最高人民会議第11期第6回会議

2007年国家予算執行の決算と2008年国家予算
−2008年4月9日−


 朝鮮中央通信などによると、2008年4月9日に行われた最高人民会議第11期第6回会議では、チュチェ96(2007)年国家予算執行の決算とチュチェ97(2008)年国家予算に関する報告を内閣副総理の盧斗哲代議員が行った。報告の内容は次のとおり。


 昨年、人民経済のすべての部門では、前例のない生産的高揚を起こして技術改造を力強く推し進めた結果、例年にない水害によって莫大な財政的損失を被った条件のもとでも国家予算が正確に執行された。

 国家歳入は、計画を0.2%超過してその前年に比べ6.1%ふえた。

 地方予算の収入は計画を0.9%超過し、地方独自の収入で支出を賄いながらも、多額の資金を中央予算に納付した。

 昨年の国家歳出は、執行過程に水害復旧資金をはじめ、予想外の莫大な資金が追加された結果、計画を1.7%超過した。

 昨年に国家予算は、その前年に比べて農業部門に対する支出を8.5%ふやし、軽工業部門に対する支出を大幅にふやした。

 共和国政府は、いまだ国の経済が全般的に活性化していない状況のもとでも、人民的施策の実施に計画より多くの資金を追加支出し、人民が無料治療、無料教育、社会保険、社会保障などの国家的恩恵を円滑に受けられるようにした。

 昨年に国防費として国家予算歳出総額の15.7%を支出した。

 ことしの国家予算は、人民経済の各部門、各単位であらゆる予備と可能性を残らず動員、利用して歳入を最大限ふやし、非生産的歳出を極力減らす原則に基づいて歳入と歳出の規模を編成した。

 ことしの国家予算歳入計画は昨年比で4%ふえる。

 昨年比で、国家企業の利益収入は4.7%、協同団体の利益収入は0.4%、固定資産減価償却金の収入は2.6%、不動産使用料の収入は3.1%、社会保険料の収入は1.1%ふえると見越している。

 ことしの国家予算歳出計画は、国の防衛力強化に引き続き力を入れながら人民経済の先駆け部門、基礎工業部門を決定的に盛り立て、人民生活向上において画期的な転換をもたらすよう、昨年比で2.5%ふやす。

 ことしの国家予算では、歳出総額の15.8%を国防費にまわし、昨年比で電力、石炭、金属工業と鉄道運輸部門に対する支出は49.8%、農業部門に対する支出は5.5%、科学技術部門に対する支出は6.1%おのおのふやし、軽工業部門と基本建設、国土管理、都市経営部門にも多くの資金を支出する。

 そして、昨年比で人民的施策に1.7%、そのなかで教育部門に4.2%、保健医療部門に5.9%おのおの支出をふやして全般的無料義務教育制、無料治療制、社会保険制と静養・休養制、栄誉戦傷軍人優遇制をはじめとする社会的施策を一貫性をもって実施できるようにし、我が国社会主義国家予算の人民的性格と優位性が高く発揮されるようにする。

 ことしも、在日同胞子女に多額の教育援助費と奨学金を送ることになる。

 社会主義原則をしっかり守りながら最も大きな実利が得られるように経済管理と財政管理を改善することは、ことしの国家予算を成功裏に執行するための重要な方途である。

 経済部門の幹部は、我々の強固な自立的民族経済の基礎に依拠して科学的な企業戦略、経営戦略を立て、実利を見積もりながら経済事業を組織・展開し、経営計算と会計計算の科学化水準を高め、日別生産・財政総括を実質的に行い、最大限に増産して節約するという党の方針を貫徹すべきである。
「月間論調」2008年4月号


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