先軍は現代における自主偉業の偉大な旗印である
−2006年7月19日 「労働新聞」編集局論説−


 朝鮮中央通信によると、7月19日付の「労働新聞」は、「先軍は現代における自主偉業の偉大な旗印である」と題する編集局論説を掲載した。その全文は次のとおり。

 今日、自主と正義を擁護し、社会主義偉業を前進させることは、国際政治において焦眉の課題として提起されている。

 国際舞台では自主勢力と支配勢力、社会主義と帝国主義の間に熾烈な対決が繰り広げられており、国と民族の前には自国人民の自主性と尊厳を守り、民族的繁栄を保証できる強力な国家を建設することが死活の要求として提起されている。

 我が党の先軍革命路線、先軍政治は、今日の複雑多端な時代の流れのなかで自主と正義を断固と守り、社会主義偉業を勝利のうちに前進させる必勝の宝剣である。朝鮮革命の歴史的経験と国際舞台で生じている諸般の事態は、先軍はすなわち自主であり、社会主義の勝利であるという真理を時代の前にいっそうはっきり刻み付けている。

 我が党と人民はこれまでと同様、今後も先軍の旗印を高く掲げて帝国主義の支配主義策動をその都度粉砕し、人民大衆の自主偉業、社会主義偉業を最後まで完遂するであろう。


 自主性は人民大衆の本性であり、国と民族の生命である。支配と従属がなく、侵略と戦争のない世界で自主的な生を享受し、民族的繁栄を遂げようとするのは、すべての国や人民の志向であり、念願である。

 しかし、現在、米帝をはじめとする歴史の反動勢力は、人類の自主的念願と歴史発展の流れに悪らつに挑戦している。国と民族の自主的な選択と発展の道を阻み、世界に自分らの意思と秩序を強要しようとする米帝の策動によって平和と安全が脅かされており、至る所で反人倫的な惨禍が生じている。

 今日、自主勢力と進歩的な国々を対象にして政治と軍事、経済と思想・文化の各面にわたって絶え間なく行われている米帝の卑劣な攻撃と干渉策動は、「力の優位」に対する誇大妄想的な考え方に基づいていることにより、さらに危険なものとなっている。米帝国主義が弱肉強食の秩序を強要している現在、それぞれの国と人民の前には果敢に立ち向かって勝利者になるのか、さもなければ奴隷になるのかという先鋭な問題が提起されている。

 自主と正義は決して言葉では守れない。自主性をめざす人民大衆の闘争史は、銃には銃で立ち向かうべきであるということを示している。帝国主義との決死の闘争を通じて正義が守られ、人民大衆の自主偉業が前進し、勝利するのは変わり得ない歴史発展の法則である。

 我が党の先軍革命路線、先軍政治は、帝国主義のあらゆる支配と隷属、侵略と戦争策動を粉砕し、人民大衆の自主性を断固と擁護し、実現できるようにする新世紀の自主路線であり、百戦百勝の旗印である。

 金正日総書記は次のように述べている。

 「国と民族の自主性も革命の勝利的前進も軍政治によってのみ確固と保証されます」

 帝国主義反動勢力が力の政策を世界支配野望実現の主な戦略としている今日の時代的状況のもとで、人民大衆の自主的要求と民族の根本利益を断固と擁護し、実現するためには必ず先軍の道へ進まなければならない。先軍の道に民族の尊厳があり、世界の平和と民族の繁栄がある。

 先軍は、強い民族自主精神を身につけて自分の運命を開拓できるようにする威力ある武器である。

 革命を行う人民にとって民族自主精神は核兵器と同じである。例え、小国の人民であっても自尊心さえ強ければ他国に征服されることはなく、大勢によって揺らぐこともない。米帝国主義者が世界の至る所で専横と強権行為に明け暮れている今日の時代は、いつよりも自主精神が最大に発揮されるべき時である。

