朝鮮中央通信によると、朝鮮アジア太平洋平和委員会(ア太委)は７日、全文次のようなスポークスマン声明を発表した。

　朝鮮労働党の戦略的核戦力建設構想に従って３日に断行したチュチェ朝鮮のＩＣＢＭ装着用水爆実験の完全成功は、世界史的意義をもつ特大の出来事である。

　チュチェ朝鮮の水爆実験の成功で朝鮮半島をはじめ、極東地域とアジア太平洋地域で米国による核戦争の危険が大きく抑止され、世界の平和と安全を保障できる頼もしい保証がもたらされたのは、世界の人々が激賞すべき人類の歴史的功績である。

　にもかかわらず、米国をはじめ、敵対勢力はまたもや我々の水爆実験の成功に平和と安全に対する「脅威」、いわゆる国連「決議」に対する「挑戦」であると言いがかりをつけて新たな反朝鮮制裁と圧力をもたらそうとあがいている。

　その先頭に立って騒ぎを起こしている日本の反動層と南朝鮮かいらいの醜態は目も当てられないほどである。

　生じた事態に関連して、アジア太平洋地域の平和と安全保障に関心を払っているア太委は、次のような原則的立場を明らかにする。

　１．米国は、チュチェ朝鮮の水爆保有で変わった相手の地位と重さを慎重に察し、これ以上対策のない血気にはやって、むやみに暴れ回ってはならない。

　いまだに、チュチェ朝鮮の水爆実験の成功に込められた至大な意味と厳しい警告をまともに判別できず、旧態にとらわれて制裁と圧力に執着するなら、米国としては、とうてい手に負えない類例のない断固たる対応に直面することになるであろう。

　後悔先に立たずである。

　米国は、吐き散らしている「北朝鮮全滅」のような暴言とおこなっている妄動が国益に利するのかどうかを熟考すべきであろう。

　２．日本は、自分の境遇をはっきりと知ってこれ以上米国の手足になって愚かに振る舞ってはならない。

　日本の反動層に対する深い恨みを抱いているわが軍隊と人民は、米国にへつらって反朝鮮制裁騒動に先頭に立って加担してきた現日本当局の犯罪行為まで徹底的に計算する時刻だけを待っている。

　我々の水爆実験成功後、慌てふためいて、さらけ出した日本の醜態もやはり、疎ましい限りである。

　人々は、それが軍事大国化の実現に拍車をかけるための浅はかな術策であることを知らなくはない。

　日本は、恐ろしい攻撃力と性能を持つ多種多様な原爆と水爆、ミサイルを保有した世界的な軍事強国である朝鮮が最も近くに存在することを銘記すべきである。

　３．南朝鮮当局は、握っているものもろくにない分際で責任ももてない「強力な軍事的対応」を言い散らして無分別に暴れ回ってはならない。

　強盗の米国を狙った我々の核戦力強化措置が講じられるたびにわれ先に大声を上げて「強力な対応」を騒ぎ立てる南朝鮮当局の態度は見るに堪えない。

　率直に言って、我々は南朝鮮を相手にするため核を開発し、水爆まで保有したのではない。

　南朝鮮は、核や戦略弾道ミサイルでなくてもいくらでも簡単に相手にできるよう準備されたわが軍隊と人民である。

　事大と屈従の鎖につながれて引きずり回される手先の運命で、誰それに「苦しい制裁」と「圧力」を加えなければならないと無分別にほえ立ててはならず、子どもの戦争ごっこのような「合同攻撃」の類いのみすぼらしい対応行動で人々の爆笑をかってはならない。

　４．周辺諸国をはじめ世界は、朝鮮の核問題に対する正しい認識をもたなければならない。

　正常な思考と判断力をもつなら誰であれ、米国の強盗の論理に耳を傾ける前に、朝鮮がなぜ艱難辛苦な核開発の道を選び、水爆まで保有することになったのかをはっきりと知るべきである。

　米国が核でわが共和国を威嚇、恐喝しなかったなら、朝鮮の核問題はそもそも生じもしなかったであろう。

　世界を核で支配する侵略的野望のもとに1945年からこんにちまで実に1030余回にわたって核実験をおこなった米国が、自分らの核の威嚇に対処した我々の自衛的核戦力強化措置に言いがかりをつけることこそ、不正義が正義に挑戦する盗人猛々しさの極みにほかならない。

　これまで、わが共和国に加えてきた米国の核の恐喝と威嚇は、誤って選んだ相手に対する誤って選んだ選択であった。

　世界は、朝鮮の水爆保有が米国をはじめ、諸大国の強権と専横を終わらせ、公正な国際秩序を確立するうえで、どのような特筆すべき出来事になるのかを日増しにさらに鮮明に体験することになるであろう。

　この機会に、我々は改めて世界の良心に米国が横行する不公正な国際秩序と不正義が正義を罵倒する誤った流れを正すたたかいに立ち上がるよう呼びかける。【朝鮮通信＝東京】