南当局の海外での反共和国謀略策動
−2016年12月22日−

 朝鮮中央通信によると、朝鮮外務省軍縮・平和研究所は22日、「南朝鮮かいらい当局が海外でおこなう卑劣な反共和国謀略策動の真相」と題する次のような研究資料を発表した。

 チュチェ朝鮮の初の水爆実験の大成功で荘厳な序幕が開かれた2016年にわが共和国の戦略的地位は著しく強化された。

 我々との政治的・軍事的対決で守勢に立たされた南朝鮮かいらいは、窮地を免れようと汚らわしい心理・謀略戦にしがみついている。

 いま、海外でおこなわれている南朝鮮かいらいの謀略策動は、史上最悪に至っており、その危険性はますます重大になっている。

 朝鮮外務省軍縮・平和研究所は、海外でおこなわれる南朝鮮かいらいの反共和国謀略策動の卑劣さと悪辣さを明らかにするためにこの研究資料を発表する。


卑劣な脅迫と懐柔、欺瞞による「脱北」誘導策動

 南朝鮮かいらいの反共和国謀略策動はまず、海外で働いている我々の公民を対象にした「脱北」誘導策動に集中している。

 同族対決と我々にたいする敵対意識に狂った南朝鮮かいらい当局は、「全方位的な攻勢」だの何のと「脱北」扇動に理性を失って狂奔し、あらゆる反人倫的妄動をためらっていない。

 特に、今年に入って海外にいる我々の公民を誘引、拉致して連れ去るための南朝鮮かいらい当局の策動は、その卑劣さと悪辣さで類例を見ない程度に至っている。

 去る10月、「国軍の日記念の辞」で朴槿恵逆徒が「北朝鮮住民の脱北」を露骨に扇動する妄言を吐いたのは、南朝鮮かいらい当局の「脱北」扇動の絶頂をなした。

 南朝鮮の情報機関は、我々の最高の尊厳と制度にたいする誹謗と中傷、「脱北」扇動で一貫した出版・宣伝物と手紙、マルチメディアを郵便物と電子メールなどを通じて世界の多くの国と地域に常駐している我々の外交および貿易代表部と活動家、その家族と子女を対象に大々的に散布している。

 「北朝鮮戦略センター」代表の仮面をかぶった姜哲煥なる者は、かいらい国家情報院の心理・謀略作戦案に従って2016年9月から11月までの期間だけでも、海外に駐在する数十の我々の代表部に我々の制度を誹謗中傷し、我々の活動家の「脱北」を扇動する自筆の手紙と変節者の妄言を収録したSDカードを雑誌「女性朝鮮」に付けて「中国朝鮮人総連合会」の名義で発送した。

 今年10月5日、インドでは、祖国を裏切って逃走したムン・チョルウンなる者が国家情報院の要員を連れてあらわれ、既に顔見知りの我々の人々に電話をかけて手助けができるだの、会って話そうだのと彼らを国情院の罠にかけようと何度も試みたし、それに先立って8月と9月、カンボジアでは、かいらい国情院の要員が直接帰国を控えた我々の活動家に近づいて誘惑する方法で誘引しようとしたが目的を達成できなくなると、脅迫、恐喝する妄動もためらわなかった。

 南朝鮮かいらい当局が我々の公民を相手におこなう「脱北」誘導競争は、海外でかいらい情報機関の要員によって起きた我々の女性従業員集団誘引・拉致事件のような反人倫的な事態をまねいた。

 2016年4月、中国浙江省寧波市で起きた我々の女性従業員集団誘引・拉致事件は、我々の人々の「集団脱北」で自分らの「対北圧力一辺倒政策」の「正当性」と「効果」を示す目的でおこなわれた永遠に許されない反人倫犯罪行為である。

 我々の女性従業員を誘引、拉致した自分らの犯罪行為が全世界にあらわになるのを恐れている南朝鮮かいらいは、いまだに当事者にたいするメディアの接触を不許可にしており、北にいる家族、親戚のソウル訪問と対面の提案も阻むなど反人倫的な人権蹂躙行為を働いている。

 戦時でもない時に体の一部のような娘を突然奪われた父母兄弟はいま、互いに会うことも、生死を確認することもできない境遇にある。人権蹂躙というなら、これよりも大きい人権蹂躙はないであろう。

