米原潜の釜山入港を非難
朝鮮外務省代弁人談話 
−2016年6月16日−

 朝鮮中央通信によると、朝鮮外務省は16日、全文次のようなスポークスマン談話を発表した。

 朝鮮半島と地域で軍事的覇権を狙う米国の武力増強策動が引き続き露骨におこなわれている。

 去る13日、米原子力潜水艦ミシシッピがアジア太平洋地域に初めてあらわれて南朝鮮の釜山港に入港したという。

 2012年に就役したミシシッピは、多くの魚雷および巡航ミサイル発射装置を備え、相手側の艦船にたいする攻撃と特殊作戦保障任務を遂行する米海軍の最新鋭攻撃型原子力潜水艦である。

 米国は去る3月から50余日間、南朝鮮でおこなった「キー・リゾルブ」「フォールイーグル」合同軍事演習期間も、原子力空母ジョン・C・ステニスと核戦略爆撃機B52、B2ステルス戦闘機F22Aなど膨大な戦略核攻撃手段を総動員して一触即発の戦争の危険をつくり出した。

 現在、米原子力空母2隻が朝鮮半島周辺のアジア太平洋水域を恒常的に走り回っており、米国内で我々の核施設と核戦力にたいする「精密空襲作戦」が公然と準備されているなかで米国の最新原子力潜水艦が南朝鮮に入港したのは、わが共和国の安全と地域の平和にたいする直接的な脅威となる。

 米国が、朝鮮半島とその周辺に各種戦略資産を引き続き投入していることによって、ただでさえ不安定な朝鮮半島情勢は、さらに制御不能な状態に陥っている。

 歴史的な朝鮮労働党第7回大会で示された社会主義強国建設の雄大な目標と課題を遂行するための総攻撃戦に邁進している我々にとって、平和的環境はこのうえなく貴重である。

 しかし、わが人民にとって最も大切な平和は、誰かが与えるものでも、何かで売買できるものでもないし、もっぱら、自分の力が強いときにだけ守られ、自分の力によってだけ保証されるというのが、わが国の峻厳な現実が見せる真理である。

 米国の絶え間ない新たな戦争挑発策動によって核戦争の危険が恒常的にただよっている世界最大のホットスポットである朝鮮半島で、戦争を防止し、平和を守る最善の方途は、我々の自衛的核抑止力をあらゆる面から強化することである。

 わが党が堅持している経済建設と核戦力建設の並進路線は、米国によって強要されている核戦争の危険を強力な核抑止力に依拠して根本的に終息させ、地域と世界の平和と安全を守るための最も正当な路線である。

 米国が、我々にたいする絶え間ない核恐喝策動と我々を狙った核戦争演習に引き続きしがみついて、いまだに非核化が優先であると言い張るのは破廉恥な詭弁である。

 米国は、核強国の前列に立ったわが共和国の戦略的地位と大勢の流れをはっきりと見て、時代錯誤な対朝鮮敵視政策を撤回し、南朝鮮から侵略軍隊と戦争装備を撤収させる政治的決断をくだすべきであろう。

 米国が、我々の要求にあくまで背を向け、我々にたいする核の威嚇と専横に明け暮れるなら、与えられるのは苦い失敗と後悔だけであろう。【朝鮮通信=東京】


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