南当局の惨敗は避けられない宿命
−2016年8月23日−

 朝鮮中央通信によると、祖国平和統一委員会は23日、全文次のようなスポークスマン談話を発表した。

 内外の敵との熾烈な対決戦で自主と先軍、一心団結の威力で勝利の神話だけを記してきたのは、わが共和国の誇らしい歴史であり、伝統である。

 その栄光の年代記には、この地に垂れ込めた戦争の暗雲を押し出し、祖国と民族の運命を一触即発の危機から救った1年前の8月の大勝利が最も意義深い出来事として記されている。

 振り返れば、昨年8月は、朝鮮半島で戦争の砲声がやんで以降、数多く直面してきた軍事的衝突と戦争の危機の絶頂に達する極めて危険千万で緊迫した運命の時刻であった。

 当時、かいらい軍部ごろつきが、前線西部の非武装地帯(DMZ)で発生した疑惑の「地雷爆発」事件を口実に極悪非道な「対北心理戦」放送を再開し、ビラの束を汚らわしく飛ばしたばかりか、我々の領土に向かって数十発の砲弾まで乱射する前例のない挑発に狂奔し、情勢を取り返しのつかない爆発の局面に追い込んだのは周知の事実である。

 南朝鮮全域で大規模な合同軍事演習をおこなったのとほぼ時を同じくしておこなわれた天下非道の挑発は、米国とかいらい一味が長い間研いできたわが共和国にたいする侵略と圧殺のやいばを何としても突き刺そうとする下心に発した露骨な侵略戦争行為であった。

 我々の思想と体制を崩壊させ、我々の政権と生活のすべての領域を奪おうとする悪辣な政治的・軍事的挑発にわが革命武力は、前線地帯での準戦時状態進入を含む非常重大措置を取らざるを得なかったし、朝鮮半島の戦争勃発は既成事実になった。

 全世界が手に汗を握って朝鮮半島で急迫する戦争の時計を見守っていたその時刻、わが祖国、わが民族、わが同胞のために誰も想像できなかった重大決断をくだし、劇的転換を遂げた方は敬愛する金正恩同志である。

 祖国守護、民族守護の崇高な使命感で心臓を燃やす不世出の偉人は、米国とかいらい好戦狂の軍事的妄動を一気に粉砕する万端の措置を講じ、連中の胸元に敵撃滅の銃口を突き付けた状態で北南対話の歴史上前例のない高位級緊急接触を主動的にもたらして無戦、無血の大勝利の進撃路を切り開いた。

 戦って勝つのも勝利であるが、強大な力の威力と知略で戦争を制圧し、平和と安全を守るのは誰もが遂げられるものではない最も正当な勝利のなかの大勝利である。

 第2の朝鮮戦争で破滅の運命が与えられるのを恐れて、かいらい当局者が高位級対話の場に引っ張り出され、北南間に劇的な合意が採択されたことで、猛威を振るっていた戦争の荒波は泡のように消え、情勢の転換と北南関係改善のための重大な局面が開かれることになった。

 外部勢力がもたらした同族争いの過酷な渦の中で、同胞の生命と利益、平和を守ったのは、わが民族の数千年の未来を約束する歴史的出来事であり、まさしく、ここに昨年8月に我々がおさめた勝利の真の意味と巨大な意義がある。

 全世界が8月事態の平定にたいし、「金正恩指導者の外交術と指導術の勝利」「朝鮮半島と世界の平和を守った金正恩閣下に最大の敬意をささげる」などと称賛したのは、神秘的な知略と常勝の用兵術で千万の大敵も手玉に取る白頭山の天が遣わした名将、自身の同胞と民族を誰よりも熱く愛し、一身をすべてささげて彼らの運命を救い、守っていく希代の偉人にささげる心からの称賛であり、魅惑と敬慕の噴出であった。

 1年前に北と南が遂げた合意を金科玉条のように重んじてそのまま実践に移したなら、朝鮮半島情勢で根本的な転換が起こったであろうことは言うまでもない。

 しかし、内外が深刻な懸念をあらわしているように、こんにち、北南関係は史上最悪の局面に瀕しており、朝鮮半島情勢は刻一刻といっそう危険極まりない対決と戦争へと突っ走っている。

