緊張激化させる米の戦争策動
朝鮮人民軍板門店代表部備忘録 
−2016年5月3日−

 4日の朝鮮中央通信によると、朝鮮人民軍板門店代表部は3日、備忘録を発表し、次のように指摘した。

 朝鮮人民軍板門店代表部は、朝鮮半島での緊張状態を激化させ、前代未聞の軍事的圧殺攻勢で国と民族の平和と安全を甚だしく蹂躙している米国の極悪非道な対朝鮮戦争策動の犯罪性を世界に明らかにする。

 こんにち、朝鮮半島は、平和でない事実上の戦争状態にあると評してこそ正しいであろう。

 去る3月7日から50余日問、史上最大規模の「キー・リゾルブ」「フォールイーグル」合同軍事演習がおこなわれた事実一つだけを見てもそう言える。

 好戦狂の無謀な挑発狂気が年がら年中続いているこんにち、朝鮮半島の情勢は、一言で言って一触即発という言葉に凝縮して表現できるであろう。

 昨年8月の事態のように、原因不明の何らかの偶発的な事件によって全面戦争が起こりかねない巨大な火薬庫に変わった世界最大のホットスポット、これがまさに朝鮮半島の現住所である。

 問題は、この国、この民族に、毎日、毎時刻危険千万な侵略戦争の脅威を増大させている軍事的敵対行為を事前に中止させたり、防げる何の制度的装置や法的拘束力も存在しないところにある。

 朝鮮戦争の砲声がやんだ後、停戦協定という法律的装置が設けられた。

 たとえ、戦争の一時的停止を規定した不完全な条約ではあったが、停戦の具体的措置が反映されたこの協定だけをきちんと遵守しても、極端な緊張の局面を避けられた。

 しかし、当初から停戦協定の遵守などは眼中になく、もっぱら朝鮮戦争での敗北にたいする復讐野望にのみとらわれていた米国は、停戦協定に規定されたすべての体系を系統的に破壊し始めた。

 米国は、停戦協定履行の最後の監督機関であった軍事停戦委員会と中立国監視委員会までなくすための策動にしがみついた。

 結局、およそ40年間活動してきた軍事停戦委員会が、その存在を終えることになったし、活動の対象を失うことになった中立国監視委員会もやはり、自動的に凋落することになった。

 この時から、形式上であれ、維持されてきた朝鮮半島で戦争勃発の重大な事態を収拾できる法律的ブレーキさえもはや存在しなくなった。

 停戦体系が完全に破壊され、戦争の危険を防げる初歩的な手続きまで消え去った緊迫した環境のなかでも、平和と安全を保障するための我々の努力は続いた。

 しかし、全朝鮮を軍事的に支配し、アジア太平洋戦略を実現しようとする強盗の米国は、軍事的緊張緩和と平和保障のための我々のさまざまな建設的な提案をむやみに拒否した。

 停戦機関が凋落してからこれまで、朝米軍部の間で200余回の各種の会談および接触があったが、不当極まりない米軍側の行為によって新しい平和保障体系樹立のための問題討議は一歩も前進しなかった。

 現在、朝米間には、生死を決する物理的決算だけが残っている。

 わが軍隊と人民は、朝米対決の総決算をこの惑星の諸悪の根源であり、平和絞殺の本拠地である米本土ですっきり果たそうという一念に満ちて、それに万全を期している。

 朝鮮の軍隊と人民は、昨日もそうであったが、今日も明日ももっぱらせん滅の先軍の銃で不倶戴天の敵、米帝を無慈悲に治めるであろう。

 これが、米国に送る我々の最後宣告状である。【朝鮮通信=東京】


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