 強い自主精神は自分の力に対する確信からにじみ出るものであり、民族自決を保証する政治的力はとりもなおさず軍事力である。政治の風呂敷を解いてみれば、軍事という言葉は決して理由のないものではない。

 いかなる圧力にも頭を下げない確固たる定見も銃から生まれ、超大国の威嚇と恐喝も恐れない胆力と度胸も強い軍事力に基づいている。他国を見上げ、外部からの支援を願うのは事大と屈従行為であり、それは自分の力を信じない敗北主義から生まれる。事大と屈従は民族の尊厳を損ね、国を滅ぼす恥ずべき行為である。気を確かに持って自分の運命を開拓する自主的人民になることを願うなら、軍事力の強化に優先的な力を傾けなければならない。

 強力な軍事力は、人民に自民族の尊厳と栄誉への誇りと自負心を抱かせ、自分の思想と制度、運命を守るためなら敵との決戦にもためらうことなく飛び込み、苦難も逆境も恐れない不屈の気概を発揮させる。これは、数百万トンの米や物質的力にも比べられない民族の大きな精神的富である。

 先軍は、自身の運命を自分の力で開拓しようとする自主精神を具現した政治であり、自分の尊厳を守ることのできる不敗の軍事力をもたらす政治である。

 民族の政治的・軍事的力を強化して帝国主義のあらゆる侵害から祖国と人民の運命を断固と守り、自主、自強、自立の民族精神を最大限に噴出させて革命と建設を勝利のうちに前進させるところに先軍政治の大きな威力がある。

 先軍に現代の民族自主精神の根源があり、民族的自主権の確固たる保証がある。

 先軍は戦争を防止し、平和と安全を守るようにする正義の宝剣である。

 国と民族の自主性が保障されるためには、侵略と戦争のない自主化された世界を建設しなければならない。侵略戦争は、自主的な生と平和に対する人々の崇高な念願を踏みにじる最も残虐な行為である。

 現代の侵略と戦争の元凶は米帝国主義である。現在、米帝は「民主主義の拡散」「対テロ戦」の看板のもと、公然たる侵略と戦争策動に狂奔している。

 対外的には、自主的な国々を「悪の枢軸」と名指しして「先制打撃」を公言し、対内的には国家政治の保守化、反動化を推し進める米国の侵略政策は近代史に類例のないものである。

 今日、米帝の侵略と戦争策動は、米国政治の極度の反動化と米国経済が瀕している深刻な危機の所産であり、譲歩や妥協では決して防ぐことができない。帝国主義との無原則的な平和主義は、逆に戦争を招くものである。真に平和を願うなら、戦争に準備ができていなければならない。軍事を先行させて自衛的国防力を打ち固め、米帝の侵略に立ち向かって打ち勝つことのできる政治的・軍事的、物質的準備を先を見通して整えること、これが国と民族の安全と平和を守るための最も正しい道である。

 それぞれの国が、自衛的国防力を打ち固めるのは世界の平和に対する崇高な義務でもある。

 外部勢力の侵略を防げなければ自分の国、自国の人民が破壊的な災難にさらされるのは言うまでもなく、地域の平和と安全が脅かされ、周辺諸国も災いを被ることになる。帝国主義の支配と略奪野望にはきりがない。一国に対する侵略戦争は、他の戦争の火の雲を運んでくるものである。国と民族が民族的自主権を守り、世界の平和と安全に対する国際的な任務に忠実であるためには当然、軍事力の強化に力を入れなければならない。

 現在、米帝は核兵器をはじめ、膨大な大量破壊兵器を保有して毎年、世界の軍事費の半分に相当する天文学的資金を戦争政策に投じている。その一方で、国防力を強化している国々を非難し、政治的・軍事的、外交的圧力を強化している。これは、米国式の鉄面皮さと白昼強盗さながらの本性をそのまま示すだけである。侵略に対処した自衛的な戦争抑止力を打ち固めるのは各国の正々堂々たる自衛権行使である。

