セウォル号大惨事2年で共同弾劾文
−2016年4月9日−

 朝鮮中央通信によると、金日成社会主義青年同盟と朝鮮少年団全国連合団体は9日、全文次のような共同弾劾文を発表した。


 現代史に最も驚愕すべき残酷な悲劇的災難として記録されたセウォル号大惨事が起きてからいつしか2年になろうとしている。

 しかし、暗く冷たい海に葬られた幼い子どもを懸命に探して叫んだ南の同胞兄弟とともに、我々の胸にもその被害者の痛恨と痛みが生々しく残っている。

 いまも考えると、あまりにも胸が詰まり、深い悲しみに胸が張り裂ける。

 我々、北の少年団員が別世界のような少年団キャンプ場に幸福のキャンプへとたつ時、京畿道安山の檀園高等学校の生徒も済州島に向かう船路についた。

 生まれて初めての修学旅行なので、楽しく笑い、はしゃぎながらたった、その船路が永遠に帰れない死と災難の途になることを果たして、誰が想像できたであろうか。

 船が沈没するのをはっきりと見ながらも、じっとしていろという言葉一つに助けての一言も叫べずに死んでいった子どもたち、満ちてくる海水から逃れようと必死に頭を出し、指先がすり切れて血が出るまで小さい窓をひっかいた痛ましい姿。

 南朝鮮社会がいくら乾いて世知辛くても、世の中に向かって最後に伸ばしたその手を取る一片の人情もなかったというのか。

 海洋警察だの、いわゆる「救助隊」だのの体のいい名はあれほど多いが、あの幼い命が残酷に死んでゆくのをはっきりと見ながらも、なぜ、そのように無為無策でいられるというのか。

 セウォル号大惨事こそ、世界にまたとない無法地帯、一般大衆は生きようにも生きられない腐り切った南朝鮮社会でのみ起こり得る悲劇の極みであり、人の皮をかぶった奸悪非道な朴槿恵一味だけが働ける罪悪のなかの大罪である。

 刻一刻と船が沈没していく時、朴槿恵は、救助対策はおろか、数時間も行方さえわからない、どこかに閉じこもって破倫行為におぼれていたし、手下は彼らなりに手をこまぬいて悪鬼の頭目の指示を待っていた。

 船長なる者は、自分だけ助かろうと真っ先に船から脱出する一方、海洋警察だの何のはセウォル号の周囲をぐるぐると回りながら写真を撮って時間を過ごしたというのだから、罪のない数百人が陸を目前にして非業の死を遂げた世界的な大惨事は、社会悪がまねいた必然の災難であり、意図的な子ども大虐殺であるとしか言えない。

 にもかかわらず、朴槿恵一味は、真相究明を求める遺族を「死体商人」「乞食根性」などと侮辱し、血の涙を流す彼らの胸をえぐって海をさまよう魂に二度目の死を強要した。

 喪中の南の全土に悲哀の哭声があふれている時、朴槿恵は海の向こうのヤンキーの頭目を引き入れて宴会を催してはしゃぐ一方、多くの死体の前では眉一つ動かさず、米国大使なる者が正義の懲罰を受けた時はあたふたと駆け付けて心から「慰労」するだの何のと言って世論の呪いと糾弾を受けた。

 セウォル号惨事は、南朝鮮社会の自画像であると同時に、朴槿恵の統治下でさらに悲惨になる将来の予告であった。

 見よ、こんにちの南朝鮮の現実を!

 全社会が、既に傾くだけ傾いた巨大なセウォル号であり、その船長はあくどくて汚らわしく無能な朴槿恵ではないというのか。

 いま、残った任期の2年間に自分一人生き残ろうとあがく悪魔の老婆の毒気があちこちに広まって正義と真理が窒息し、民生が破綻して、日ごとに災難の海に溺れている南の地では大人、子どもを問わず皆が息詰まって死んでいる。生活に疲れたどん底で最後の大息をついてあえいでいる。

 米国には莫大な維持費を貢いで北侵戦争の準備に天文学的な額の金をばらまきながらも、子どもたちのためには金が惜しいと目をむき、貧しい家の生徒に昼食でも食べさせようと言うと「従北」勢力であると騒ぎ立てているのが朴槿恵一味である。

 南朝鮮の子どもたちは社会から見捨てられ、あらゆる歯ぎしりする虐待と暴力に苦しんだうえ、自殺の道を選んで想像もできない凶悪な犯罪の奈落のなかで花のような人生を台無しにしている。

 しかし、朴槿恵一味は、彼らの不幸と苦痛は眼中にもなく、独善と専横に明け暮れて恐怖政治、暴圧政治で屈従と順応ばかりを強いている。

 切っ先鋭いその独裁のやいばの前では、生きていても死体も同然なので、殺人魔女の朴槿恵の毒気があふれる人情のツンドラである南朝鮮でどうして一輪の花でさえまともに咲くことができようか。

 同じ地脈でつながった北と南に花咲く自然の4月はともに訪れたが、南の地には世間をかちかちに凍らせる冷酷な狂風が吹き付けているだけである。

 金が人の生死を決定し、無限大の欲望だけに満ちた社会、人民のための政治はなく、力がなく金のない人ばかりが無残に踏みにじられなければならない残酷な現実を南の青少年学生ははっきりと見通し、真の未来のために立ち上がらなければならない。

 机に座って朴槿恵が渡す「国定教科書」などを熱心に覚えたところで、何の希望があり、前途が開かれようか。

 じっとしていろという言葉だけを信じて、とうとう生きて帰れなかったセウォル号の犠牲者のように、波のように押し寄せる災難と不幸、絶望的な未来を座して待つのではなく、希代の殺人鬼の朴槿恵一味に反対して奮然と立ち上がり、自分たちの力と勇気で呪わしい世界を変えなければならない。

 この時刻もこだまするセウォル号の霊魂の切々たる叫びもまさに、殺人鬼の朴槿恵に復讐してくれという血の絶叫である。

 年はたとえ幼くても、無念の死を遂げた学友たちの復讐のために、彼らのように悲惨な運命を強いられないために、たたかいのちまたに立つ時は来た。

 殺人魔女の朴槿恵に票を入れ、その代価として生の大切なすべてを丸ごと奪われている南の多くの親たちよ!

 子どもの死を許せず、せめて魂が生きて帰ることを願うなら、二度と幼い命がむなしく犠牲になることを願わないなら、悪の禍根、殺人鬼の群れである朴槿恵一味を断固懲罰せよ。

 朴槿恵は、はっきり知っておくべきである。

 幼い罪のない命を不幸と災難のどん底に追い込み、南の全土を人間の不毛の地、残酷な生き地獄にした大罪は必ず計算され、その汚らわしい名と体は死んでも我々の次代からいつまでも呪われ、見捨てられることになるであろう。【朝鮮通信=東京】


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