女性従業員の集団拉致謝罪と即時送還要求
−2017年2月3日−

 朝鮮中央通信によると、朝鮮赤十字会は3日、全文次のようなスポークスマン談話を発表した。

 社会主義わが祖国のすべての家庭はむつまじく情があふれ、幸福と喜びの歌声が絶え間なく響き渡っている。

 まさに、このように恵まれた地で暮らしながらも、愛する子どもの生死さえ分からず切なく悲痛な思いに胸を痛める人々がいる。

 彼らがまさに、朴槿恵一味の歯ぎしりする誘引・拉致蛮行の被害者家族である。

 朴槿恵一味に集団的に誘引、拉致された我々の女性公民が南朝鮮に連れ去られた時から既に10カ月になる。年もかわった。

 世界に明らかになったように、昨年4月、かいらい一味は、自分らの不純な政略実現に利用するために中国の浙江省寧波市で12人の我々の女性公民を白昼に集団的に誘引、拉致して南朝鮮に連れ去る天人共に怒れる蛮行を働いた。

 青瓦台の魔女の指令のもとに国家情報院のごろつきと外交部をはじめとするかいらい当局が総動員されて奇襲的なテロ作戦として強行したこの前代未聞の特大型の反人倫犯罪行為に関連して我々は即時、誘引、拉致した我々の女性公民を無条件安全に送還することを強く求めた。

 同族対決に狂奔するばかりか、海外でまで集団誘引・拉致に明け暮れた万古無比の罪悪に、北と南、海外の全同胞と世界の良心が込み上げる怒りを禁じ得なかった。

 しかし、朴槿恵をはじめかいらい一味は、犯した特大型の犯罪行為の処罰を待って我々の公民を送還する日わりに、許しがたい罪悪を引き続きはばからず働いた。

 「自由意思による集団脱北」という詭弁を並べて被害者家族がソウルに出向いて娘たちと直接面会させることを求める痛切な呼びかけにも背を向けたし、我々の女性公民を外部と徹底的に隔離させた地獄のような所に閉じ込めて身震いする精神的・肉体的苦痛と迫害、懐柔と欺瞞、脅しと恐喝で「帰順」を強要したのがまさにそうである。

 かいらい一味は、民主社会のための弁護士会(民弁)をはじめ、南朝鮮の各階層の団体と国連人権機関の正当な要求もむやみに拒否した。

 集団的に拉致された我々の女性公民との面談要求に対しては、被害者家族の「身辺の安全」というとんでもない口実を設けて拒む一方、当該の手続きにもとづく南朝鮮法院の非公開の法廷での審理にも我々の女性従業員を出席させず「北の拉致主張に踊らされること」だの何のの類いの詭弁を並べてついに裁判がおこなわれないようにした。

 かいらい一味が働いた欺瞞行為がどれほど卑劣で拙劣であったのか、南朝鮮内部でまで「北の従業員の集団脱北」を公表しても状況公開しないまま関係者の面談と設問の要請まであくまで拒否するのは明白に「集団脱北ではなく、企画脱北の真相を隠す意図」であるという非難の声が絶えず上がった。

 いかなる術策によっても祖国への送還を強く主張する我々の女性公民と内外の声を阻めなくなると、統一部を押し立てて「関係当局の調査を終えて順次社会に送り出して定着」させたという幼稚な発表劇まで演じたのが南朝鮮かいらいである。

 自分らの犯罪行為の真相を永遠に闇に葬ろうとする奸悪な悪巧みのもとにいま、我々の女性公民の状況に関する問題にたいしては徹底的に極秘に扱っている。

 南朝鮮かいらいが我々の女性公民を社会に送り出して「定着」させたと言うが、いまだに彼女たちがいる場所はもちろん、生死さえ知らされていない現実がそれを物語っている。

 問うが、我々の公民を強制拉致して連れ去ったのでなければ、なぜ10カ月がたつこんにちまで彼女たちの姿と肉声を含む何の状況も公開できず、国際人権団体の非公開面談の要求までもむやみに拒否しているのかというのである。

 現在、世論の間で天下にまたとない対決狂信者である朴槿恵とその一味が犯した罪悪がまねく民心の厳罰を恐れ、また、体質的な悪辣さと残忍性から見ると、北の女性公民を既に無残に殺害した可能性があるという説が一部で流れているのは、決して根拠のない主張ではないであろう。

 全同胞が、怒りで歯ぎしりし、無慈悲な報復を叫んでいる。

 我々の女性公民を対象におこなった南朝鮮かいらい一味の誘引、拉致と強制抑留こそ、わが共和国の尊厳と自主権にたいする許しがたい侵害行為であり、親子を引き離して人為的に「離散家族」をつくる極悪非道な反人倫的・反人権的犯罪行為である。

 民心の峻厳な審判を受けて弾劾危機に瀕している朴槿恵と同様に、反逆政策の共犯者であるかいらい保守政権の誰も「人権」と「人道主義」「離散家族問題」についてこれ以上口にする資格も、初歩的な体面もない。

 人倫、道徳も、国際法も眼中になく同族対決に狂って白昼に主権国家の公民を集団的に誘引、拉致して強制的に抑留し、民族分裂の悲劇的苦痛のうえに肉親の生き別れという苦痛を強いている国際テロリスト、反人権犯罪集団であるかいらい一味がいわゆる「人権」と「離散家族の痛み」を云々するのは、人権と正義を愛する内外の世論と全同胞にたいする耐えがたい愚弄であり、冒涜である。

 親子を生き別れにさせ、我々の公民を同族対決謀略劇のいけにえにしようとするかいらい一味の反人倫的で反民族的な罪悪は絶対に許されない。

 我々は、南朝鮮当局に改めて強く求める。

 かいらい一味が少しでも人道主義に関心があり、人権を口にしようとするなら、我々の女性公民にたいする反人倫的な集団誘引・拉致蛮行と汚らわしく卑劣な「帰順工作」行為を公式に認めて謝罪し、強制的に抑留している我々の女性たちを娘の生死さえわからず1分1秒気をもんでいる親の懐へと速やかに送還しなければならない。

 あわせて、2011年にかいらい情報院の謀略とわなにかかって南朝鮮に連れ去られた我々の公民キム・リョンヒさんも不当な口実を設けて抑留するのではなく、祖国の懐に帰るという彼女の要求どおりに直ちに送還すべきであろう。

 かいらい一味が働いた集団誘引・拉致犯罪の真相が全世界に正確に明らかになり、我々の公民の送還が実現する時まで、我々のたたかいは中断することなくたゆみなくさらに頑強におこなわれるであろう。

 もし、かいらい一味が、我々と被害者家族、内外の再三の要求と警告にもかかわらず、誘引、拉致した我々の公民を送還しない場合、それがまねく結果に全責任を負うことになるであろう。【朝鮮通信=東京】


inserted by FC2 system