 先軍は、心から平和を愛し、重んじる人民であれば、だれもが高く掲げるべき闘争の宝剣である。

 今日、世界の多くの地域で続いている米帝の侵略と戦争策動は、自主と平和を愛する人類の覚醒を呼び起こしている。

 米帝がきのうは、「大量破壊兵器拡散防止」という荒唐無稽な看板のもと、イラクを占領してテロと報復の乱舞場にしたが、あすは、またどの国が攻撃の対象になるのかを、だれが予測できようか。自分らの主導する「世界秩序」のためなら核兵器の使用も辞さないというのが米帝国主義者である。このような策動を許すなら、絶対に平和を保障することはできない。平和は銃によって守らなければならない。

 今日、世界で発生している深刻な事態は、先軍の道だけが帝国主義の侵略と戦争を防ぎ、平和と安全を守る真の道であることをはっきり示している。

 先軍は富強な国家建設の確固たる保証である。

 国力が強く、繁栄する国で自主的な生を享受しようとする人民大衆の志向は新世紀に入っていっそう強烈なものになっている。国家間の国力競争が日を追って激化している今日、高い尊厳をもって各分野にわたって復興・発展を遂げていく道は先軍にある。

 国力とは民族主体の力であり、国力において中核を成すのは軍事力である。強い軍事力は国の政治的安定と団結の柱であり、全面的発展を遂げるための保証である。

 国の政治的・思想的威力は社会発展と革命を推し進めるすべての政治勢力の団結によってもたらされ、その団結の強固さは軍隊の強化・発展を抜きにしては考えられない。軍隊を反帝階級闘争精神と愛国主義精神の強い前衛闘士の隊伍に固め、それを中核にして主体的力量を強化する過程は、とりもなおさず国の強固な政治的安定と一枚岩のような思想的・意志的団結を遂げていく過程である。軍隊が強く、軍隊と人民が団結して政治的・思想的威力が高く発揮される国には、帝国主義の内部瓦解陰謀も心理謀略戦も無力になる。

 今日、帝国主義との対決は経済と思想・文化をはじめ、各分野で先鋭に繰り広げられている。反動的なブルジョア思想的・文化的攻勢で人民の精神を濁らせ、悪らつな経済封鎖で国力を消耗させて侵略の目的を容易に達成しようとするのが米帝の陰険な下心である。

 軍事重視、軍事力の強化は、人民に民族自主意識とともに透徹した反帝階級意識を植えつけ、並々ならぬ愛国的情熱で国力強化をめざすたたかいに力強く立ち上がらせる推進力となる。軍事に力を入れてこそ、帝国主義者の策動から民族産業と国の天然資源をしっかり守り、経済建設に有利な客観的環境をもたらすことができる。全人民が経済と思想・文化をはじめ、すべての部門で自分のものを守り、発展させるたたかいも軍事力の保証なしには不可能である。

 自立的な国防工業に力を入れるのは、特に国防工業を主導的分野にして経済のすべての部門を発展させるための重要な方途である。

 国防工業は重工業に基づいており、重工業の発展を抜きにしては国防工業の発展があり得ない。一方、国防工業の発展は重工業の発展をもたらす。

 国防工業は先端科学と技術の総合体であると言えるし、国防工業が発展すればこの部門の最新科学技術が重工業をはじめ、各部門に導入されて重工業の発展を促進する。重工業の速やかな発展はすなわち、軽工業と農業をはじめ、経済全般の発展を保証することになる。今日に至って、国防工業が経済の他の分野を主導する機関車の役割を果たすというのが一つの公式となっている。軍事先行、軍事力強化こそ、自主的で豊かな強国建設の大本である。


 先軍は、80星霜にわたる朝鮮革命の長久かつ栄光に輝く路程でその正当性と威力が実証された偉大な革命路線であり、闘争方式である。

 帝国主義との熾烈な対決のなかで英雄的偉勲と奇跡を創造してきた我が軍隊と人民の闘争行路は、先軍はすなわち自主であり、尊厳であり、勝利であるというとうとい哲理を時代と歴史の前にはっきり刻みつけている。

