朴槿恵弾劾「従北工作」説は許しがたい挑発
−2017年4月13日−

 朝鮮中央通信によると、祖国平和統一委員会(祖平統)は13日、全文次のようなスポークスマン声明を発表した。

 前代未聞の反人民的悪政と事大・売国行為、極悪非道な同族対決策動にしがみついてきた朴槿恵がかいらい大統領の座を追い出されて拘束される悲惨な運命に瀕したのは、民意に逆らって民族の志向に逆行した万古無比の大罪にたいする南朝鮮人民の峻厳な懲罰である。

 にもかかわらず、かいらい保守一味は、南朝鮮の各界各層のキャンドル闘争とそれによる朴槿恵逆徒の弾劾と拘束の事態を我々と無理やり結び付け、世論をミスリードする卑劣で荒唐無稽な「従北」謀略騒動に執拗にしがみついている。

 かいらい極右保守一味は、朴槿恵の弾劾と拘束が「従北勢力の政治工作がまねいた騒動」と「北の指令を受ける親北左派勢力の陰謀」によるものであり、キャンドル闘争の参加者は「北の背後操縦を受ける従北勢力」であると騒ぎ立てて「親北左派勢力を剔抉」して迫る「大統領選挙」で保守勢力が結束して彼らの執権を無条件阻まなければならないと狂気を振りまいている。

 行き詰まった統治危機が生じるたびに我々に言いがかりをつける謀略事件をでっち上げ、そこに活路を求めようとするのはかいらい保守勢力の常套の手法であり、体質化した悪習である。

 「天安沈没事件」といわゆる「ハッキング事件」「農協(農業協同組合中央会)システム障害事件」の際も、むやみに「北の仕業」であると言い散らして、それに疑惑を提起する人々に「従北」のレッテルを張り、さらには高高度防衛ミサイル(THAAD)の配備に反対する南朝鮮の各階層の住民も「アカ」であるとしているのが、まさにかいらい保守一味である。

 祖平統は、かいらい保守一味が南朝鮮人民のキャンドル闘争とそれによってなし遂げられた朴槿恵逆徒の弾劾と拘束まで我々と結び付けて途方もない「従北」騒動を起こしているのと関連して、次のような立場を明らかにする。

 1.朴槿恵の悲惨な終末は、南朝鮮の極右保守勢力が「維新」独裁の復活を夢見て逆徒を青瓦台に据えたことによってまねかれた必然の帰結である。

 4年前、かいらい保守一味は、「維新」独裁者の子孫である朴槿恵が権力を握れば「第二の漢江の奇跡」が起こり、破綻した経済が回復して「国民幸福時代」が開かれるという極めて荒唐無稽な「朴正煕香水」をまき散らして民心を欺瞞し、あらゆる不正、詐欺と陰謀的な方法でついに朴槿恵を「大統領」の座に据えた。

 時を得た朴槿恵は、機会を逃すまいと朴正煕の「名誉回復」を「最優先の国政課題」にかかげて「維新」独裁を美化する茶番を狂ったように演じる一方、ファッショ暴圧と反人民的悪政で南朝鮮を生き地獄に完全に転落させたし、外部勢力屈従と事大・売国行為で同胞の心に耐えがたい恥辱を強いた。

 南朝鮮全土に燃え上がった巨大なロウソクの海はこれに怒った民心の爆発であったし、朴槿恵の弾劾と拘束は覚醒した人民大衆の断固たる懲罰である。

 結局、朴槿恵の悲惨な運命は、誰それの「背後操縦」や「政治工作」によってではなく、腐って病んだ社会を最後まで維持しようとしたかいらい保守一味がみずからまねいた惨劇である。

