死亡の米国公民拷問は事実無根
−2017年6月23日−

 朝鮮中央通信によると、朝鮮外務省は23日、全文次のようなスポークスマン談話を発表した。

 米政府当局者が、米国公民ワームビア氏の死亡に関連して我々の人道的措置を非人道的な行為であると罵倒して反朝鮮非難戦に熱をあげている。

 ワームビア氏は明白に、米国の反朝鮮謀略団体の任務を受けてわが共和国にたいする敵対行為を働いたことによって2016年3月16日、朝鮮の法にのっとって労働教化刑を言い渡された犯罪者である。

 世界に公開されたように、ワームビア氏は2016年2月29日の記者会見の際、米国の反朝鮮謀略団体であるフレンドシップ合同メソジスト教会と米中央情報局(CIA)に操られる米バージニア大学のZ協会から任務を受け、米政府の黙認のもとに反朝鮮敵対行為を働いたことについて涙を流して自白した。

 CNNをはじめ米国の報道界は、ワームビア氏が平壌でおこなわれた記者会見の際に自分の罪科を認めて謝罪する映像をいまも放映している。

 朝米は最大の敵対関係、交戦関係にあり、米国は、前代未聞の極悪な制裁、圧力を加えて尊厳あるわが国家の権威を傷つけ、我々を圧殺しようと狂奔している。

 このような敵対国の犯罪者に我々が慈悲を垂れるべき何の理由もないが、我々は彼の健康状態が悪化したのを考慮して人道的見地から彼が米国に帰る時まで誠意を尽くして治療した。

 米国内でワームビア氏が死亡したのが、労働教化中に拷問、殴打を受けたせいであるという事実無根の世論が流れていることにたいしては、ワームビア氏送還のためにわが国に来た米国の医師が言うことがあるであろう。

 彼らはワームビア氏を診察し、我々の医師とワームビア氏に関する医学的所見を交換したし、ワームビア氏の脈拍と体温、呼吸、そして、心臓と肺の検査結果など生命兆候(バイタルサイン)が正常であることと、我々が心臓がほとんど止まっていたワームビア氏を蘇生して治療したことについて認めた。

 いま、オバマ政権時に勤務していた前政府官吏が、我々の人道的な措置で10人の米国人が釈放されたことについて自分らの「治績」であると宣伝しているが、彼らは我々が拘禁者を国際法と国際的基準に合致するよう待遇していることを否認できないであろう。

 ワームビア氏が、生命兆候が正常な状態で米国に帰った後、1週間もたたずに急死したのは我々にも謎である。

 これに関連して思い出されるのは、1996年3月24日、不法越境してわが共和国に不法入国した米国公民ハンジカーが我々の人道的措置によって同年11月27日、当時、米議会下院のビル・リチャードソン議員の同行のもとに健康な体で帰国した後、1カ月もたたずに死亡した事件である。その時、米国は彼の死亡について徹底的に無視したし、言及さえしなかった。ならば、彼は米国公民ではなかったというのか。

 ワームビア氏は、我々にたいする極度の敵対感と拒否感にとらわれて我々との対話を拒否してきたオバマの「戦略的忍耐」政策の犠牲者である。

 それほど米国民の安泰に関心を払うという米政府が、なぜオバマ政権時代にワームビア氏の人道的釈放問題をたった一度も我々に公式に要請しなかったのか、その答えは米国自身がすべきであろう。

 我々は、ワームビア氏が反朝鮮敵対行為を働いた犯罪者であったが、現米政府の再三の懇請を受け入れてワームビア氏の容体を考慮して2017年6月13日付の中央裁判所の判定に従って彼を人道的見地から送り返した。

 このような事実を全面的に歪曲し、意図的に反朝鮮非難騒動を起こして、あえて尊厳あるわが国家にたいする「報復」や「圧力」を騒ぐことこそ、我々にたいする真っ向からの挑戦、政治的謀略である。

 明白にするが、今回の事件による最大の被害者は我々である。我々が損得勘定もできないと考えるなら、それよりも愚かな判断はないであろう。

 米国で繰り広げられている反朝鮮非難戦は、我々に敵にたいする人道主義、寛大は禁物であり、法のやいばをさらに鋭く研ぐべきであるという決心をかためさせている。

 米国は、自分らの軽挙妄動がまねく結果を熟考すべきであろう。【朝鮮通信=東京】


 朝鮮中央通信は6月15日、「朝鮮中央裁判所の13日付の判定に従って、労働教化中にあった米国公民オットー・フレデリック・ワームビアを13日、人道的見地から送り返した」との記事を配信した。


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