朝鮮半島を核戦争の場にした米帝の罪悪
−2017年10月30日−

 朝鮮中央通信によると朝鮮平和擁護全国民族委員会(平和擁護委)と北侵核戦争演習反対全民族非常対策委員会(全民族非常対策委)は30日、共同告発状を発表し、次のように指摘した。

 朝鮮半島がこんにちのように世界最大のホットスポットになっているのは決して、米国が騒ぎ立てている「北朝鮮の核の脅威」のせいではない。

 その根源は全的に、米帝の極悪非道な対朝鮮侵略政策と核戦争挑発策動にある。

 平和擁護委と全民族非常対策委は、米帝が南朝鮮を占領した後からこんにちに至る70余年間、核兵器でわが民族を威嚇、恐喝し、朝鮮半島を核戦争の場にするために狂奔した万古無比の罪悪の歴史をことごとく明らかにするために共同でこの告発状を発表する。

 以前から朝鮮半島を併呑してアジア大陸侵略の橋頭堡にしようとする野望を抱いていた米帝は、日帝の敗北とともに南朝鮮を不法に占領してファッショ的な軍政統治を実施し、南の全土を北侵戦争と世界制覇のための巨大な軍事基地に変えた。

 朝鮮戦争で恥ずべき惨敗を喫して停戦協定に判を押した米帝は、教訓を得る代わりに、新たな北侵戦争挑発の準備を進めて南朝鮮の核前哨基地化に本格的に取りかかった。

 米帝は、非核国家および地域に核兵器を搬入できないようになっている核拡散防止条約(NPT)が発効した後もそれに乱暴に違反し、南朝鮮に155ミリ榴弾砲用核砲弾と核爆弾、各種の核ミサイル、核搭載戦闘爆撃機F16を引き続き持ち込んだし、さらには「20世紀の悪魔の兵器」と呼ばれる中性子爆弾と中距離核ミサイル「パーシング2」まで展開して南朝鮮を極東最大の核兵器庫、核火薬庫に変えた。

 米国が南朝鮮に持ち込んだ核兵器は、1980年代中葉に既に1720余個であり、その配備密度は北大西洋条約機構(NATO)地域に配備された米国の核兵器の4倍以上に達した。

 米帝は、1980年代末から90年代に入って国際情勢で一連の変化が起こり、対内外的に核戦争反対の機運が高まると、「北朝鮮の核開発疑惑」を騒ぎ立てて朝鮮半島で「核危機」の事態を醸成した。

 冷戦時代に「ソ連の脅威」にかこつけて核戦力増強に狂奔した米帝は、冷戦の終息でそれがもはや通じなくなると、朝鮮半島で核戦争策動に引き続きしがみつくための新たな口実を探し始めた。

 米帝は「北朝鮮の核開発疑惑」を持ち出して狂乱的な騒動を起こし、1993年にわが共和国を狙った核戦争計画を発表したし、94年には「核戦争準備態勢の見直し」だのとし、「軍事的膺懲 」をあからさまに騒ぎ立てた。

 2000年代に入って米帝は、「北朝鮮の核兵器開発シナリオ」なるものまで流し、反朝鮮核騒動をさらに狂ったように起こした。

 生じた重大な事態に関連してわが共和国は、国と民族の自主権と尊厳を守るために2003年1月、NPTから脱退する断固たる措置をとった。

 これは、国際規範に完全に合致する正当な措置であった。

 にもかかわらず、米帝は、国際原子力機関(IAEA)を唆して核問題を国連安全保障理事会に持ち込んで騒ぎを起こす一方、「軍事的対応」を騒いで我々の核施設に対する攻撃企図まで露骨にさらけ出した。

 米帝は、朝鮮半島で核戦争を挑発するために以前から北侵核戦争演習を狂乱的におこなってきた。

 米帝が北侵戦争演習にどれほど狂奔したのかは、これまで「フォールイーグル」合同軍事演習は24回、「チームスピリット」合同軍事演習は17回、「連合戦時増援演習」は8回、「ウルチ(乙支)フォーカスレンズ」合同軍事演習は33回もおこなったことにそのまま表れている。

 2000年代に入って米帝は、従来の多くの軍事演習を統合して規模を拡大し、名称も変えた大規模な合同軍事演習を毎年絶え間なく強行した。

 「キー・リゾルブ」「フォールイーグル」合同軍事演習と「ウルチフリーダムガーディアン」合同軍事演習は今年までおのおの10回もおこなわれた。

 地球上の多くの国で軍事演習がおこなわれているが、米帝のように停戦直後からこんにちに至るまで60余年間、南朝鮮とその周辺で大規模な北侵戦争演習を絶え間なくおこなっている核戦争狂信者はどこにもいない。

 米帝の北侵核戦争演習は、その規模でも世界最大である。

 米帝は、慢性的な経済危機のなかでも莫大な費用を投じて、わが共和国を狙った核戦争演習を引き続きおこなっており、核先制攻撃と核爆弾投下、「平壌進撃」、そのうえ、我々の最高首脳部を狙った「斬首作戦」訓練なるものまで公然とおこなうなど、その内容もますます、さらに挑発的で無分別なものになっている。

 朝鮮半島で米帝の核戦争挑発策動は、米国でトランプ政権が発足した後、極限に至っている。

 今年初め、第45代米大統領としてホワイトハウスを占めたトランプは、「最大限の圧力と関与」なる極悪な反朝鮮敵視政策を持ち出し、「炎と怒り」だの「完全破壊」だのの妄言をはばからずに吐いて核戦争狂気を振りまている。

 朝鮮半島情勢はいま、老いぼれ狂人のトランプの無分別な狂気によって、いつ核戦争の導火線に火が付くかわからない爆発直前の極めて危険なラインに至っている。

 諸般の歴史的事実と現実は、米帝こそ朝鮮半島を世界最大のホットスポット、最も危険極まりない核戦争の場に転落させてきた張本人であることを如実に示している。

 もし、トランプが我々の意味深長な警告を無視して引き続き核戦争挑発策動に狂奔するなら、米国の完全破壊という取り返しのつかない残酷な結果だけをまねくであろう。

 朝鮮半島に険悪な核戦争の危機が生じたのには、米国の北侵核戦争騒動に積極的に加担してきた歴代かいらい支配層にも大きな責任がある。

 一部の国が、正義の我々の核と侵略的な米国の核を同一線上に置いて、いわゆる「双方(同時)中断」を主張しているのは、朝鮮半島核問題の本質と因果関係、自衛の核と暴悪の核を見分けられない無責任な行為である。

 世界の良心と公正な世論は、誰が誰を脅かし、どれから先に解決されるべきなのかを正しく認識し、米帝の核戦争挑発策動に糾弾の声を高めなければならない。

 米国は、堂々たる核保有国であるわが共和国の戦略的地位を素直に認めてつまらない反朝鮮敵視政策を直ちにやめなければならない。

 米帝が、核兵器で朝鮮民族を威嚇、恐喝していた時代は永遠に過ぎ去ったし、民族共同の戦略資産、平和と統一繁栄の宝剣である我々の核抑止力は米国の侵略と核戦争策動が完全に終息する時までさらにしっかり打ちかためられるであろう。【朝鮮通信=東京】


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