合同軍事演習ではなく北南関係改善にこたえよ
−2017年2月1日−

 朝鮮中央通信によると、祖国平和統一委員会(祖平統)は1日、全文次のようなスポークスマン談話を発表した。

 いま、北と南、海外の全同胞は、全朝鮮民族が志と力を合わせて自主統一の大道を開いていくことに関する我々の歴史的な新年の呼びかけにこたえて北南関係が改善され、朝鮮半島に平和と安定が宿るよう一様に願っている。

 しかし、前代未聞の弾劾政局のなかで新年を迎えた南朝鮮では、全同胞の統一の念願と平和志向に逆行する同族対決妄動が絶え間なく働かれて内外の大きな懸念をかき立てている。

 同族同士争わずに和解し、団結しようという我々の誠意を典型的な「統一戦線攻勢」「挑発的な主張と脅迫」であると罵倒したかいらい一味は、日を追って蜂の巣をつついたようになる自分の家の中の嘆かわしい状態も収拾できず、歴史の峻厳な審判を受けた朴槿恵の対決政策を固守しようとあがきにあがいている。

 年頭から「北の非核化」と「北の人権問題」を前面にかかげて紋切り型の対決の物言いを繰り返す一方、毎日のように「北の脅威」と「予想できない挑発」を宣伝して「確固たる対応態勢」と「実効的膺懲」を高唱しており、至る所できな臭い北侵戦争騒動に狂奔している。

 外では、国際的な反共和国制裁圧力を持続させようと「国際共助」の強化に躍起になり、やみくもに世界を飛び回っている。

 我々は既に、破局状態に瀕した現在の北南関係を誰も袖手傍観してはならないし、民族の根本利益を重視して北南関係の改善を願うなら誰とでも喜んで手を握っていくことを宣明した。

 我々のこのような立場は、南朝鮮内部の情勢を利用しようとする政略的打算でもなく、世論の注目を引くためのジェスチャーではなおさらない。

 それは、民族分裂の悲劇を終わらそうとする我々の一貫した自主統一の意志のあらわれであり、内外がひどく懸念する現在の北南関係の破局状態を正し、関係改善の活路を開こうとする我々の真摯な愛国愛族の立場のあらわれである。

 我々は、最近、時を構わず「北の脅威」と「挑発」を際立たせて「安保危機」を鼓吹するかいらい一味の不純な妄動が四面楚歌に瀕した朴槿恵の運命を救い、現在の弾劾危機を免れようとすることにその目的があるのを知らなくはない。

 この機会に明白にしておくことがある。

 もし、南朝鮮当局が険悪な内部の事態を収拾するために無謀な対決と挑発に出るなら、それは想像できない衝突と戦争に広がりかねないし、しまいにはかいらい一味の恥ずべき破滅につながることになるであろう。

 北南関係問題にできもしない「北の非核化」やありもしない「北の人権問題」を引き続き口実に、主人の米国にしがみついて緊張激化を事態収拾の処方であるとみなすなら、それよりも愚かなことはないであろう。

 時代は変わり、世界は変わっている。

 激変する周辺情勢も自分の頭で判断することができず、大国にへつらって生きることに慣れて、民族の真の主敵も見分けられず、いまのように対米追従に狂奔すれば、さらなる恥辱と屈辱が与えられるしかないであろう。

 手遅れになる前に目を覚まし、我々が差し伸べた和解の手をとって民族の自主的運命を切り開く道に戻れというのが全同胞の要求であり、歴史の最後の忠告である。

 問題は、南朝鮮当局がこのような大勢に背を向けて来る3月には自分らの主導のもとに再び米国の核戦略資産を引き入れて「キー・リゾルブ」「フォールイーグル」合同軍事演習を強行する道に入ろうと既に無分別に騒いでいることである。

 我々の戦略的地位が変わったこんにちになってまで、我々の目の前で繰り広げられるこのような核戦争演習が想像できないどんな破局的結果につながるかは言うまでもない。

 南朝鮮当局は、我々にたいする米国とその追従勢力の核の威嚇と恐喝が続く限り、そして、我々の門前で年次的という看板を掲げた戦争演習騒動をやめない限り、核戦力を中枢とする自衛的国防力と先制攻撃能力を引き続き強化していくと宣明した我々の厳かな宣言を熟考して接するべきであろう。

 敵対勢力の核の威嚇と北侵戦争策動に対処して我々の力でわが国家の平和と安全を守り、地域の平和と安定を守るための努力はさらに倍加するであろうし、これについては誰も疑ってはならない。

 南朝鮮当局が、我々の誠意ある善意と呼びかけに背を向け、米国に追従して無謀な対決と戦争の一本道に進むなら、我々の雅量と忍耐も限界を超えるであろうし、それによってまねかれる破滅的結果は全的にかいらい一味が負うことになるであろう。

 時間と正義も我々にあることを改めて想起させる。【朝鮮通信=東京】


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