船舶当て逃げの責任回避は絶対に許されない
−2016年3月15日−

 朝鮮中央通信社は15日、「海上ごろつき行為に対する責任回避は絶対に許されない」と題する論評を発表した。その全文は、次のとおり。


 周知のように、昨年10月初め、朝鮮東海で南朝鮮船舶ハイニー号が、わが共和国の船舶トゥルボン3号に衝突して、ひどく破損させ、逃げ去る事件があった。

 党創立70周年を控えて日々高揚しているわが千万軍民の士気を下げ、対決を導くための口実を設けようと働いた意図的で悪辣な海上ごろつき行為である。

 しかし、南朝鮮側は、これについて一言半句の謝罪も損害賠償もしなかった。

 我々の強い抗議と国際社会の非難の声が急激に高まると、これに慌てふためいた南朝鮮かいらい当局は、ハイニー号の船主を押し立ててある国の法律事務所と損害保険会社を自分の鑑定代理人に選定し、事件の調査を行うようにした。

 我々は、鑑定代表団を受け入れて彼らとともに現地鑑定調査を具体的に行い、事件の経緯と原因、被害状況を明白に認めさせた。

 事件に関するすべての資料が第三者を通じて客観的に確認された状況で、我々の当該機関は、かいらい船主が損害賠償金を早急に支払うよう強く求めた。

 しかし、かいらい船主は、北南間の現情勢の悪化を理由に、これまで何の謝罪もせず、当然な損害賠償金の支払いも回避している。

 これこそ、強盗の行為にほかならない。

 朝鮮半島の情勢を口実に人道的に当然損害賠償をすべき問題を回避するのは、初歩的な道義と義務にまで完全に背いた極めて非道な反人権犯罪である。

 国際法によると、海上で災難が発生したとき、互いに助けることになっており、被害を与えた側は、無条件、損害賠償をすることになっている。

 国際法的義務を履行するうえでは、いかなる口実や理由が絶対にあり得ない。

 こんにち、世界の至る所で紛争が巻き起こって緊張が激化しているが、人道的措置は、依然として国際法上の義務にのっとって履行されている。

 南朝鮮船舶ハイニー号が我々の船舶に働いた犯罪は明白に、国連海洋法条約に乱暴に違反した反人倫的・反人道的犯罪である。

 にもかかわらず、かいらい船主が強腰なのを見ると、事件でっち上げに潜む背後操縦者は推して知るべしである。

 北南関係を悪化させるため、わが共和国の船舶を狙って意図的な挑発行為を行わせ、国際法に反していかなる謝罪や賠償も必死に回避するようにさせているのが、まさに南朝鮮かいらい当局である。

 これにより、「人道主義」と「人権」のラッパを吹いた朴槿恵逆賊一味の反人倫的・反人権的正体が、改めて余すところなくあらわになった。

 かいらい当局が、セウォル号惨事のような特大型の海難を起こしても素知らぬ顔をし、無為無策で歳月を送る無法地帯の社会がまさに南朝鮮である。

 南朝鮮こそ、朴槿恵逆賊一味の反人民的悪政によって人民に初歩的な生存権さえ保障できない人権の不毛の地であり、ツンドラである。

 かいらい一味が、南朝鮮社会のこのような現実から逃避し、同族を陥れる「北朝鮮人権法」のような対決悪法をむやみに垂れ流しているのは、偽善と表裏ある行動の極みである。

 米国と大規模の合同軍事演習を行って朝鮮半島の情勢を戦争の瀬戸際へと追い込んだ張本人である逆賊一味が、むしろ、それを自分らの反人倫的・反人道的罪悪を覆い隠す盾にしているのは少しも許されないもう一つの反人権的犯罪である。

 かいらい一味は、いかなる詭弁や捏造によっても海上ごろつき行為を働いた犯罪者としての醜悪な正体を隠せないし、その責任を絶対に逃れられない。

 責任回避にしがみつくほど、人権蹂躙者としての犯罪の跡は、国際社会にさらに赤裸々にさらけ出され、さらなる懲罰だけが与えられるであろう。

 わが共和国は、我々の尊厳と名誉を傷つけ、わが人民の貴い血と汗の創造物を破壊するいかなる行為に対しても断固対処し、最後まで謝罪と賠償を受け取るであろう。【朝鮮通信=東京】


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