朝鮮民主主義人民共和国

最高人民会議第11期第6回会議


 朝鮮民主主義人民共和国の最高人民会議第11期第6回会議が2008年4月9日、平壌・万寿台議事堂で開かれた。

 会議には、金永南・最高人民会議常任委員長ら国家幹部をはじめ、代議員が参加した。

 金正日総書記は参加しなかった。

 会議では、昨年と今年の内閣活動と国家予算が討議された。

 今会議は、シンガポールでの核問題に関する朝米会談開催、南朝鮮の李明博「政権」発足後初めての会議として、核、対南問題の取り扱いが注目されたが、議題や報告などでこれらの言及はなかった。

 内閣の活動に関する報告では、国防力強化を最優先しつつ、人民経済の先駆け部門、基礎工業部門を盛り立て、人民生活第1主義の原則に基づいて食問題、消費物資問題の解決が強調された。

 また、ことしから新科学技術発展5カ年計画の遂行に入ることが指摘された。

 同国は、金日成主席誕生100周年になる2012年に強盛大国の大門を開くという目標を示しているが、報告では2012年までの長期的な課題は示されなかった。

 国家予算報告によると、昨年の歳入が計画を0.2%超過、歳出は水害復旧など予想外の資金追加のため計画を1.7%超過し、事実上赤字決算となった。

 ことしの予算は、歳入が昨年比4%、歳出は同2.5%おのおの増加するとし、歳出総額の15.8%を国防費にまわすことにした。

 国家予算の具体的金額は、ことしも公表されなかった。

 同会議後、内閣の拡大総会が開かれ、第2・四半期の人民経済計画実行対策と国家予算執行対策が討議された。また、最高人民会議常任委員会および内閣機関紙の「民主朝鮮」は23日、「ことしの国家予算執行に綿密に取り組もう」と題する社説を掲載した。

 最高人民会議は任期が5年であるため、2003年からの第11期はことしで任期が終わり、第6回会議が同期最後の会議となる。
「月間論調」2008年4月号−朝鮮通信(2008.5.9)


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