 南朝鮮かいらい当局の「脱北」扇動は、他の人々もまさに彼らのように自分の祖国はもちろん、肉親から引き離すという特大型の人権蹂躙行為である。

 このような南朝鮮かいらい当局者は、12月には国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)を押し立てて「離散家族・親戚問題に関連する報告書」だの「問題の速やかな解決」だのと騒ぎ、北南間の人道問題の解決に何か関心でもあるかのように世界の人々を欺瞞しようと愚かに振る舞っている。

 我々の公民にたいする懐柔と欺瞞、誘引と拉致で21世紀に新しい離散家族・親戚問題を生んだ張本人が20世紀にまねかれた離散家族・親戚問題の解決を云々するというのは偽善の中の偽善であり、このような行為をはばかりなく動いている南朝鮮かいらい当局者こそ天下にまれに見る破廉恥漢である。


詐欺で一貫した誹謗中傷策動

これまで、軍事境界線一帯で心理放送、ビラ散布を主としておこなわれた南朝鮮かいらい当局の我々にたいする誹謗中傷はこんにち、外国に出ている我々の公民を対象に悪辣におこなわれており、それは徹頭徹尾、荒唐無稽で悪意に満ちた詐欺の方法に依拠している。

 「自由の会」「脱北者の会」「朝鮮改革開放委員会」など国情院傘下の幽霊組織は、DHL(国際宅配便)、電子メール、ファクスを通じて「女性東亜」「リムジンガン」、PDFファイルによる「アリラン」「同志に送る平壌の知らせ」「新平壌ニュース」など各種の謀略資料を我々の代表部や我々の活動家に執拗に送っている。

 国情陳要員のオ・ミョンスなど謀略にたけた陰謀家は、国際法と初歩的な倫理、道徳などは眼中になく、わが国の「労働新聞」をはじめ、主要な新聞と出版物の記事の内容まで巧妙にすりかえ、挿入して我々の人々に電子メールで発送するつまらない卑劣な政治的挑発行為をためらっていない。

 南朝鮮かいらいの心理・謀略戦の卑劣さは、自分を育てて押し立てた祖国に罪を犯し、愛する父母兄弟をはじめ、肉親まで裏切って一身の安楽を求めて南朝鮮に逃走した一握りにもならない犯罪者、反逆者を情報謀略機関に大々的に吸収し、我々の最高首脳部と制度への誹謗中傷に駆り出していることからも見られる。

 南朝鮮かいらい当局の謀略と捏造では、以前から虚偽報道を流布させることで悪名をはせてきた言論・報道機関も例外になっていない。

 去る5月、南朝鮮の聯合ニュースは、英国で駐在国の法を遵守し、合法的な経営活動をおこなっている我々の保険代表部が、駐在国の検閲機関の強制捜査を受け、我々の活動家が追放されたというとんでもない虚偽報道を眉一つ動かさずに流す一方、南朝鮮のKBS、MBCの両放送はありもしない我々の海外飲食店従業員の「集団逃走」の宣伝に熱を上げたが、事件の場所と時間が合わず、万人の非難と嘲笑を買う悲喜劇も演出した。

 ならば、いま、南朝鮮かいらい当局が、我々にたいする心理・謀略戦にいつにも増して執拗に、悪辣にしがみついている総体的目的はどこにあるのかということである。

 それは、領袖、党、大衆が一心団結した世界で最も優れた人民大衆中心の朝鮮式社会主義制度の政治的安定と一心団結を壊し、国際舞台で我々のイメージに傷をつけようとすることにある。

 朴槿恵逆徒は、「北が2年以内に崩壊する」というへぼな巫女の「予言」だけを信じ、執権初期から「体制統一」の虚妄な夢を見て北南関係の改善にたいする我々の主動的な善意には背を向け、あくまで米国の対朝鮮敵視政策と反朝鮮制裁・圧殺策動、アジア太平洋戦略の遂行に便乗して同族対決政策を追求してきた。

 しかし、南朝鮮かいらいが、いくら不法、無法の謀略策動に狂奔しても、首脳部のまわりに千万軍民が一つにかたく結集した我々の一心団結は日増しにさらに鉄壁にかためられている。

