米国のすべての軍事的挑発を無慈悲に踏みつぶす
−2017年8月8日−

 9日の朝鮮中央通信によると、朝鮮人民軍総参謀部は8日、全文次のようなスポークスマン声明を発表した。

 国連がわが共和国に対する極悪非道な「制裁決議」をでっち上げたのと時を同じくして、米国の好戦勢力が分別を失ってヒステリックな戦争狂気まで振りまいている。

 米国では、トランプ大統領が「北朝鮮による核弾頭が搭載可能な長距離弾道ミサイルの開発を容認するくらいなら、同国を破壊するための戦争も辞さない」「戦争が起きるなら向こうでやる。大勢が死ぬが、米国ではなく向こう側で死ぬ」という狂った暴言をはばかりなく並べている。

 国連の舞台では、ヘイリー米大使が「米国には、強大な力がある」「それを含むすべての軍事的選択権を行使する」と世界の面前で公然と言い散らしている。

 そのうえ、マクマスター米大統領補佐官(国家安全保障担当)は、「北朝鮮が米国の脅威になるような核兵器を保有すれば、大統領の見解としては我慢できないことである。したがって、北朝鮮の核攻撃能力を除去するための新たな予防戦争を含むすべての軍事的選択案を用意している」と言い散らしている。

 これに、マティス米国防長官とタンフォード米統合参謀本部議長、トーマス米特殊作戦軍司令官をはじめ、ペンタゴン(国防総省)の軍部好戦狂もかわるがわる相づちを打ち、「斬首作戦」と「対北先制攻撃」、「秘密作戦」と「内部撹乱作戦」「特殊作戦」の必要性をためらわずに力説している。

 これと時を同じくして、米帝侵略軍の唯一の空中投下師団である陸軍第82空挺師団は、朝鮮戦線投入を予見して大規模な実戦空中強襲および機動展開訓練に進入し、陸軍第25軽歩兵師団と陸軍第10山岳師団が朝鮮半島の地形に熟練するための山地訓練に熱を上げている。

 世界の至る所で悪名をはせたネイビーシールズなどテロ専門の特殊部隊が南朝鮮に緊急投入され、B52、BIB、B2Aをはじめ、米帝侵略軍の戦略資産とステルス戦闘機F22編隊を南朝鮮に投入するための計画も本格的に推し進められている。

 米本土カリフォルニア州のエドワーズ空軍基地では、戦略爆撃機B52H編隊が「PDU−5B」心理戦用ビラ爆弾投下訓練をおこない、わが軍の縦深で内部混乱を造り出すための「秘密作戦」の準備に余念がない。

 海上では、米帝侵略軍の空母打撃群2個と原子力潜水艦をはじめ、多くの海賊集団を朝鮮半島水域に機動展開させる計画である。

 地上、海上、空中でおこなわれているこれらすべての軍事的蠢動は、トランプをはじめ、米当局者の北侵核戦争ヒステリーが危険ラインを越えて極めて無謀で無分別な実戦行動段階に至っていることをそのまま示している。

 生じた重大な事態に対処して朝鮮人民軍総参謀部は、米帝の戦争狂が準備しているすべての形態の軍事的挑発をこれまで打ちかためてきた限りなく強大な白頭山革命強軍の軍事的威力で無慈悲に踏みつぶす断固たる立場を内外に宣明する。

 1.いまだにつまらない未練をもって、あえて、わが革命の最高首脳部を狙った「斬首作戦」を画策している米国の挑発に対しては、そのわずかな動きでも捕捉次第、卑劣な陰謀集団を打ちのめす我々式の先制的な報復作戦が開始されるであろう。

 米国が追求する「斬首作戦」は、わが革命の首脳部が位置する首都平壌を「席巻」し、核と戦略ミサイルの使用を許さないために以前から計画された極めて無礼で悪辣な首脳部「排除」作戦である。

 我々は、米国がいったん無謀な陰謀の実現のためにぴくりとでもすれば、天人共に怒れる作戦を考案して、それに加担したすべての犯罪者を一撃で跡形もなく一掃する我々式の先制的な正義の報復作戦に進入するであろう。

 特別に訓練され、準備された特攻隊の群れであっても、わが革命の首脳部に接近する前に我々の主権が行使される海上と水中、空中の封鎖線の外で、地上の軍事境界線の手前で一人残らず掃滅されるであろう。

 我々には、「チーム」や小隊、中隊、大隊の規模ではない世界一流の特殊作戦軍が準備されている。

 革命の首脳部死守を領袖軍、党軍の最大の使命に、銃戦士の第一の座右の銘として心に刻み付けている朝鮮人民軍特殊作戦軍将兵の積もり積もった米国、敵に対する怒りが爆発する場合、「斬首作戦」で米国が受ける災難の惨状は想像もできないであろう。

 世界は、1分1秒を万全を期して出動待機状態にある我々の勇敢な特殊作戦軍集団がいったん動けば、「戦争も辞さない」と叫んで、あえて我々の最高の尊厳、最高首脳部を狙ったトランプと戦争の手先の運命がどう終わるのかをはっきり目撃することになるであろう。