 金正日総書記は次のように述べている。

 「我が党の先軍思想、先軍政治の正当性と優位性、偉大な生命力は我々の革命実践と現実で証明され、日増しにいっそうはっきり誇示されています」

 我が国で自主時代の開拓と銃の革命は、その歴史的始原を同じくしている。朝鮮革命の荘厳な出発を宣言した「トゥ・ドゥ(打倒帝国主義同盟)」の綱領は先軍思想の始原であり、朝鮮革命の主体的な路線が闡明された卡倫会議は、先軍思想の創始を宣布した歴史の分水嶺であった。

 金日成主席が、我が祖国と人民の運命を自主的に開拓することのできる革命武力を創建したその時から栄光に輝く先軍革命史が始まった。

 銃を優先させて勝利する自主時代の前途を独創的に開拓した朝鮮革命は、長期間の闘争、路程で先軍の旗印を変わることなく高く掲げて前進してきた。革命軍隊の中核的役割によって二度の熾烈な反帝革命戦争と複雑かつ困難な各段階の革命課題が成功裏に遂行され、祖国と民族、人民の尊厳と栄誉が高くとどろかされた。

 金正日総書記は、20世紀90年代に朝鮮革命が直面した主観的・客観的条件と自主偉業の前途を見通して先軍を現代の威力ある社会主義政治方式として定立し、無敵の軍事力に依拠して厳しい社会主義守護戦と強盛大国建設を勝利へ導いた。

 革命の開拓期から今日に至るまで、銃を国と民族の自主性実現の威力ある武器としてとらえて百戦百勝の誇らしい歴史をつづってきたところに朝鮮革命の根本特性がある。

 先軍は、我が軍隊と人民を反帝闘争において、百勝の歴史を創造した英雄的軍隊と人民として、尊厳をとどろかすようにした不敗の旗印である。

 人民大衆の自主偉業の成敗は、帝国主義との先鋭な対決で勝利するかどうかによって左右される。

 朝鮮革命は最初から帝国主義との厳しい闘争のなかで前進し、勝利してきた。我々が立ち向かった敵は最も悪らつで暴虐な帝国主義勢力であったし、我々が歩んできた道はその一歩一歩が血を流して開拓しなければならない前人未到の複雑かつ困難な道であった。

 やるか、やられるかという帝国主義との熾烈な決戦で我が軍隊と人民は、自分の赤旗にいつも勝利だけを刻みつけ、反帝闘争の輝かしい英雄叙事詩を創造した。その秘訣は、我が軍隊と人民に、ほかならぬ先軍の宝剣があったからである。

 先軍が掲げている銃重視、軍事重視は、単に軍事力重視だけを意味しない。銃を手にした武装隊伍を思想と精神において、かなう者のいない不屈の革命家の中核隊伍に育て、それを手本にして革命の主体を打ち固め、その威力で激しい反帝対決戦を伴う革命と建設を推し進めるというところに先軍革命方式の特徴がある。

 朝鮮革命において先軍は、帝国主義や階級の敵とは銃のように妥協を知らず、決死の覚悟でたたかう信念の強兵を育て、銃を生命よりも重んじる不屈の人民を生み、指導者と千万軍民の一心団結を遂げるようにした。

 思想と信念が強く、革命精神が比べようもなく崇高な武装隊伍がいつも反帝階級闘争の前哨線で勝利の血路を開拓し、全人民が軍事力の強化に最大の力を入れたので、我々は一世代に米日両帝国主義の強敵に打ち勝つ歴史の奇跡を創造し、自衛的国防力を絶え間なく打ち固めてくることができた。

 米帝をはじめとする帝国主義反動層は、半世紀以上にわたって我々を屈服させて朝鮮式社会主義制度を崩壊させようとありとあらゆる悪らつな策動を弄したが、我々の政治的・軍事的威力、一心団結の威力の前で敗北を免れることができなかった。

