反朝鮮謀略継続なら米犯罪者への人道措置ない
−2016年6月20日−

 朝鮮中央通信社は20日、「ユダに与えられるのは、みずから死ぬ道のみ」と題する全文次のような論評を発表した。

 「峻皓(米国名・ケネス・ペ=KENNETHBAE)が、わが共和国に反対する卑劣な悪宣伝に再び狂奔し、人々の呪いと糾弾を受けている。

 周知のように、この者は、わが国に宗教を広め、「宗教国家」を建てるために策動して摘発、逮捕され、労働教化生活を送った。我々の雅量と善意による人道的措置によりほぼ2年ぶりに釈放され、米国へと追放された者である。

 三つ子の魂百までと言うように、反朝鮮敵視策動が癖になったその悪習をやはり捨てられずに発狂した「峻皓である。

 先日、この者は、自分が労働教化生活を送った期間にあった「逸話」をまとめた反朝鮮謀略本を出版した。

 南朝鮮かいらいが催したその本の出版「記念記者懇談会」でこの者は、「北朝鮮同胞のための非政府組織(NGO)を設立して北にいる脆弱階層とその外にいる『脱北民』を助けることを今後計画中である」とでたらめを言った。

 自分がどこかの大きな慈善家であるかのように、誰それのためのNGOを設けるだの何のと騒ぎを起こしているのが実に笑止極まりない。言いかえれば、反朝鮮敵視行為に引き続きしがみつこうとする下心をあらわにしたものである。

 また、米議会議員との記者会見なる席では、「私はどのように一つの国が巨大な監獄のようになり得るのかを見た。北朝鮮は巨大な監獄である」ととんでもない詭弁をためらいなく並べた。

 汚らわしい命を永らえようと、助けてほしいと涙を流して哀願した時がいつなのに、いまになって、米国とかいらいにくっついて出まかせを言い、反朝鮮謀略宣伝戦の突撃隊となった「峻皓の境遇が実にかわいそうでならない。

 米国へと追放される前に、彼が余りにもありがたがって大粒の涙をぼろぼろと流し、自筆で記した謝罪文と感謝文が思い出される。

 謝罪文と感謝文で「峻皓は、「共和国政府が、これまで人道的なすべての措置を講じ、人間的な待遇をしてくれたことに心から感謝する」「今後、私に施した配慮を生涯忘れずに朝鮮人民と共和国に常に感謝し、祖国統一と民族繁栄の道で先頭に立つ」「西側世界と共和国を結ぶ友好の架け橋の役割を果たすために努力する」と記した。

 事実、「峻皓が教化生活を送る際、我々は人道の見地から彼にすべてを保障した。体の具合が悪ければ病院に連れて行き数回にわたって入院治療を誠意をもっておこなったし、自分の母親との面会も実現するようにしたし、数百通の手紙をもらえるようにも、送るようにもした。

 昔から恩には恩で報いよという言葉がある。

 しかし、「峻皓は、恩をあだで返すことばかり選んでおこない、友好の架け橋ではなく不信と対決の橋だけをかけているのだから、これが人間の道義にかなうのかというのである。

 「峻皓は人間の良心だけでなく、信仰心もすべて捨てた者である。

 米国へたつ前にこの者は、我々の当該の活動家の前で、私はあるものをそのまま述べ、見たものを事実のとおりに伝える聖職者である、宗教家が神様の前で誓った信仰心は神聖である、決して、それに背けないとつぶやいたという。

 ところが、戻ると急変して事実を捏造、歪曲する悪魔の群れにくみしているのだから、これを何と言うのか。ユダのような者であると言うべきであろう。

 銀貨30枚のためにイエス・キリストを売り渡して背信したユダが、最後には裏切り者の恥をかぶって自殺したように、「峻皓にもみずから死ぬ道しかない。

 低劣極まりないくずの烙印を押されて、死の日を待つだけのこの生ける屍に何をこれ以上言えようか。

 あえてもう一言言うなら、おもてでは「人道主義」を叫んで米国人犯罪者「救出」劇を演じ、そのような行為が二度とないようにすると約束しておきながら、裏ではこのような者をひそかに唆して黙認する米政府の二面主義の正体が問題であるということである。

 多種多様のあらゆる反朝鮮謀略団体が大手を振って「峻皓のような人間のくず、間抜けを謀略宣伝の手先として押し立て、世論を乱しているのが、こんにちの米国社会の現実である。

 まさに米政府が、これらの謀略団体を裏で操縦しているのである。

 白いものが黒いものになり、真実が嘘になる黒白転倒が横行する場、不正義がのさばり、正義を抑圧する不公正な世界、真の人権がことごとく踏みにじられる人権不毛の地、これが米国社会の真の姿である。

 これを知らないはずがないが、わが共和国に反対して官民が総動員されておこなわれる謀略宣伝はまさに史上最悪、最大のものである。

 米国政府は、「人権」の看板のしたに反朝鮮謀略策動に明け暮れるなら、その影響で現在、わが国に逮捕、処分されて教化中にある米国公民の運命がさらに悲惨になることをしっかり知るべきである。

 「峻皓が引き続きほえる限り、我々は今後、米国人犯罪者の問題と関連して米国といかなる妥協も、協議もおこなわないであろうし、人道的措置なるものはさらにあり得なくなるであろう。

 そうなれば、わが国に捕らえられている米国人犯罪者は、永遠に自国の地を二度と踏めない不遇の状況に陥るであろう。

 我々のこのような立場表明は、決して言葉だけで終わる警告ではない。【朝鮮通信=東京】


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