オバマの「核先制不使用宣言」に青ざめる南当局
−2016年8月25日−

 朝鮮中央通信によると、朝鮮アジア太平洋平和委員会(ア太委)は25日、全文次のようなスポークスマン談話を発表した。

 いま、全世界は、「核兵器のない世界」を建設するという公約をかかげた米国のオバマ大統領が任期が残り少ない最近になって「核先制不使用」を宣言するという奇怪な茶番を演じていることについて、人々を愚弄するもう一つの大詐欺劇であると非難している。

 周知のように、米国のオバマは執権全期間、「核兵器のない世界」の繰り言を並べたが、この間におこなったことは、新たな核戦力の増強と核戦争策動にさらに悪辣にしがみついて他の国と民族を核兵器で威嚇、恐喝し、世界的な核戦争危機を絶え間なく高めたことだけである。

 特に、米国は、南朝鮮とその周辺に最新核戦争装備を集中配備し、北侵核戦争火遊びを絶え間なく大々的におこなってきた。

 米国と南朝鮮かいらいが一つの戦争をおこなっても余る大規模の侵略武力と核戦争装備を動員して狂乱的におこなう「キー・リゾルブ」「フォールイーグル」合同軍事演習をはじめとする多くの北侵核戦争演習と、最近、再び朝鮮半島とその周辺地域に戦略爆撃機のB52、BIB、B2を投入、展開した事実は、その代表的な実例となる。

 まさにこれが「核兵器のない世界」建設構想をかかげた米国の欺瞞的な正体であり、否定することも、隠すこともできない厳然たる現実である。

 「核兵器のない世界」を提唱した「功績」でノーベル平和賞まで手に入れたオバマは、真っ赤な嘘で内外世論を欺瞞したことで世界的な非難と嘲笑の的になっている。

 このようなオバマが突拍子もなく「核先制不使用宣言」の問題を持ち出したのは、何としても「核兵器のない世界」の看板を粉飾して地に落ちた自分の人気を少しでも上げようとする欺瞞術策であって、世界の平和と安定を望む人類にたいする愚弄であり、厚顔無恥の極みにはかならない。

 米国が来月に開かれる国連総会で「核先制不使用」を宣言する方案を検討しているだの何のの世論を流してずうずうしく立ち回っているが、世界を核戦争の不安と恐怖に追い込んだ核戦争狂信者としての特大型の犯罪を絶対に覆い隠せない。

 鼻持ちならないのは、主人の米国のこのような欺瞞的な茶番にやきもきし、核先制攻撃の原則を放棄してはならないと言い張るかいらい一味の奇怪で哀れな醜態である。

 最近、かいらい一味は、オバマの「核先制不使用宣言」の動きについて、「核の傘をはじめとする米国の拡大抑止と南朝鮮にたいする防衛公約は確固たるものでなければならない」だの何のと、米国が核先制攻撃の原則だけは固守しなければならないと強弁を張った。

 これに先立ちかいらいは、米国が去る7月に2度にわたって国家安全保障会議(NSC)で「核先制不使用宣言」発表の問題を案件として扱った際も、「北の核・ミサイル開発が続く状況で、核抑止力が弱体化するという誤ったシグナルを送りかねない」として反対の立場を伝える醜態も演じた。

 いま、かいらい一味は、「核先制不使用宣言」が発表されないようにホワイトハウスに「ロビー作戦」をおこなう、「反対の声を伝える」と騒いで卑劣な裏工作までおこなっている。

 米国の「核先制不使用宣言」劇が、核攻撃を不意におこなうための戦略的な欺瞞劇であることも知らず、米国の核の傘がなくなるのでないかと思ってオバマのズボンの裾にしがみつき、真っ青な顔であたふたしているかいらい一味の卑屈な醜態は、少しでも主人の手を離れたらいっときも延命できない愚かで哀れな植民地手先の正体をそのまま示す一つの縮図にほかならない。

 それはまた、かいらい一味が、これまで米国とともに我々にたいする核先制攻撃を既成事実化し、虎視眈々と北侵核戦争を挑発する機会ばかりをうかがってきたことを改めて世界にみずから認めたことになる。

 そもそも、核先制攻撃は、米国が核兵器を保有した初日から変わりなく堅持している露骨で強盗さながらの侵略の教理である。

 このような米国なので、歴史上初めて人類の頭上に核爆弾を落とす特大型の犯罪も眉一つ動かさずにためらいなく働いたのである。

 特に、核戦争犯罪国である米国は、先の6.25戦争(朝鮮戦争)の時期、わが民族を抹殺するために核兵器を使用する犯罪的悪巧みを企て、それを行動に移そうと悪辣に策動しただけでなく、戦後もわが共和国を核兵器で絶え間なく威嚇、恐喝し、反朝鮮敵視政策を追求してきた。

 新世紀に入り、わが共和国を「悪の枢軸」、核先制攻撃対象に公式に指定し、さらに露骨に核の威嚇を加えてきたのも米国であり、特に2010年4月、我々を核先制攻撃対象に再指定し、かいらいとともに北侵核先制攻撃計画まで樹立して北侵戦争演習に適用してきたのもほかでもないオバマ政府である。

 最近、米国とかいらい一味がおこなっている侵略的なTHAADの南朝鮮配備策動と「ウルチフリーダムガーディアン」合同軍事演習も、核先制攻撃で北侵戦争を挑発するための危険千万で意図的な軍事的挑発妄動である。

 我々が核兵器を保有し、それをたゆみなく強化してきたのは、米国の絶え間ない核戦争の威嚇と恐喝から国の自主権と民族の生存権を守るための正当な自衛的措置である。

 世界唯一の核戦争犯罪国である米国が、我々を核先制攻撃の対象に指定し、北侵核戦争を挑発しようと必死に策動していることに対処して正義の核の宝剣をさらに鋭く研ぐのは、誰も中傷できない、あまりにも当然の我々の自衛的権利である。

 米国とかいらい一味が、北侵核戦争挑発策動に悪辣にしがみつくほど、それに対処した我々の自衛的核抑止力は今後、よりいっそう強化されるであろう。

 かいらい一味が、いくら「北の核の脅威」だの「挑発」だの何のと青筋を立てても、米国の北侵核先制攻撃企図とそれに積極的に便乗して危険極まりない核戦争を挑発しようとする自分らの醜悪な犯罪の悪巧みは隠せない。

 核兵器で世界を制覇しようとする強盗の米国を後ろ盾にして同族の頭上に核先制攻撃を加えてほしいと手をすりながら、朝鮮半島に核の災難を浴びせようとするかいらい一味こそ、民族の運命は眼中にない間抜けな天下の逆賊の群れである。

 同族対決と北侵核戦争挑発に狂奔したかいらい一味を放置していては、わが民族が無事ではないし、東北アジアと世界の平和と安全はあり得ない。

 全同胞は、米国の醜悪な核戦争手下であり、核戦争狂である逆賊一味を断固葬り、朝鮮半島の平和と安定を守るたたかいに果敢に立ち上がるべきであろう。【朝鮮通信=東京】


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