 長久かつ厳しい反帝闘争の炎のなかでたたかえば必ず勝利する気質を体質化した我が軍隊と人民は、最後の勝利を達成するまで先軍の旗印を引き続き高く掲げて前進し、自主的人民、自主的近衛兵の尊厳と栄誉をいっそう高くとどろかすであろう。

 先軍は、我が祖国を自主強国として威容をとどろかせた偉大な旗印である。

 自主の強国とは国力が強く、すべてが興り、人民が誉れ高くて尊厳のある生を享受する国、いかなる敵も襲いかかることができず、だれの干渉も受けることなく自主的発展の道へ前進する無敵必勝の国を意味する。

 我が人民はかつて、国力が弱かったので外部勢力に国権を奪われ、植民地亡国の民の苦い運命を強要されなければならなかった。

 そのような我が祖国が、今日は帝国主義超大国もあえて侵すことのできない強国として全世界に誇りをとどろかしている。帝国主義者と反動層の挑戦と専横に対して正義の声を高め、国際舞台で影響力を堂々と行使する我が祖国の尊厳と威容の源は、まさに先軍の地盤の上に建てられ、銃の威力で前進するところにある。

 先軍は、無敵の銃によって保証される自主的な党と政権を建設し、強化、発展させるようにした。党と政権が人民大衆の自主偉業実現の政治的武器であるとすれば、軍隊は党と政権が依拠すべき革命の柱である。銃の保証なしには党も政権も維持されないし、国家と人民の運命についても考えられない。このような意味から軍隊はすなわち党、国家、人民であると言うのである。

 朝鮮革命において銃は党と政権建設の根源であったし、我が党と政権が自主偉業の導き手、人民の自主的な要求と利益の代表者、擁護者に強化、発展できるようにした根本の礎であった。銃の頼もしい保証があったので、我が党と政権は熾烈な反帝階級闘争の炎のなかで生まれた時から今日に至る期間、その革命的性格を確固と守り抜き、国家政治において自主的な定見を立てて我が人民の志向と我々の実状に合う路線と政策をしっかり具現してくることができた。

 我々にとって軍隊は、革命的信念の柱、我が人民の民族的自尊心と自主精神の象徴であった。銃が強かったので、我が国では歴史的に民族の運命に恥を残し、国を滅ぼした事大と教条が完全に一掃され、自主の精神が民族精神の精髄、我が人民の魂としてしっかり根を下ろすようになった。

 我が人民は銃をとらえたことにより、弱小民族から強大な民族として尊厳をとどろかすようになった。銃の威力が強化されるほど、我が軍隊と人民はさらなる胆力と信念を持つようになった。

 先軍革命の炎のなかで創造された銃の精神は、我が人民を折れることはあっても屈しない不屈の闘士、いつも自分の力を信じて不可能を認めない創造と建設の名手になるようにした。

 我が軍隊と人民が「苦難の行軍」、強行軍の時期も、我々の思想と制度、偉業を守り抜き、創造と建設の太鼓の音を高らかに響かせることができたのも革命軍隊が創造した偉大な精神があったからである。自尊心の強い民族の精神的潜在力は非常である。

 世界の情勢がいかに変わろうと我々はびくともせず、我々の心臓のなかにチュチェの信念が生きている限り、だれも我々を侵すことはできない。無敵の軍事力と不敗の党と政権があり、強い自主精神を身につけている人民がいるので、我が祖国は今後も自主強国としての威容を高くとどろかすであろう。

 先軍は、朝鮮式社会主義が新世紀の自主偉業勝利の新しい道を開拓した前途洋々たる社会主義として光を放つようにした革命的旗印である。

 新世紀に自主と社会主義をめざす人民大衆の闘争は、かつてとは異なる環境と条件で繰り広げられている。歴史が前進し、社会が発展するにつれ、人々の階級的境遇と革命力量編成において大きな変化が起こった。現実は、変化した条件と環境に即して自主偉業を前進させ、社会主義制度を強化、発展させるための正しい理論と戦略・戦術を立て、それに依拠してたたかうことを切実に求めている。先軍の旗印を高く掲げて前進する朝鮮式社会主義はこのような時代の課題に正しい解答を与えている。

