「国定教科書」による歴史歪曲を非難
−2016年12月1日−

 朝鮮中央通信によると、朝鮮教育委員会は1日、全文次のようなスポークスマン談話を発表した。

 最近、朴槿恵一味が、風前のともしびの哀れな境遇で歴史の真実を歪曲し、ファッショ独裁と事大、売国に染まった罪悪の歴史を美化しようとあがいているので、民心の怒りをいっそうかき立てている。

 去る11月28日、かいらい教育部は「国定歴史教科書」の原案なるものをインターネットを通じて公開する茶番を演じた。

 これと関連してかいらいは、「国定歴史教科書」の原案にたいする「意見」を非公開の方法で集めた後、「補充、完成」の過程を経て来年3月ごろに南朝鮮全域の中学校と高等学校に適用すると騒ぎ立てている。

 これは、歴史教科書の「固定化」に反対、排撃する南朝鮮民心にたいする耐えがたい愚弄であり、大勢の流れに公然と逆行するもう一つの極悪な妄動である。

 今回公開した「国定歴史教科書」の原案とは、昨年10月、朴槿恵一味がこれまで使用してきた歴史教科書が「左翼偏向的」であるとし、かいらい国史編纂委員会が発行した歴史教科書だけを使うようにする「国定教科書制」なるものを発表したことに伴い作られたものである。

 かいらいは、以前の歴史教科書が我々にたいして「寛大な叙述」をおこなったと騒ぎ立て、今回の「国定歴史教科書」なるものに「北の核および人権問題」、天安沈没事件と延坪島砲撃戦など、非難資料を2倍に増やして盛り込む一方、自主統一、平和繁栄の里程標を立てた6.15共同宣言と10.4宣言には言及さえしなかった。

 反面、朴正煕の独裁政治と親日に関連する内容への言及は極力減らし、朴正煕逆徒のいわゆる「経済開発の成果」だの「全世界へのセマウル運動の拡散」だのと逆徒の「治績」を押し立てる内容を追加しており、親日派という表現は「親日人士」に書き換えて親日売国行為を美化したり、覆い隠したりした。

 明白になったように、「国定歴史教科書」なるものは、自身の父の名誉を回復して親米、親日の罪悪とファッショ独裁を正当化しようという朴槿恵の悪巧みを実現するための歴史歪曲教科書である。

 特に、「北の核と人権問題」だの「挑発」だのとし、我々の尊厳と体制を悪辣にそしる内容を盛り込んだのは、歴史教科書「固定化」劇の対決的な目的と犯罪的な正体をことごとくあらわした。

 朴槿恵一味は、この類いのとんでもない教科書を歴史専門家でもない文化財庁だの、東北アジア歴史財団だののかいらい政府機関の御用学者を動員して1年という短期間に慌てて作成しただけでなく、そのようなものまで「国史編纂委員会」なる場で自分らに都合よく再び加工し、原案として発行した。

 驚愕すべきことは、今回の「国定歴史教科書」編纂劇に人間の不良品にすぎない崔順実とその一味が「首席」だの何のと介入して中核の役割を果たしたという事実である。

 へぼな巫女に操られて南朝鮮社会を阿鼻叫喚の修羅場にした朴槿恵が崔順実とその一味を歴史教科書「固定化」劇の突撃隊に押し立てて民族の歴史まで愚弄したのだから、実に慨嘆すべきことにほかならない。

 諸般の事実は、朴槿恵一味が育ちゆく新しい世代に反動的な歴史観と同族敵対感を注入して彼らの自主意識を芽からつかみどり、南朝鮮社会の保守化、反動化を代を継いで助長しようとどんなに大々的に狂奔しているのかをはっきりと示している。

 よっていま、南朝鮮社会の各界は、「親米・親日・独裁美化教科書」「朴槿恵による朴正煕のための孝道教科書」「朴槿恵・崔順実ゲート教科書」などと非難の声を上げ、「即刻廃棄」「歴史教科書固定化撤回」「朴槿恵退陣」を強く求めている。

 野党は、「国定歴史教科書阻止特別委員会」などの抗議団体を組織して歴史教科書「固定化」が強行される場合、教育部長官の「国会」出席阻止、解任の要求、教育部の廃止などすべての措置を講じるであろうと攻勢をかけている。

 慌てふためいたかいらい一味は、「バランスの取れた歴史観を備えられるよう心血を注いだ」だの何のと言い張る一方、「既存の歴史教科書と合わせて使える方案の検討」と「国定教科書適用期間の延長」を騒ぎ、民心の怒りをおさめようとあがいている。

 かいらい一味が「国定歴史教科書」の原案に関する「意見集約」なるものを非公開でおこなったこと自体が、脛に傷もつ者の粗末な茶番にほかならない。

 しかし、朴槿恵一味が、いくらあがいても歴史の真実は覆い隠すことも、消すこともできないものである。

 ファッショ独裁と事大、売国に侵された罪悪の歴史を美化し、繰り返そうと狂奔する逆賊一味は、全民族の峻厳な審判を免れないであろう。

 新しい世代に正しい歴史観と民族観を植え付けるべき歴史教科書まで醜悪な政治的野望実現の道具に悪用する朴槿恵一味の必死の策動こそ、墓穴を掘る愚かな妄動にほかならない。

 命脈を絶たれる最後の瞬間までやりたいことはすべてやるという、このような逆徒を一日でも生かしておけば南朝鮮人民の不幸と苦痛はその分、増大するであろう。

 いま、南朝鮮人民が「朴槿恵は何もするな。やることすべてが災難である」と怒りを爆発させ、欺瞞的な「対国民談話」発表劇をおこなって何としても権力を維持しようとあがく朴槿恵を青瓦台から追い出すためにたたかいのロウソクをさらに高くかかげるのはあまりにも当然なのである。

 民族の災難の種は、随時除去しなければならない。

 南朝鮮人民は、歴史の真実に切り付けて最後のあがきをする朴槿恵一味を破滅の墓の中に早急に押し込み、歴史教科書に正義と真理の新しい歴史を記していくべきであろう。【朝鮮通信=東京】


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