「同盟強化」ではなく同族と手を取るべきだ
−2017年8月17日−

 朝鮮中央通信によると、民族和解協議会(民和協)は17日、全文次のようなスポークスマン談話を発表した。

 最近、わが共和国に対する米国のヒステリックな戦争狂気が極限に達し、朝鮮半島情勢が最悪の重大な状況へと突っ走っている時に、南朝鮮当局が「韓米同盟強化」を騒ぎ立てて無分別に振る舞い、全民族の込み上げる怒りをかっている。

 現南朝鮮執権者は、平和は「当面した生存戦略」であり、「最優先国益」である、「全てをかけて戦争だけは防ぐ」と言いながらも、「強固な韓米同盟を土台にした万端の態勢維持」を力説しており、青瓦台と外交部一味は「北の挑発の脅威が度を越えた」だの「即刻中断」だのと我々に言いがかりをつけて「緊密な韓米共助強化」について言い散らしている。

 かいらい保守野党はもちろん、与党である共に民主党の連中も「対北圧力と韓米共助は、適切で不可避な措置」であるとして「米国の拡大抑止力提供を根幹とする韓米同盟強化」を騒ぎ立てている。

 特に、宋永武かいらい国防部長官をはじめ軍部一味は、我々がグアム島包囲射撃方案の検討に至るまで強力な軍事的対応措置を講じていることについて「韓米同盟に対する深刻な挑戦」であるだの「韓米同盟の意志を試したり、誤断しないよう警告する」だの「北が挑発する場合、韓米同盟の強力で断固たる対応に直面することになる」だのと差し出がましく振る舞っている。

 これこそ、大勢がどう流れるのか、自分らの行動に民心がどれほど激怒しているのか知らずにジタバタする妄動にほかならない。

 いま、わが共和国に対するトランプ一味の無分別な「戦争も辞さない」というヒステリーに全世界が懸念を禁じ得ず、米国内でまで非難と反対の声が激しく上がっている。

 最近、トランプが「戦争が起きるなら向こうでやる。大勢が死ぬが、向こう側で死ぬ」と妄言を吐いたことに南朝鮮の各階層と全民族が怒りに歯ぎしりしている。

 まさにこのような時に、南朝鮮当局とかいらい軍部好戦狂が「韓米同盟強化」を騒ぎ立てるのは、トランプ一味の核戦争の火に油を注ぐような天下の妄動であって、彼らがどれほど愚鈍であり、親米事大に狂奔しているのかをそのまま示している。

 「韓米同盟」とは本質上、南朝鮮を米国の世界制覇戦略実現の突撃隊に押し立てるための侵略的な軍事同盟であり、同族に反対する北侵同盟である。

 米国が南朝鮮を占領した初日からこんにちに至るまで「韓米同盟」のベールをかぶってわが民族に強いた不幸と苦痛は計り知れないのに、南朝鮮当局者にはそれが見えないというのか。

 朝鮮人の生死などは眼中に置かず、米国の安全だけを守れば良いと言ったトランプの妄言は、米国とかいらいがこれまで口酸っぱく騒いできた「韓米同盟」の欺瞞的で醜悪な正体を全世界にことごとく現した。

 いま、南朝鮮の各階層が、「韓米同盟は必要ない」「米国はこの地から去れ」と怒りの声を高めているのはあまりにも当然である。

 問題は、ロウソクをかかげた民心の支持で権力の座に就いた南朝鮮執権者が、いまだに日を覚ませずに「韓米同盟強化」の繰り言を並べていることである。

 「韓米同盟を強化」するというのは、主人の米国がおこなおうとする北侵戦争の突撃隊になるということであり、南朝鮮を前代未聞の残酷な核戦争の惨禍のなかに押し込むというのも同然である。

 米国の戦争挑発策動でこの地に核戦争の暗雲が時々刻々と押し寄せている現情勢のもとで、戦争を防ぎ平和を守るには、「韓米同盟」から一日も早く脱して米国に背を向け、同族と手を取るのが上策であるというのは、幼い子どもでもわかる事実である。

 ところが、現南朝鮮執権者は、戦争だけは必ず防ぐと言いながらも、北侵戦争挑発に狂奔する米国との「同盟強化」を騒ぎ立てているのだから、果たしてこのような荒唐無稽な詭弁が果たしてどこにあるのかということである。

 「韓米同盟強化」による戦争か、もしくは反米闘争による平和か、南朝鮮当局は明白な選択をしなければならない。

 もし、南朝鮮当局が各階層の民心と全民族の要求に背を向けて主人の米国の機嫌を取り、屈辱的な対米追従に引き続きしがみつくなら、歴史の最も峻厳な審判を免れないであろう。【朝鮮通信=東京】


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