 我が国では、自主偉業を擁護し、社会主義偉業を前進させるうえで根本問題である革命の主力部隊問題が久しい前に輝かしく解決されていた。

 従来の理論は、労働者階級を革命の主力部隊と規定し、その先鋒的役割を高めることについて強調した。革命の主力部隊問題はどの時代、どの社会でも固定不変なものではない。社会のどの階級、またはどの社会的集団が革命の主力部隊になるかということは、それが革命と建設において占める地位と役割によって規定される。帝国主義の侵略策動が日増しに強化され、労働者階級の生活的基礎においても変化が起こった今日の現実は、革命性と組織性、戦闘力の強い軍隊を主力部隊に押し立てることを求めている。

 我が国では初めから軍隊が先に創建され、その後に軍隊に依拠して党も国家も建設された。軍建設を優先させ、銃に依拠して革命と建設を推し進める革命方式は、我が軍隊をして社会主義をめざすたたかいにおいて主導的な役割を果たすようにした。我が国の社会主義の地盤を固めるうえで先駆者の役割を果たした隊伍も軍隊であり、社会主義建設の全期間、強力な柱となってきた政治的力量も軍隊であった。

 偉大な先軍思想の旗印のもとで軍隊を革命の中核部隊に押し立て、それに依拠して前進し、勝利してきた朝鮮式社会主義建設の経験は新世紀、自主と社会主義をめざす革命的人民のたたかいを励ます貴重な富となっている。

 今日、我が国では人間も、社会も革命軍隊の姿に似ていくことが社会主義発展の合法則的過程となっている。

 革命軍隊は、社会主義偉業完成の主力部隊である。軍隊の革命性と組織性、規律性には、社会主義の本性である集団主義が徹底して具現されている。革命軍隊の軍人の思想と精神、文化と道徳、闘争気風と生活気風は、社会主義社会で生きる人々が身につけるべき思想的・精神的風貌の手本となる。我が国の社会主義の現実が示しているように、社会のすべての構成員が革命軍隊の思想的・精神的風貌と闘争気風を身につければ、思想改造事業も成功裏に推進され、全社会に革命的同志愛と信義に基づいた真の社会関係が支配するようになり、経済建設も力強く推し進められる。

 今日、領袖決死擁護精神、決死貫徹の精神、英雄的犠牲精神を基本とする我が軍隊の革命的軍人精神は、全社会を支配する革命精神に確固と転換されており、その過程に人間も、社会も見違えるほど変わり、経済建設の各部門では激しい飛躍の嵐が巻き起こっている。

 偉大な先軍思想の旗印に従って新世紀の社会主義偉業勝利の明るい未来を先頭に立って開拓しているのは、我が軍隊と人民のこの上ない栄光であり、誇りである。


 先軍の旗印を変わることなく高く掲げて帝国主義の侵略と戦争策動を粉砕し、人民大衆の自主偉業、社会主義偉業を最後まで完成しようとするのは、我が軍隊と人民の揺るぎない信念であり、意志である。

 金正日総書記は次のように述べている。

 「先軍革命路線、先軍政治は、地球上に帝国主義が存在し、帝国主義者の侵略策動が続く限り恒久的にとらえていくべき戦略的路線であり、政治方式であります」

 歴史が前進するほど正義と不正義、自主勢力と帝国主義反動勢力間の闘争はいっそう激しくなる。人民大衆は、自分の偉業の正当性を確信し、遠大な抱負と理想を掲げるほどいっそう強くなり、帝国主義は膨張するほどいっそう反動化し、自分の支配主義野望を実現するためにあがくものである。