 人民が経る不幸よりも大きな非常事態はないし、億万の金を費やして国の富をすべて集中してでも災いを転じて福となす奇跡を創造すべきであるという崇高な人民愛の施策により、甚大な自然災害で荒廃した地に人民の幸福な住まいがわずか2カ月にもならない間に築かれ、このようにありがたい党と社会主義制度を守るためにすべての人民が力強く立ち上がっているのが我々の現実である。

 迷信家のへぼな巫女に「国政」が丸ごと籠絡され、「大統領」弾劾という極度の政治的混乱のなかで崩壊の危機に追い込まれた南朝鮮かいらいが、手のひらで空の太陽を隠そうとするような反共和国心理・謀略戦にしがみつくことこそ、愚か極まりないことである。


反共和国策動に他国を引き入れようとする組織的な犯罪行為

 南朝鮮かいらいは、自分らの卑劣な反共和国策動に他国を引き入れようとあらゆる手段と方法を選んでいない。

 主権国家としての正当な自衛権の行使である我々の核抑止力強化に言いがかりをつけた不法な「制裁決議」を携え、我々にたいする圧力共助を請託して我々を誹謗中傷する茶番を大々的に演じているのがその重要なあらわれである。

 南朝鮮かいらいは、我々と他国の互恵的協力を遮断しようと内政干渉的な行為に明け暮れており、特に、我々の海外労働力の「人権問題」をでっち上げ、流布するために専門の人員と機材を動員して偽の写真、偽の動画、偽の音声データをつくり上げるなど、あらゆる謀略策動を尽くしている。

 さらに看過できないのは、世界各地に出版・宣伝物をはじめとする心理・謀略手段を生産、供給する拠点、誘引・拉致作戦の指揮所、誘引、拉致した人員を南朝鮮に連れ去るのに利用する連絡拠点を展開しても足りず、当該国の人々を買収して我々の活動家にたいする尾行、監視などの謀略作戦に直接引き入れることで、当該国を北南対決の最前線に、その国の人々を北南対決の突撃隊に転落させていることである。

 いま、一部の国では、いくらかの金に目がくらんで南朝鮮の情報機関に買収された一部の駐在国の人々が分不相応に南朝鮮の情報機関の要求に従って我々の外交官を対象にした謀略作戦に積極的に加担し、我々の活動家に取り締まられて恥をかき、脂汗をかいて逃げた事件が多く起きており、これによって国家間の外交問題にまで発展している。

 そのなかの代表的な実例がまさに、ミャンマーで起きた乗用車尾行事件である。

 2016年10月、ミャンマーでは、不審な乗用車2台が正常な公務中の我々の外交メンバーを10日間にわたって追跡、尾行し、彼らの一挙一動を監視した事件が起きた。

 10月7日午後、執拗についてくる乗用車を発見した我々の外交官が、急に車を止め、尾行する車を確認しようと止まれと手で合図を送ると、その事は慌てて逃げたが、尾行と監視はその後も引き続きおこなわれた。

 翌日の午後、我々の外交官が引き続き尾行する車を捕まえて乗っていた駐在国の人々になぜ尾行するのかと問うと、ついていっていないだの、用事があっただのと口実を並べ脂汗をかいて逃げたし、それ以降尾行がなくなった。

 いま、かいらい国情院をはじめとする情報謀略機関が海外でおこなっている反共和国策動の範囲と強度、用いる手段と資金の規模などは想像を絶しており、それは南朝鮮当局の同族対決政策が極度に冒険的な域に至ったことを示している。

 南朝鮮かいらいの謀略策動は、米国とその追従国までも、こんにちに至っては自分らの政策的誤りであると認め、後悔している「カラー革命」「アラブの春」を連想させるものであって、我々の内部に社会的混乱と流血の事態を助長しようとする政治テロ行為になる。

 我々は、北南関係の改善と平和的統一を願うが、我々の善意と雅量に悪でこたえた南朝鮮かいらいの行為を絶対に許さないであろう。

 世界のすべての国の政府は、現在の北南関係の流れと南朝鮮かいらい当局がおこなっている反共和国謀略策動の本質を正しく見極め、情報謀略機関を総動員して朝鮮半島はもちろん、他国までも北南対決の場に変えようとする南朝鮮かいらい当局者の政治テロ、人権蹂躙策動に警戒を高めるべきであろう。【朝鮮通信=東京】

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