 現在、朴槿恵一味は、北南関係の悪化と朝鮮半島情勢の破局の責任を我々に丸ごとなすり付け、口を開けば「北の核の脅威」だの「挑発」だのと悪辣に言いがかりをつけている。

 いくら厚顔無恥でつべこべ言うのが体質化するにも程があるべきである。

 北南間の合意を重んじ、豊かな結実に育てて北南関係の転換的局面を開こうとする一念から、離散家族・親戚の再会と当局会談を主動的に実現し、善意と雅量を再三施した当事者は果たして誰であり、そのすべての誠意と機会を悪用し、北南合意に背いた張本人は誰なのか。

 北南高位級が合意した共同報道文のインクが乾く前に合意精神を歪曲し、その履行に障害をもたらしたのが、米国に犬の群れのように従い、同族対決に狂奔した朴槿恵一味ではないと言うのか。

 不当にもいわゆる「速度調節」論や「10月の北の挑発」説を騒ぎ、北南関係改善の雰囲気に冷や水を浴びせる一方、我々の核と「人権」問題に悪辣に言いがかりをつけて反共和国対決騒動にさらに狂奔し、各種の北侵戦争演習を狂乱的におこなったばかりか、軍部好戦狂を駆り出して朝鮮西海海上の境界線一群で発砲までおこない、情勢を意図的に悪化させた万古無比の罪悪について口が十あっても弁明できないであろう。

 この時刻にも、朴槿恵一味は「北の崩壊」だの何ののたわ言を吐き、「体制統一」の下心を遂げようとあらゆる卑劣で醜悪な行為もためらっていない。

 いかなる詭弁によっても、親米事大と同族対決に狂って北南関係改善の大切な機会をすべてふいにし、神聖な祖国の領土を外部勢力の対決場にして朝鮮半島で核戦争の危険を増大させた極悪非道な罪悪を絶対に覆い隠せない。

 かいらい一味が、初の水爆実験の成功とSLBMの試射、地対地中長距離戦略弾道ミサイル「火星10」の試射の大成功をはじめ、我々が最近の国防力強化でおさめた成果について「合意違反」だの「脅威」だのと休みなく言い散らして世論をミスリードしているが、知るべきものははっきり知るべきである。

 我々の自衛的な国防力強化措置は、敵対的な侵略勢力から国と民族の尊厳と利益を死守し、統一、繁栄の新たな時代を自主的に開くためのものであり、南朝鮮が脅威を感じて心配したり不安がるものは何もない。

 我々の自衛的力が強まることが、民族の力が強大になることであり、これこそ最高の愛国、愛族であり、愛民である。

 この地でわが同胞が一日千秋の思いで待ちわびる統一と平和、繁栄の未来は、外部勢力の「保護」や「核の傘」ではなく、限りなく強大な民族の自衛的力が保証されるようになるという厳然たる真実を誰もが認める時になった。

 愚昧で愚鈍な朴槿恵一味が、同族が差し出した善意の手をあくまで拒み、平和の道、関係改善の道、統一の道ではなく戦争の道、対決の道、永久分裂の道を選択した以上、与えられるのは、もっぱら悲惨な破滅と死だけである。

 もし、かいらい一味が、昨年8月の事態の教訓を忘却し、再び笑止千万な挑発を仕掛けてくるなら、我々は千金にも換えがたい機会を逃さず正義の祖国統一大戦に移って逆賊一味を一人残らず掃討し、侵略の元凶である米帝の本拠地を地球上から永遠に消してしまうであろう。

 勝利が最も正当で自主的な我々の誇らしい伝統であるなら、惨敗は外部勢力に寄生して民族を売り、同胞の運命を害する親米逆賊一味の避けられない宿命である。

 内外の反統一の群れがいくら最期のあがきをしても、我々は最上の域に達した自衛的核抑止力と一心団結の威力で朝鮮半島の平和と安全をしっかり保障し、全同胞の念願と志向どおりに自主統一の大道を必ず切り開くであろう。【朝鮮通信=東京】


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