 先軍は、地球上に帝国主義が存在する限り永遠にとらえていくべき自主の旗印である。時代が変化し、闘争環境と状況が変わることはあっても反帝闘争の性格は変わることがなく、銃の威力で勝利する革命の原理も変わらない。

 今日、我が国は、世界的範囲で繰り広げられる社会主義と帝国主義、自主勢力と歴史の反動勢力間の激しい対決場の縮図となっている。米帝は、社会主義の旗印を変わることなく高く掲げて進む我が共和国に攻撃の矛先を集中している。しかし、我々は心強く、我が軍隊と人民は、社会主義偉業の勝利に対する確信に満ちている。先軍の旗印のもとで打ち固めた無敵の軍事力があり、自分の指導者を中心に鋼鉄のように結集した先軍革命団結があり、革命烈士と自身の血と汗が秘められている社会主義の獲得物を生命を賭して死守しようとする千万の軍民が存在する限り、いかなる敵も我々の尊厳と自主権をいささかも害することはできない。

 我が軍隊と人民はこれまでと同様、これからも自主的人民の尊厳と栄誉を抱かせた先軍の旗印を高く掲げて進み、最後の勝利を達成するまで自分が選択した闘争の道から一歩も退かないであろう。

 帝国主義の強硬政策に超強硬で立ち向かうのは、我が軍隊と人民の変わらない革命的立場である。

 帝国主義との対決において譲歩と妥協は禁物である。帝国主義の侵略的本性は死ぬまで変わらず、一歩、二歩退くほどいっそう暴悪になるのが帝国主義の本性である。敵と最後のけりをつけるまで強硬に立ち向かってたたかう道だけが帝国主義の気をくじき、勝利する道である。

 我が党の先軍政治は、帝国主義と強固に立ち向かってたたかう透徹した反帝・自主精神を具現した政治である。どんな最悪の逆境のなかでも、敵に決して屈しない透徹した革命的原則性、我々の尊厳を害する者はいささかも許さない決死の意志、死を覚悟した者にかなう者は、この世にいないという必勝の信念と胆力が先軍政治に体現されている。銃に決死の意志をプラスした我々の先軍政治は、米帝のいかなる強圧や威嚇、制裁や封鎖にも揺るがない。

 反帝闘争の歴史は、力を過信している者はもっぱら力でのみ制圧できるということを示している。我が軍隊と人民は、米帝が無謀に戦争の火をつけるなら、侵略の牙城を根こそぎにする敵撃滅の勢いに満ちている。我々は、傲慢で恥知らずな侵略者には慈悲を施さない。

 米帝が戦争熱に浮かれ、気に触る国々に悪意を抱いて襲いかかっている今、我が軍隊と人民は、苦難のなかでも困苦欠乏に耐えて強力な戦争抑止力を備えたことが至極正当であったことをより深く痛感している。

 米帝が対朝鮮敵視政策を放棄しない限り、自衛的国防力をあらゆる面から強化し、敵の強硬に超強硬で立ち向かっていく我が軍隊と人民の立場は確固たるものである。激しい反帝闘争の炎のなかで先軍の道だけが生きる道であり、民族の尊厳を守り抜く道であることを骨身に染みるほど痛感した我が軍隊と人民は、党の先軍指導に従って無敵の銃をいっそうしっかりとらえ、我々の思想と制度、我々の偉業を血潮で死守するであろう。

 革命の首脳部を中核とする先軍革命団結をあらゆる面から強化しようとするのは、我が軍隊と人民の確固たる意志である。

 帝国主義との対決において勝利の決定的要因は、強力な銃と革命的団結である。団結は銃の威力を倍加させる。銃プラス団結、まさしくここに反米対決戦における百戦百勝の秘訣がある。

 我々の団結は、偉大な先軍思想に基づき、革命の首脳部を中核とする先軍革命団結であり、首脳部と軍隊と人民が志を同じくし、運命をともにする不敗の混然一体である。この偉大な団結から敵がその限界を知ることのできない先軍朝鮮の無限大の力が噴出し、試練のなかでも社会主義の未来を確信する必勝の信念と楽観主義が生まれている。

