悪化から利得を得て無分別に振る舞う前に、その結果をまず深く考えるべきである。【朝鮮通信=東京】


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