 2.米国が新たに考案しておこなおうとする挑発的な「予防戦争」には、米本土を含む敵のすべての牙城を根こそぎにする正義の全面戦争で対応するようになるであろう。

 トランプのいわゆる安保補佐陣が新たに考案して準備しているという「予防戦争」は、米本土を射程圏内におさめた我々の核およびミサイル基地を任意の時刻に不意に攻撃し、米国に対してあり得る危険をあらかじめ防ぐという極めて挑発的な侵略戦争概念である。

 「予防戦争」の考案者も、自分らの行為が国際的物議をかもしかねない強盗さながらの軍事的選択であることをみずから認めている。

 それでも、「予防戦争」の場を我々の主権が行使される共和国北半部地域に定め、そこで死ぬ人は朝鮮人である反面、自分らには被害がない「理想的な選択」かもしれないと言い散らしている。

 現実がどう変化し、相手が誰なのか、大勢の流れがどう変わっているのか、初歩的な感覚も、認識も、分別もない愚かで愚味な妄想にほかならない。

 戦争は、決して遊びではない。

 いったん、米国の「予防戦争」行為の兆しがあらわれれば、わが軍隊は、その即時、わが共和国の神聖な国土が戦場になる前に米本土を我々の核戦争の場にすることを忘れてはならない。

 我々に、既に、米本土を射程におさめた多種多様な戦略的核攻撃手段が頼もしく準備されていることを隠さない。

 3.米国の軍部好戦狂が口癖のように言い散らしている「先制攻撃」企図は、我々式のより先んじた先制攻撃で無慈悲に粉砕するであろう。

 先制攻撃は、もはや米国の独占物ではない。

 世紀をまたぐ侵略者米帝との命をかけた決戦を準備してきた我々には、米国のいかなる軍事的先制攻撃も先に粉砕できる我々式の独特な先制攻撃方式がある。

 我々の核およびミサイル基地に対する先制攻撃を云々すること自体が笑止千万である。

 我々式の先んじた先制攻撃は、米国の無謀な先制攻撃企図があらわになる即時、ソウルを含むかいらい陸軍第1・第3野戦軍地域のすべての対象を火の海にし、南半部のすべての縦深に対する同時攻撃とともに太平洋作戦戦区の米帝侵略軍発進基地を制圧する全面的な攻撃につながるであろう。

 我々式の先んじた先制攻撃に参加するすべての攻撃手段も、任意の時刻にくだす命令に従って正義の炎を激しく噴き出す待機状態にある。

 4.我々の内部に混乱をつくり出して体制崩壊を狙っている米国の「秘密作戦」は、全人民抗戦でこれ見よがしに踏みつぶすであろう。

 最近、米国の政策作成者が云々している「秘密作戦」は、ごろつきで編成された特攻隊の群れを我々の内部に浸透させて、殺人、放火、破壊のような騒動で混乱をつくり出し、心理戦と組み合わせて我々の体制を崩壊させるという愚かな悪巧みである。

 この悪巧みを実現しようと米本土では、心理戦用大型ビラ爆弾投下訓練までおこなっている。

 「秘密作戦」は、米国がイラクとリビアをはじめ、中近東地域とアフリカ、欧州の国々で適用した特殊作戦の一つの形態である。

 米国がわが国で夢見ている「秘密作戦」は、300万の少年団員と500万の青年を含むすべての人民の反米抗戦でこれ見よがしに粉砕するであろう。

 相手を知り、自分も知っておこなう戦争は百戦百勝するが、相手を知らず、自分も知らずにおこなう戦争は百戦百敗するという。

 いま、米国は、わが軍隊と人民をあまりにも知らずに狂気を振りまいている。

 わが共和国は、指導者のまわりに千万軍民が一心で結集した不敗の思想強国、全人民が武装し、全国が要塞化された金城鉄壁の国である。

 滅びる兆しが見え、運命が傾くだけ傾いた国が、自分らが住むアメリカ帝国であることを知らないところに米国の政策作成者の悲劇がある。

 結局、米国は、相手も知らず、自分も知らずに慌てふためくことで、悲惨な最期を免れなくなっている。

 千万軍民が、米国に対する燃える憎悪と敵がい心で胸をたぎらせ、鋭い銃剣を力強く握ったこの地にあえて汚らわしい悪巧みの実現のために潜り込む者は、生きて帰る考えをしてはならない。

 透徹した領袖決死擁護精神、祖国守護精神でフル装塡されたわが人民軍将兵と労農赤衛軍、赤い青年近衛隊の隊員が、侵略者米帝の一挙一動を鋭く注視して決戦の時刻だけを待っている。

 米国は、我々に対する侵略戦争の企図が陰険になって露骨になるほど、わが軍隊の軍事的対応の強度もそれだけ強くなることを一瞬も忘れてはならない。

 もし、米国が、わが革命武力の峻厳な警告を無視してあくまで無分別な軍事的冒険に進むなら、アメリカ帝国の悲劇的終末はさらに速い速度で押し迫ることになるであろう。【朝鮮通信=東京】


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