朝鮮中央通信によると、民族和解協議会(民和協)は29日、全文次のようなスポークスマン談話を発表した。
最近、南朝鮮当局が、いわゆる「国政運営5か年計画」なるものを公表し、そこに執権期間に推し進める「対北戦略」を長々と列挙した。
南朝鮮当局がかかげた「対北戦略」は、盛り込んでいる内容と追求する目的において荒唐無稽で不純極まりない詭弁にすぎない。
それは、李明博、朴槿恵の保守逆賊一味が、「北の核放棄」と「吸収統一」を騒ぎ立ててかかげた「非核、開放、3000」「朝鮮半島信頼プロセス」と本質上、何の違いもないからである。
南朝鮮当局は、口では「南北宣言の履行」だの、「和解と協力」だのと言いながらも、行動はそれと全く異なっている。
「新ベルリン宣言」に続いて今回かかげた「対北戦略」なるものを通じて、現南朝鮮当局は余すところなくその本性をあらわした。
南朝鮮当局が「核問題」を前提とした北南関係はあり得ないという我々の原則的な立場にあくまで背を向け、2020年という期限まで定めて「北の核廃棄合意」だの何のは事実上、北南関係を解決する考えがないことを公言したも同然である。
朝鮮半島の核問題は、わが共和国にたいする米国の絶え間ない核の威嚇、恐喝によって生じたし、それは徹底して朝米間で解決すべき問題である。南朝鮮当局はこれに口を挟む何の名分も、資格もない。
にもかかわらず、核問題を北南関係と無理やり結び付けて「北の核廃棄」を騒ぎ立てるのは、みずから北南間に隔壁のかんぬきをさらに深くかける行為にしかならない。
さらに看過できないのは、米国に唆されてかいらい保守一味が悪辣に追求してきた「人権財団」の設立、人間のクズにたいする支援のような反共和国謀略シナリオを「対北戦略」にそのまま公然と書き写したことである。
米国とかいらい保守一味の「北朝鮮人権」騒動は、朝鮮式社会主義のイメージを傷つけ、民心を揺さぶって一心団結を破壊し、「体制崩壊」を実現しようとする極悪非道な政治的挑発であり、少しも許されない。
それが歴史的に北南関係にどんな破局的悪影響を及ぼしてきたのかは、現南朝鮮当局も知らないはずはないであろう。
南朝鮮当局がこのような対決茶番劇に終止符を打つかわりに「北朝鮮の人権改善」だの何のを「対北戦略」に盛り込んだのは結局、それを通じて何を追求しようとしているのかをみずから進んで示したことになる。
北南間の政治的・軍事的対決状態の解消のような根本問題の解決には背を向けてとんでもない雑多なものばかりをかかげたのは、現南朝鮮当局の全神経が「治績」づくりと人気取りにだけ注がれていることを物語っている。
これらすべては、南朝鮮当局が表向きとは異なりどんな腹積もりなのかを察するには余りある。
一体、ロウソクをかかげた民心を代弁するという現南朝鮮当局の「対北政策」が、保守「政権」の対決政策と何が違うのかということである。
むしろ、「和解、協力」という包みに隠された下心はさらに悪辣で鼻持ちならない。
いま、南朝鮮の各階層の民心はもちろん、与党の共に民主党内でまで現当局の「対北政策」について、全く矛盾だらけで実現不可能な荒唐無稽極まりない政策であるという非難が上がっているのは、決して偶然ではない。
南朝鮮当局は口先で体裁ぶる茶番をやめ、北南関係がなぜ改善されないかを自問してみる方が良かろう。
民族を愚弄して民心に背く者には未来がない。
南朝鮮当局は、我々の正当な要求とロウソクをかかげた民心の目をしっかり見て熟考しないなら、先任者の悲惨な前轍を踏むしかないことを銘記すべきである。【朝鮮通信=東京】
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