「対北政策」の悲惨な境遇から教訓得るべきだ
−2017年9月15日−

 朝鮮中央通信によると、民族和解協議会(民和協)は15日、全文次のようなスポークスマン談話を発表した。

 最近、ただでさえ窮地に追い込まれた南朝鮮当局が、自分らの「対北政策」に対する内外の非難が収拾できないほど上がり、進退きわまる境遇に陥った。

 当惑することも、誰かをとがめることもない。

 現南朝鮮当局の「対北政策」と言えば、「はっきりした目標もなく右往左往する政策」「主人の機嫌をとるための政策」「荒唐無稽で差し出がましい主張を盛り込んだ政策」「民族の志向と要求に背を向けた政策」などあらゆる汚名を受けている。

 「大統領」選挙の際、当選すればまず平壌に行く、米国に対しても「ノー」と言えなければならないと大口をたたいては、いざ当選すると米国にまずかけて行って「恩人」だの何のと主人をおだてたのがまさに現当局者であり、「最大限の圧力と関与」という米政府の対朝鮮政策が自分らの「対北政策とよく調和がとれている」だの何のと米国の北侵核戦争狂乱と反共和国制裁・圧力騒動に口を極めて便乗しているのも、ほかならぬかいらい当局である。

 北南間で論じる性格では全くない「核問題」をあくまで「対北政策」に明記して「北の核を容認する考えは全くない」だの何のと無分別に振る舞ったばかりか、数千人のファッショ警官まで駆り出して暴力を振るってTHAAD発射台の追加配備を強行するなど、かいらい当局の無謀な対決妄動は北南関係を緩和ではなく、よりいっそう険悪な域へと追い込んでいる。

 これに関連して進歩勢力をはじめ、南朝鮮の各階層は、「ロウソクをかかげた民心を忘却した軽率な行為」「李明博、朴槿恵の両政権の前轍をそのまま踏襲する行為」であると非難し、「制裁と圧力は解決法ではない」「果敢な政策的決断をくださなければならない」とかいらい当局に強く訴えている。

 メディア、専門家は、彼らなりに「政府が『かじ取り』の役割を自任して南北関係で主導権を握ろうとしたが、北から徹底的に背を向けられた」「対話と圧力政策の総体的乱脈相を示したもの」「政府の対北政策に問題がある」と主張している。

 時を逃すまいとかいらい保守一味は、当局を「安保不安政権」であるとしてそれを通じて保守の再糾合をなし遂げようと企む一方、米国はこの機会にかいらい当局をさらにしっかりと手中におさめようとする下心を露骨にあらわにしている。

 もともと、現南朝鮮当局の「対北政策」は内容的に見ると、中傷の種、論難の種ばかりが満ちており、実体もはっきりしないので破綻の運命を免れなくなっている。

 「対話と圧力の並行」だの何ののその基調だけを見ても、極めて矛盾的で全く実現不可能な荒唐無稽な詭弁であることがわかる。

 互いに妥協できない対立関係にある我々と米国、南朝鮮の進歩と保守、主人の米国と周辺諸国の要求をすべて受け持って北南関係問題を解決しようとすることこそ愚か極まりない妄想にほかならない。

 特に、米国とかいらい保守一味の反共和国対決狂乱に踊らされて北南関係改善についてでたらめを言うのは、相手に対する耐えがたい愚弄であり、全同胞とロウソクをかかげた民心に対する欺瞞である。

 そのおこないを見れば、かいらい当局の「対北政策」は事実上、李明博、朴槿恵の保守「政権」の対決一辺倒の政策と変わりない。

 それなら、荒唐無稽な「対北政策」を追求して南朝鮮当局に与えられたのは果たして何かということである。

 北南関係は、ふたも開けないまま、よりいっそう破局に突っ走り、南朝鮮当局は至る所で背を向けられ、排斥される哀れな境遇に転げ落ちただけである。

 問題は、現「政権」を発足させた南朝鮮のロウソクをかかげた民心までかいらい当局の行為に不満を抱いて背を向け始めたところにある。

 結局、自分が打ち負かそうとしてかえって自分が損害を被るというが、あちこちでたたかれる羽目になったかいらい当局の姿がまさにそれである。

 南朝鮮当局は、いまからでも目を覚まして自分らの悲惨な境遇から当然の教訓を得るべきである。

 現実感覚と大勢判断能力が麻痺していないなら、現在の朝米核対決がどの段階に至り、自分らの不穏当な妄動がどんな残酷な結果をまねくのかを熟考する方が良かろう。

 そして、北と南の和解と、この地の平和、民族の統一、繁栄を真に願うのが果たして誰なのかも深く思い返すべきであろう。

 米国とかいらい保守一味の機嫌をとって引き続き親米尊大と同族対決政策にしがみつき、悲惨な破滅を受けるのか、もしくは全同胞と南朝鮮のロウソクをかかげた民心の要求どおり民族自主の立場に立って同族と手をとって北南関係改善の道へ進むのか、南朝鮮当局は責任ある選択をしなければならない。

 機会は常にあるものではなく、いつまでも待ってくれないことを銘記する必要がある。【朝鮮通信=東京】


inserted by FC2 system