 一心団結があるので、我々は試練のなかでも変わることなく先軍の道を進み、米帝の悪らつな内部瓦解策動とブルジョア思想的・文化的浸透、心理謀略戦を粉砕しながらいつも勝利だけをとどろかしてくることができた。

 我々の一心団結は今日、金正日総書記の指導に従って新世紀の先軍革命総進軍を推し進める道でいっそう打ち固められている。人民軍が先頭に立って革命の首脳部の思想と指導に忠実に従い、全人民が人民軍の思想と精神、闘争気風を見習う道で軍民一致がより高い段階に至っている。

 金正日総書記のまわりに領袖決死擁護精神、銃弾・爆弾精神、自爆精神で武装した千万の軍民が鉄壁の城塞を成している我々の一心団結の威力には核兵器もかなわない。

 銃と団結を百勝の武器としてとらえ、我々の思想と制度、我々の偉業を最後まで守ろうとする我が軍隊と人民の決死の覚悟と意志は透徹したものである。革命の首脳部のまわりに千万の軍民が一心団結している我が祖国は永遠に自主と正義の城塞、社会主義の不敗のとりでとして威容をとどろかすであろう。

 強盛大国の建設で新たな飛躍を起こそうとするのは、我が軍隊と人民の並々ならぬ覚悟であり、決心である。

 国力の強化は、帝国主義との対決において最後の勝利を保証する重要な要因である。強い軍事力は、強固な物質的基礎によって裏付けられるべきである。

 今日、我が軍隊と人民は、党の指導に従って強盛大国建設のための先軍革命総進軍を推し進めている。

 金正日総書記が示した強盛大国建設のスローガンには、我が祖国は当然、あらゆる面において強い国力を持つべきであるという鉄の意志が具現されている。党の強盛大国建設構想を輝かしい現実に転変させるところに政治思想、反帝軍事、経済科学のすべての部門で帝国主義を圧倒する道がある。

 近年、我が軍隊と人民は、偉大な党の指導に従って強盛大国建設の強固な土台を築き上げた。この闘争路程は、難関の前で屈することを知らず、堅忍不抜な先軍朝鮮の不屈の気概を示した誇り高い日々であった。より高く、より早く富強祖国を建設しようとする燃える情熱、自分の力を信じて自分の方式で前途を開拓しようとする強い意志、すべてを新しい眼識で見て、大きなスケールで仕事を行う革新的な働きぶり、これが戦闘力と革命性の強い朝鮮人民の気質である。苦労の後には楽が訪れ、試練の後には勝利が来るものである。

 今、我が祖国には強盛大国の黎明がおとずれている。我が人民が「苦難の行軍」、強行軍の後遺症を完全にいやし、富強・繁栄する社会主義強国で幸福に暮らす日が近づいている。今こそ、難関と試練のヤミを払いのける勝利の夜が明けていると言える。

 我が軍隊と人民は、未来に対する信念と楽観に満ちて新たな飛躍の暴風でこの地に再び創造と変革の英雄叙事詩をつづっていくであろう。

 我が軍隊と人民は、世紀を継いで偉大な先軍統帥者をいただき、反帝自主偉業の勝利の歴史を創造してきた英雄的な軍隊と人民である。我々が金正日総書記の指導のもと、先軍政治の勝利に対する信念を抱いてあらゆる試練に打ち勝ち、たたかってきたのは、祖国と民族、人類の自主偉業の前途に明るい展望を開いたこの上なく誇り高くて、やりがいのあることである。

 我が軍隊と人民は、いかなる暴風が吹き荒れても先軍の旗印を高く掲げて自主の道、社会主義の道へ力強く前進していくことにより、朝鮮革命の栄光に輝く勝利の歴史を限りなく輝かし、世界の自主化偉業実現に積極的に寄与するであろう。
2006.7.19「労働新聞」編集局論説(全文)−朝鮮通信


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