米国が宣戦布告のない戦争を開始
−2017年10月19日−

 朝鮮中央通信によると、朝鮮平和擁護全国民族委員会(平和擁護委)は19日、全文次のようなスポークスマン談話を発表した。

 時代錯誤の対朝鮮圧殺野望に狂った米好戦狂の無分別な軍事的妄動が極限ラインを越えている。

 最近、トランプが「北朝鮮脅威」に完全に準備できていると生意気なことを言い散らすのと時を同じくして、米軍部の連中がサイバー戦を組み合わせた「斬首作戦」を我々に対する最適の軍事オプションにかかげ、朝鮮半島水域に戦略資産を大々的に送り込んでその実行のための史上最大規模の連合海上訓練をおこなっているのが代表的な実例である。

 去る10日、米軍部の頭目はホワイトハウスでトランプに対朝鮮軍事オプションについて報告し、先制攻撃をおこなうが可能な限り全面戦争が起こらないようにし、自分らの損失は最小化して不意の攻撃で最短期間に速戦即決する軍事オプションを集中的に論議したという。

 そのなかで、サイバー戦を組み合わせた「斬首作戦」が最も適したオプションに設定されたし、これに従って偵察衛星と無人偵察機のような先端偵察監視手段による北朝鮮の最高首脳部の正確な位置把握、戦略爆撃機をはじめ、遠距離攻撃手段による精密攻撃、準備された特殊作戦部隊の浸透による北朝鮮の中核施設と核・ミサイル基地に対する破壊、コンピューターウイルスである「スタックスネット」などを導入したサイバー戦の活用問題を長時間にわたって謀議したという。

 これに足並みをそろえて、米国が手なずけた忠犬である宋永武国防長官らかいらい軍部の連中も、「最小限の損失」で最短期間内に作戦を終結できる新たな北侵作戦計画を作成、施行すると騒ぎ立て、“蟷螂の斧”のように無分別に暴れている。

 米国が以前に相手側の首脳部を排除するための「斬首の原則」と相手側の指揮体系全般を麻痺させるための「盲目さの原則」なるものを新世紀の侵略戦争遂行の基本原則に確定し、イラクとリビアをはじめ、各国に対する軍事攻撃でその「実効性」を検討したことは周知の事実である。

 生じた事態は、米国が我々を軍事的に圧殺するための先制攻撃でもこのような侵略戦争の原則なるものをそのまま適用しようと試みていることを示している。

 トランプの精神病的な狂態とそれを支える米軍部好戦狂の対朝鮮先制攻撃企図によって朝鮮東海と西海の訓練水域には既に、米国の原子力空母ロナルド・レーガンを中心とする空母打撃群とミシガンなど3隻の原子力潜水艦、イージス駆逐艦を含む40余隻の各種の艦艇、戦闘機とともに各国に対する軍事攻撃作戦で悪名をはせた特殊作戦武力まで押し寄せて、きな臭い核戦争火遊び騒動に熱を上げている。

 数日前には、米本土と日本の岩国基地から出撃した米空軍の10余機の戦闘機F16と米海兵隊の数十機の戦闘攻撃機FA18が南朝鮮の烏山空軍基地にひそかに機動展開し、「北朝鮮の中核対象物」に対する実戦攻撃訓練に入ったという。

 現在、敵はサイバー戦を組み合わせた「斬首作戦」計画の現実性をさまざまな角度から検討、確定することが、今回の「韓米連合海上訓練」の主な目的であると公然と騒ぎ立てている。

 これにより、トランプが騒いだ「たった一つのことだけが効果がある」というのが何であるのかがはっきりと明るみに出た。

 これは、米国が最も危険極まりない戦争シナリオにもとづいて事実上、我々に対する宣戦布告のない戦争を開始したことを示している。

 朝鮮半島はそれこそ、核戦争の爆発を止めがたい最悪の状況に瀕した。

 わが軍隊と人民の自制と忍耐にも限界がある。

 いまだに相手を誤断して「静観」だの、「威圧感を感じるであろう」だのと寝言を言い散らす米国とかいらいのざまは笑止極まりない。

 どこかで、ならず者のように振る舞った米国のその類いの虚勢に驚くわが軍隊と人民ではない。

 火を好む戦争狂を無慈悲に火で制するのは、チュチェ朝鮮の変わらない断固たる対応方式である。

 天下のならず者のトランプと米軍部好戦狂は、はっきりと知るべきである。

 革命の首脳部は、わが共和国の尊厳と強大さの象徴であり、首脳部決死擁護はわが軍隊と人民の第一の生命である。

 我々の最高首脳部にあえて挑戦する者は、地球上のどこにいようと地面をすべて掘り返してでも最後の一人まで徹底的に掃討するというのが、わが軍隊と人民の胸で激しく爆発している敵撃滅の気概である。

 既に宣明したとおり、トランプが目を覚ませずに「斬首」だの、サイバー戦による指揮体系の麻痺だのの幻想にとらわれて、あくまで戦争を仕掛けるなら、我々は想像できない超強硬対応で米国に「最小限の損失」ではなく、最も悲惨な壊滅と米本土の焦土化という史上最悪の大災難をもたらすであろう。

 いったんサイバー戦と組み合わせた「斬首作戦」強行の企図を捉えれば、直ちに我々式の無慈悲な先制攻撃戦が開始されるであろうし、それによって狂人のトランプが言い散らした「たった一つのことだけが効果がある」どころか、米国の最終滅亡で、いわゆる「効果」を騒ぐ者もいないであろう。

 朝鮮半島の現事態が険悪な域に拡大する場合、その全責任は米国が負わなければならない。

 朝鮮人民の不倶戴天の敵、世界の平和と安全の撹乱者、破壊者である米帝侵略者に与えられるのは、もっぱら死体と死だけである。

 米国は想像も困難な惨禍を免れたいなら、愚かで無謀な血気にはやらずに自重、自粛する方が良かろう。【朝鮮通信=東京】


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