朝鮮中央通信によると、在北平和統一促進協議会は26日、全文次のようなスポークスマン談話を発表した。
現在、全民族と世界は、最悪の破局状態に瀕している北南関係に大きな懸念を表している。
まさにこのような時に、かいらいは先日、京畿道坡州市の臨津閣平和ヌリ公園でいわゆる「6.25戦時拉北者記念館」の着工式なるものをおこなった。
この日、洪容杓かいらい統一部長官は「記念の辞」なるもので、「戦時拉北者問題は、必ず解決すべき人倫と天倫の問題」だの「拉北の事実にたいする明確な真相究明」だの何のとでたらめを言った末、「6.25戦争でわが民族に多くの傷と苦痛を与えた北が現在も挑発を続けている」「北の誤った考えをくじくべきである」との対決悪態をはばかりなくついた。
その一方、「この5年間に集めた結果を整理した『拉北者真相報告書』も迅速に仕上げて堂々たる歴史的記録にする」だの何のと「戦時拉北者問題」で反共和国対決策動をさらに悪辣におこなおうとする不純な企図をあらわにした。
これは、わが共和国にたいするもうひとつの許しがたい極めて重大な政治的挑発であり、義挙入北者にたいする耐えがたい冒涜である。
かいらいが「戦時拉北者」であると捏造する人々とは、先の祖国解放戦争(朝鮮戦争)の時期に米国と李承晩かいらい一味の北侵戦争挑発と植民地統治に幻滅し、真の真理の道、真の生の懐を求めて共和国北半部にみずから入ってきた人々である。
そのなかには、金奎植、崔東旿の両先生をはじめ、著名な愛国人士もおり、実業家や文化人、学者もいるし、義勇軍に嘆願して祖国の完全な自主独立のために米帝侵略者と李承晩かいらい一味に反対して血を流して戦った人もいる。
彼らが共和国の懐に抱かれてどれほど誇らしく幸福な生を享受してきたのかは、既に北南間で何度もおこなわれた離散家族・親戚の故郷訪問と再会を通じて南朝鮮にいる家族、親戚もよく知っている。
かいらいの「主張」とおり、彼らが「拉致」されたなら、どうして数百人が故郷訪問と家族、親戚の再会のために南朝鮮に行き、たった一人もその場にとどまらずに全員戻ってきたのかというのである。
事実、これまで、かいらいは、我々と対座する公の席上では「戦時拉北者」という言葉を口に出すこともできなかった。
にもかかわらず、朴槿恵一味は、先の祖国解放戦争の時期に自分の政治的信念と正義感から自ら義挙入北した人々を必死に「戦時拉北者」であると捏造し、反共和国対決騒動に悪用しているのである。
これは、かいらいが、どれほど卑劣な連中なのかをはっきりと示している。
「拉致問題」について言うなら、歯ぎしりする拉致の主犯、人権蹂躙の元凶は、ほかならぬかいらい一味である。
先の6.25戦争の時期、「原爆」の威嚇、恐喝で多くの人を強制的に南朝鮮に連れ去って数十年の歳月、生き別れの苦痛を与えたのも米国とかいらい一味であり、これまでに12人の女性従業員をはじめ、我々の住民を白昼に拉致する反人倫的蛮行をはばかりなく働いているのも逆賊一味である。
特に、朴槿恵一味が権力を握ってから我々の住民にたいする蹂躙・拉致蛮行は、絶頂に達している。
朴槿恵逆徒は今年の3月初め、先任者もあえて手を出せなかった「北朝鮮人権法」なるものをついにでっち上げ、そこにかいらい統一部が「拉北者」に関する計画を樹立して推し進め、その結果を「国会」に報告するという条項を記す一方、自分が直接我々の住民にたいする拉致を計画し、操縦、指揮して「脱北」の扇動までおこなっている。
このような拉致蛮行の凶悪犯が、「人倫」だの「天倫」だのと騒ぎ立てていわゆる「戦時拉北者問題」を云々するのは鉄面皮の極みにほかならない。
朴槿恵一味が、いわゆる「6.25戦時拉北者記念館」なるものまで建てて対決狂気を振りまくのは、我々に何としても「拉致」犯罪のレッテルを張って反共和国「人権」謀略騒動の度合いをさらに強め、逆徒の首を絞めている最悪の統治危機を少しでも免れようとするところにその凶悪な下心がある。
しかし、それは、抜け出せない破滅の泥沼に陥る逆賊一味の断末魔のあがきにすぎない。
逆賊一味が「戦時拉北者」だの何のと引き続き騒ぎ立てたところで、自分らの謀略的で対決的な正体と反人倫的犯罪ばかりをさらにさらけ出すだけである。
我々は、ありもしない「戦時拉北者」問題を捏造して反共和国謀略騒動に狂奔する朴槿恵一味の極悪非道な挑発行為を絶対に許さないし、義挙入北者をはじめ、全民族の名で無慈悲な鉄槌をくだすであろう。【朝鮮通信=東京】
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