米国の先制攻撃演習で、9.19共同声明は死滅
朝鮮外務省代弁人談話 
−2016年4月30日−

 朝鮮中央通信によると、朝鮮外務省30日、全文次のようなスポークスマン談話を発表した。


 米国が南朝鮮かいらいとともに我々の面前で50余日間にわたっておこなった「キー・リゾルブ」「フォールイーグル」合同軍事演習は、朝鮮半島に核と核が衝突する一触即発の戦争の危険をまねいた史上最悪の軍事挑発である。

 今回の合同軍事演習には、米帝侵略軍2万7000余人と南朝鮮かいらい軍30万余人、追従国家の軍隊を含む膨大な武力と原子力空母ジョン・C・ステニスを旗艦とする原子力空母打撃群、強襲揚陸艦ボノム・リシャールを旗艦とする遠征打撃群、核戦略爆撃機B52およびB2、ステルス戦闘機F22A、海上事前集積船隊(MPSS)など丸々一度の戦争をおこなえる米国の膨大な戦力資産が総動員された。

 そのうえ、重大なのは、我々の最高首脳部を討とうと非道極まりない「斬首作戦」と執務室破壊を目的にした「精密攻撃訓練」「平壌進撃作戦」など、さまざまな名称の攻撃作戦が極めて冒険的な「作戦計画5015」にのっとって実動的な戦争遂行方式で強行されたことである。

 この戦争演習は、わが共和国を物理的に除去しようとする米国の企図と策動が極めて危険な域に達した最大の敵対行為である。

 米国が今回の合同軍事演習をおこない「防御的」の看板をもかなぐり捨てて侵略と先制攻撃の企図を公然とあらわにしたのは、我々にたいする明白な宣戦布告になる。

 自分を討つという敵の宣戦布告の前で自制などあり得ない。

 我々は敵の宣戦布告を避けず、それに自衛的措置で正々堂々と対応した。

 核には核で立ち向かうのが、我々の自衛的対応の中枢である。

 我々が敵対勢力の宣戦布告と威嚇行為に自衛的措置で対応するのは、国連憲章にも明示された主権国家の合法的権利であって、国連安全保障理事会もこの権利は絶対に侵害できない。

 米国は、わが共和国に反対する露骨な軍事的敵対行為・威嚇行為をおこなうことで、我々の「自主権を尊重し、平和的に共存」し、「核または通常兵器で朝鮮民主主義人民共和国を攻撃または侵攻する意思がない」と確約した9.19共同声明(2005年6者会談)の根幹をみずからの手で完全に壊してしまった。

 これで9.19共同声明は、最終的に死滅した。

 米国は、もはや我々にいわゆる「公約遵守」を云々する法的基礎も、道徳的名分も完全に失った。

 敵が仕掛けてくる侵略戦争に正義の戦争で、核戦争の威嚇に核抑止力の強化でこたえる我々の気質は今後も変わらないであろう。

 敵の戦争演習がおこなわれるたびに、我々の核攻撃能力は飛躍的に強化されるであろう。【朝鮮通信=東京】


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