 2.朴槿恵の悲劇的末路は、政治家はおろか人間の初歩的な体裁と思考能力も備えていないクズが「大統領」の椅子に座ったことによってまねかれた当然の結果である。

 朴槿恵は、政治の概念さえ知らない低脳、人倫道徳も知らない希代の不届き者であって、「大統領」の椅子は彼女にそぐわない飾りにすぎなかった。

 したがって、逆徒は政治の根本である市民を犬、豚とみなしたし、彼らの生活と願いを無残に蹂躙した。

 「大統領」の権力を汚らわしい私利私欲と蓄財の手段とみなして独断と専横の振るい方は知っていたが、世界で一番大切な存在である人民にどう接し、敬うべきなのかも知らない政治門外漢、他人に書いてもらった演説文もまともに理解できずにへぼな巫女の検討を受けてきた大ばかが、まさに朴槿恵であった。

 どれほどなら、朴槿恵の間抜けな行為があらわになると「これが国か」「封建時代の摂政とは何事か」という痛嘆の声が南朝鮮と同胞が暮らす海外の至る所で上がったであろうか。

 詐欺と不正、腐敗、不倫とスキャンダルに明け暮れてきた朴槿恵の犯罪は数え切れないし、いまも絶え間なくあらわになっている。

 抑え付けられた民心はうっぷんで爆発し、踏みにじられた正義は怒りで不正義を懲罰するものである。

 朴槿恵の悲劇的破滅は、足りないにしてもあまりに足りない低脳である逆徒がみずからまねいたものである。

 3.朴槿恵逆徒が罷免されて手錠をかけられたのは、一介のへぼな巫女のような者の操り人形の役を演じて同族対決に狂奔してきた特大型の罪悪の代価であり、当然の報いである。

 歴代のかいらい保守政権で大きな社会的・政治的物議をかもしたスキャンダルが多かったが、崔順実と「ドアノブ3人衆」「淇春大院君」などと呼ばれる青瓦台の「宦官」、権力寄生虫が「大統領」を意のままに操って「国政」を籠絡した例はかつてない。

 そのうえ、朴槿恵逆徒は「北が2〜3年以内に崩壊する」というへぼな巫女の占いに乗せられて「統一テバク(大当たり)」の繰り言を並べ同族対決に狂奔して全同胞に統一の希望を与えた民族共同の獲得物さえもことごとく抹殺して同族にたいする謀略と「制裁」・圧殺策動に狂奔して北南関係を完全に殺した。

 何の定見や初歩的な知覚もなく手下の操縦によって踊る操り人形の役を演じた朴槿恵が、「大統領」の職を罷免されて鉄窓の中に連れて行かれる残酷な報いを受けたのは、あまりにも当然であるというのが内外の一致した評価である。

 4.南朝鮮かいらいが大勢の流れを直視できずに無謀な「従北」騒動に引き続きしがみつくなら、北南関係は絶対に改善されないし、統一の道はさらに遠くなるであろう。

 かいらい保守勢力の「従北」騒動は、同族にたいする敵対感と不信を助長して北南関係を対決と緊張へと追い込む反民族的犯罪であり、自滅を早める愚かな妄動である。

 保守一味の卑劣で荒唐無稽な「従北」騒動は、既に死亡の宣告を受けた朴槿恵逆徒の同族対決政策を何としても維持して北南関係の改善と統一の前途を遮断しようとする断末魔のあがきにすぎない。

 朴槿恵の破滅を「北の背後操縦」によるものであると罵倒するのは、我々にたいする許しがたい挑発である。

 それはまた、ロウソクをかかげた絶対多数の南朝鮮人民全員を「従北勢力」であるとするファッショ横暴であり、南朝鮮の民心にたいする露骨な愚弄、冒涜である。

 かいらい保守勢力の「従北」騒動を黙過するなら、南朝鮮で「政権」がかわっても北南関係の改善を期待できないし、民族の和解と団結はいつまでもなし遂げられない。

 人民に背を向け、民族を裏切った逆賊一味にくだされた歴史の峻厳な審判は正当であり、かいらい保守一味がいくらあがいても破滅の奈落から抜け出せる活路はどこにもない。

 正義と真実を否定して南朝鮮の各階層のロウソクをかかげた民心を冒涜し、対決へと突っ走る保守反逆一味の犯罪的妄動は少しも許されない。【朝鮮通信=東京】

 (注)淇春大院君=金淇春元秘書室長をさす。2013年8月から朴槿恵元大統領秘書室長。


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